[管理番号:2301]
性別:女性
年齢:70歳
初めまして。
咳が続くので病院でCTをとり、間質性肺炎と診断の際に乳がんが見つかり、右胸全摘手術を受けました、
先日、乳がん手術後の治療について説明がありました。
悪い箇所は取り除いているのですが、根治するために抗がん剤治療やホルモン治療等をするのがここ何年かは主流となっている。
ただ、化学療法は間質性肺炎が悪化する可能性あり。
ホルモン療法でも悪化する可能性はあるが、たぶん大丈夫かと思うので5年間のホルモン療法を推奨するとのこと。
私の中で、現在、迷いがあります。
ホルモン療法を受けるか、それとも間質性肺炎があるので、ホルモン治療は受けず乳がんに関しては今後定期検査で経過を見ていくかです。
間質性肺炎の現状は医師より初期段階と診断されています。
私が現在迷っている点に関して、先生のお考えをお聞かせ願えればと思い投稿しました。
宜しくお願い致します。
病理診断の結果
浸潤癌 浸潤部0.3cm 乳管内進展1.8cm
リンパ転移なし 乳管浸襲なし
断端 陰性 核グレード 2
増殖活性 Ki67 23% 中
ER 陽性 PgR 陰性
HER2 陽性 FISH 記載なし
たんぱく発現 3+
乳がんの進行度 I期
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
pT1a(3mm), pN0, pStage1, luminalB(HER2陽性), NG2
十分な早期乳癌です。
「化学療法は間質性肺炎が悪化する可能性あり。」
⇒勿論抗がん剤は「すべきではない」ですが、
「間質性肺炎」以前の問題として
①そもそも「3mm」では抗がん剤の適応がない
②70歳以上での「術後抗がん剤が有効であるというデータはない」
というものがあり、この点で迷う必要はありません。
「ホルモン療法でも悪化する可能性はあるが、たぶん大丈夫かと思うので5年間のホルモン療法を推奨する」
⇒私も全く同意見です。
実際のところ「ホルモン療法」では影響無いでしょう。
「ホルモン療法を受けるか、それとも間質性肺炎があるので、ホルモン治療は受けず乳がんに関しては今後定期検査で経過を見ていくか」
⇒ホルモン療法を始めましょう。
まずは「1カ月後、胸部レントゲン」
そして「3カ月後、胸部レントゲン」
のように、「導入時に、チェックする」ことで安心して行えます。