[管理番号:2291]
性別:女性
年齢:39歳
こんにちは。
こちらのHPは勉強になりますので不安の際に拝見さえていただき今回質問をさせていただきたいと思いました。
2年前の人間ドックにて右側乳房腫瘤疑いがありました。
そして昨年その腫瘤が2mm→3mmに大きくなっているということで半年以内に再度検診するように言われました。
半年後の別の医療機関で受診の時期に胸に違和感がではじめました。
最初は熱い感じで、脇に何か挟まった感じで、3か月後の現在は時々胸の鈍痛、乳首が痒い感じがします。
また最初に違和感が出た際右胸を絞ると単孔性でミルク分泌がありました。
現在はありません。
診断では、
マンモ→異常なし
エコー→5mmの乳管過形成確認(右)
ABC→悪いものは確認できなかったが少し増殖細胞がある。
との結果でで今後は3か月後の定期健診で様子を見ていくという状況です。
先生に相談したいのは
①現在も胸の鈍痛、乳首のかゆみが続いているので乳がんを心配しております。
決定的に白か黒かを付けたいのですが次回検診時針生検をお願いするか、切開して腫瘤ごと確認したほうがよいでしょうか?
②乳管過形成とは異型乳管過形成との違いは何なのでしょうか?また診断方法はどのような形でされるのでしょうか?
です。
③先週の受診(2回目)では左にも5mmの腫瘤をエコーで確認できたのですが右胸の腫瘤ががんの場合転移ということもあるのでしょうか?
お忙しいところ恐縮ですがご回答お待ちしております。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
「胸に違和感」「最初は熱い感じで、脇に何か挟まった感じで、3か月後の現在は時々胸の鈍痛、乳首が痒い感じ」
⇒これは「腫瘍とは無関係」です。
女性ホルモンによる刺激症状と思います。
「右胸を絞ると単孔性でミルク分泌」
⇒ミルク分泌は「気にしない」ようにしましょう。
「乳管内病変がミルクを分泌」することはありません。
「マンモ→異常なし エコー→5mmの乳管過形成確認(右)ABC→悪いものは確認できなかったが少し増殖細胞がある。」
⇒普通の「乳管過形成」のようです。
「3か月後の定期健診で様子を見ていく」
⇒(半年後なら、まだしも)「3カ月後の経過観察」をするくらいなら、「針生検してしまう」方がいいのでは?
「①現在も胸の鈍痛、乳首のかゆみが続いているので乳がんを心配」
⇒この症状を「乳癌と結び付ける」のは「テレビか何かの影響」でしょうか?
乳癌が「鈍痛や乳頭の痒みの原因になる」など、想像のしすぎです。
「決定的に白か黒かを付けたいのですが次回検診時針生検をお願いするか、切開して腫瘤ごと確認したほうがよいでしょうか?」
⇒「針生検」でいいでしょう。
「②乳管過形成とは異型乳管過形成との違いは何なのでしょうか?」
⇒上皮細胞に「異型があるか、どうか」です。
両者は「全く異なり」ます。
「異型乳管過形成」は「小さいだけで(実は)癌」です。
これに対し、「乳管過形成」は「単に乳管が増えているだけ」であり、乳腺症などでよく見られます。
「診断方法はどのような形でされるのでしょうか?」
⇒病理診断です。
「③先週の受診(2回目)では左にも5mmの腫瘤をエコーで確認できたのですが右胸の腫瘤ががんの場合転移ということもあるのでしょうか?」
⇒そもそも右も乳癌ではないとは思いますが…
最も重要なことは、『乳癌が対側乳腺に転移することは、絶対にない』ということです。
もしも、「左右に乳癌があった場合」には『それは、間違いなく、左右別々』なのです。