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術後の治療を悩んでます

[管理番号:2140]
性別:女性
年齢:48歳
はじめて相談させていただきます。
48歳の会社員です。
昨年夏の会社の健診(エコー)で要診察となり、細胞診結果悪性と診断され、11月に左胸全摘?同時再建手術をし、今はエキスパンダーを入れてる状態です。
術後の病理結果が、非浸潤性乳管癌+浸潤性小葉癌で、
grade1、pT1a(4×3㎜)、v(-)、ly(-)、n(-)[0/4:SN]、ERJ-score 3b、
PgR J-score 3b、 Her2 score 1+、 と、診断が記載されています。
担当医師の説明では、リンパ転移なし、ki67は測定不能、ルミナルA型、浸潤径は4㎜で、5㎜以上だとホルモン療法を勧めますが、4㎜なので、私の希望があればしますけどどうしますか?と言われ悩んでいます。
周期は25日と短くなってきてますが生理はまだ定期的にあります。
抗ガン剤が不要のおとなしいガンらしくラッキーで、ホルモン療法も副作用があるので、しないつもりでいました。
ところが、お正月に義母より、テレビで見たけど、乳がんは全身病だから、今は初期ガンでも抗ガン剤をしますと女医さんが言ってたけど、本当に抗ガン剤しなくて大丈夫なの?
と言われ不安になり…でも正直髪が抜けるのは避けたいので、ホルモン療法だけでもするべきか否か悩みだしました。
仕事はデスクワークですが正社員で働いてますし、副作用も心配なので、しなくて良いものならしたくないのですが、子供も、まだ中2と小5ですし、副作用よりホルモン療法した方のメリットが高いのであればしようかと思い、田澤先生のご意見をお聞かせいた だきたいと思います。
長文になり申し訳ありませんが、よろしくお願いします。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
pT1a(4mm), pN0, luminal A
「5mm以下の浸潤癌」であれば「再発リスクそのものが低い」こともあり、NCCNのガイドラインでも「ホルモン療法を考慮する」にとどまっています。
その意味では「無治療」でも「誤り」ではありませんが、「ホルモン療法は効果と副作用のバランスがいい」ので
○私は、『浸潤がんである以上、ホルモン療法を勧める』と思います。
抗がん剤は不要です。
 
 

 

質問者様から 【質問2】

昨夜はお忙しいところお返事いただきましてありがとうございます。
主治医より私の希望があればホルモン療法しますが…と言われ迷って相談したものです。
迷ってましたが、後悔したくないので、ホルモン治療をしようと決意しました。
そこですいません、もう少し相談をさせてください。
主治医より、ホルモン療法をする場合は、リュープリン 3ケ月1回 皮下注射 5年間 ・タスオミン 朝食後 1錠内服 5年間とメモをいただき、合わせて両方共効果と副作用が書かれてる小冊子をいただいてきてます。
昨日、田澤先生に相談し、ホルモン療法を決めて、もう一度こちらの過去Q&Aで勉強させていただくと、リュープリンは35歳以下もしくは抗がん剤治療が必要な方に有効なものであり、私の場合はタスオミンだけでよいのでは?と疑問がわきました。
田澤先生の見解をお伺いしたく宜しくお願い致します。
色々考え悩み迷い、ネットで情報を探していたところ乳がんプラザに出会えました。
このようなHPを立ち上げていただきとても心強く、感謝致します。
 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。
主治医より、ホルモン療法をする場合は、リュープリン 3ケ月1回 皮下注射 5年間 ・タスオミン 朝食後 1錠内服 5年間とメモをいただき、合わせて両方共効果と副作用が書かれてる小冊子をいただいてきてます。」
⇒タモキシエン単剤です。
 
「昨日、田澤先生に相談し、ホルモン療法を決めて、もう一度こちらの過去Q&Aで勉強させていただくと、リュープリンは35歳以下もしくは抗がん剤治療が必要な方に有効なものであり、私の場合はタスオミンだけでよいのでは?と疑問がわきました。」
⇒その通りです。
 SOFT試験から「LH-RHagonistの適応」はありません。
 
「田澤先生の見解をお伺いしたく宜しくお願い致します。」
⇒タモキシフェン単剤です。
 「ホルモン療法どうしますか?」と言っておきながら、蓋を開けてみると「LH-RHagonistまで勧める」というのは私に「全く理解できません」
 
 

 

質問者様から 【質問3】

御多忙のところ、度々すいません。
実は金曜日がホルモン療法をするか気持ちを決めてく受診日だったので、主治医にはタスオミンだけしたいと話したところ、
生理がまだあるんだから…リュープリンだけというなら解らない訳ではないけど…と首を傾げられ、
とりあえずホルモン量を測るため採血し、来週結果を聞きに行き、どうするか決める事となりましたが、
ご自分の治療方針に自信がある先生に、タスオミンだけにしたい事をわかってもらう方法はないものでしょうか?
soft試験の事も言いましたが…
主治医はリュープリンも前は2年だったけど、5年になったんですよ、
卵巣機能を止めないと意味がないんですけどね~??ともおっしゃってました。
病気内容の質問ではなくすみませんが、
○○○在住の為、田澤先生の病院へ転院とかは不可能なので、アドバイスいただけたらと思います。
 

田澤先生から 【回答3】

こんにちは。田澤です。
メール内容には「心底」驚きました。
その医師は「標準治療」をどう考えているのでしょうか?
あくまでも「LH-RHagonistはタモキシフェンに上乗せするかどうか?」であり「LH-RHagonistの単独投与」は全く推奨されていません。(乳癌診療ガイドラインでは「LH-RHagonist単独療法を勧めるだけの根拠が十分でない」と記載されています)
「生理がまだあるんだから…リュープリンだけというなら解らない訳ではないけど…と首を傾げられ」
⇒意味不明です。
 「LH-RHagonistの単独療法の推奨はありません」
 
「とりあえずホルモン量を測るため採血」
⇒不必要な検査です。
 質問者が「閉経前なら高い」筈です。
 何のための「測定」でしょうか?
 
「ご自分の治療方針に自信がある先生に、タスオミンだけにしたい事をわかってもらう方法はないものでしょうか?」
⇒それは、難しそうです。
 
「soft試験の事も言いましたが…主治医はリュープリンも前は2年だったけど、5年になったんですよ、卵巣機能を止めないと意味がないんですけどね~??ともおっしゃってました。」
⇒(推奨投与期間は決着してはいませんが)LH-RHagonistが5年投与が推奨されてきている(St.Gallen 2015 voting)事は事実です。
 しかし、あくまでも『タモキシフェンとの併用が前提』なのです。
 
「病気内容の質問ではなくすみませんが、○○○在住の為、田澤先生の病院へ転院とかは不可能なので、アドバイスいただけたらと思います。」
⇒「乳癌学会ガイドライン」でも見せてあげたらどうでしょうか?