[管理番号:2071]
性別:女性
年齢:49歳
はじめまして。
市の乳がん検診の視触診の
段階で再検査になり、エコー検査をうけたところ、乳腺が腫れているということで半年後再検査になりました。
マンモの結果については何も言われませんでした。
たしかに、左の乳房に固い大きなしこりみたいなものがあり、強くさわると鈍い痛みがありました。
触ると3センチ位あり、ガンならばとっくに末期なんじゃないかと思います。
半年後、エコー検査をしましたら、やはり乳腺の腫れだと思うが、一応細胞診をしておきましょうと言われ、細胞を調べたらクラス3がでました。
検査結果は
標本の適正
判定可能ですが、血液の混入が多く一部の細胞所見が不明瞭です。
所見
好中球を中心とした炎症性細胞、泡沫細胞の見られる背景に、筋上皮細胞不明瞭で核種大、軽度核形不整を示す導管上皮細胞か、核密度の高い集塊状に少数認められます。
再検査あるいは針生検をすすめます。
となっていました。
引っ越しするので転院のため紹介状をもらいましたが、半年以内に受診するようにいわれました。
この検査結果からすると、緊急性は低いと考えていいのでしょうか?
悪性の可能性は半分もない、悪性でもごく初期ですと言われました。
この診断は信用しても大丈夫でしょうか?
ご意見をうかがいたくお願いします。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
「乳腺の腫れだと思う」というコメントがそもそも「理解不能」です。
乳癌専門医が「乳腺の腫れ」という表現をするものでしょうか?
「筋上皮細胞不明瞭で核種大、軽度核形不整を示す導管上皮細胞か、核密度の高い集塊状に少数認められます。」
⇒この細胞診結果は「かなり」気になります。
要点としては「異型細胞はあるが、ごく一部」なので「クラスⅢ」となっているのです。
当然コメント通り「針生検で確定すべき」です。
わざわざ半年置いておく意味がありません。
「この検査結果からすると、緊急性は低いと考えていいのでしょうか?悪性の可能性は半分もない、悪性でもごく初期ですと言われました。」
⇒確かにそうかもしれません。
ただ、その担当医と私が決定的に違う事は「早期だから、放っておいても良い」と考えている事です。
私に言わせれば「癌の可能性が少しでもある」以上、精査すべきです。
「早期」より「もっと早期」にこした事はないと思いませんか?
今回の「細胞診の結果」は明らかに「安心する結果」とは言えません。
○早期発見のチャンスかもしれないのです。
「この診断は信用しても大丈夫でしょうか?」
⇒「異型細胞」が出ている以上、「確定診断(針生検)すべき」と私は強く勧めます。