[管理番号:1817]
性別:女性
年齢:33歳
田澤先生
お世話になっております。
以前、こちらで質問させて頂き、その節はお忙しい中丁寧なお答えを頂き、非常に参考になりました。ありがとうございました。
不安の中、先生にご相談できるこの場は本当にありがたく、大変感謝しております。
先月しこりが見つかり、乳腺科では形のいびつさと固さから、医師はガンを疑われていました。が、外科生検でしこりを取り出し検査してもらった所、乳管内乳頭腫だったとの結果が出ました。
ガンなのかと覚悟をしていたので、良性だったと診断を受け、心底ホッとしました。
しかし、乳頭腫は、1~2割でガン化する可能性があるとその際聞きました。
「しこりを取ってしまったら、その心配はないんですよね?」と医師に聞くと、データがないので何とも言えない、という旨のお答えでした。
そこで田澤先生にお聞きしたいのですが、
田澤先生は、乳管内乳頭腫についてどのようにお考えでしょうか?
しこりを除去すれば、ガンになる可能性は、減るでしょうか?
また、こちらのHPに「近傍に極早期の癌(非浸潤癌)を伴う」ことがあると書かれていましたが、外科生検で腫瘍とその周りを除去してもらった場合、(医師は、しこりの周りも少し多めに切っておいたと話されていました)、しこりを検査する際に、周りの組織にもガンがないかは検査されているものなのでしょうか?
また、「乳腺病理セカンドオピニオン」というものがあるとネットで見かけましたが、そういったものは受けるべきなのでしょうか?
乳頭腫と乳癌の区別はつけにくいとの記事を見たので、もし本当は乳癌だったらどうしよう?とまだ少し心配が残っています。(心配しすぎでしょうか?)
お手数ですが、回答頂けましたら幸いです。
よろしくお願いします。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
「乳管内病変」に対して私が「乳管造影」及び「乳管区域切除」に拘っている理由のひとつに、まさに「質問者がおっしゃったように」その乳管内に「同様の乳管内病変があり、乳癌がそこに存在しうる」というものです。
つまり「乳管内乳頭腫が存在」する場合、「その乳管系」をそっくり摘出してしまわない限り、「同じ乳管内の腫瘍を残してしまう」リスクがあるのです。
○今回の「外科的生検」では「乳管内乳頭腫の存在する乳管を乳頭直下まで追いかけて摘出」している訳ではないと思いますので、「残った乳管から癌の発生」ということがありえます。
回答
「しこりを除去すれば、ガンになる可能性は、減るでしょうか?」
⇒これについては解釈が困難です。
「乳管内乳頭腫それ自体」は「そもそも癌化」しません。
外科的生検により、「その乳管は有る程度の範囲」摘出されるので、「摘出により可能性は減少する」とは言えるかもしれません。
「しこりを検査する際に、周りの組織にもガンがないかは検査されているものなのでしょうか?」
⇒検査されています。
大丈夫です。
『「乳腺病理セカンドオピニオン」というものがあるとネットで見かけましたが、そういったものは受けるべきなのでしょうか?』
⇒必要ないです。
特に迷う様な所見ではないようです。