[管理番号:1615]
性別:女性
年齢:44歳
約一年前に乳腺外来でエコー、マンモ、触診と検査をして石灰化はあるけど、問題のない石灰化ですと言われました。私は毎年検査を受けていました。
最近になって胸のしこりを感じ病院に行きました。
しこりは2センチ。
癌の可能性高いと言われ、針生検を行い、悪性度の高い乳癌と言われ、右乳管癌と言われました。首の痛みと肩こりが強く、体のあちこちの痛みがあり、PET- CT をやりました。結果はまだ出てないのですが、骨転移してないかとしんぱいでたまりません。足の筋肉痛のような痛みや腕の痛みや、
腰の痛み、背中の痛みと忙しかったのもあり、体重も減少してます。
胸も時々針をさすように痛む時もあります。
骨転移してたらとか、多臓器に転移してたらとか不安ばっかりです。
結果が出るまでは考えないでおこうとは思ってても、なかなか寝つけない夜を過ごしています。
悪性度が高いと一ヶ月の間に進行も早いですか?
ドクターはこの前抗がん剤治療をやると言ってました。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
術前抗がん剤の適応は「小さくして温存」です。それ以外の「適当な理由をつけて」
術前抗がん剤を勧める医師が多いですが、「流されずに、良く考える」べきです。
「抗がん剤が100%効く」わけではないのです。
回答
「針生検を行い、悪性度の高い乳癌と言われ、右乳管癌と言われました」
⇒わざわざ「悪性度の高い」などと余計なことを言う医師の気が知れません。
どうせ「核グレード3」とか「トリプルネガティブもしくはHER2タイプ」のことを言っているのでしょうが…
馬鹿馬鹿しい。
そんなことで患者さんを脅かして「何か意味があるのでしょうか?」
サブタイプはあくまでも「治療法の選択を誤らせないためにある」ものです。
○決して「患者さんを脅かす」ためにあるものではありません。
「しこりは2センチ」
⇒この程度であれば「十分な早期」です。
「悪性度が高い」だの「術前抗がん剤が必要」だのという必要は全くありません。
普通に手術をして、「術後にサブタイプに応じた全身療法を行う」だけのシンプルな話です。
「首の痛みと肩こりが強く、体のあちこちの痛みがあり」「足の筋肉痛のような痛み
や腕の痛みや腰の痛み、背中の痛みと忙しかったのもあり、体重も減少してます」
⇒全く心配ありません。
乳癌は「初期治療の段階で遠隔転移はほぼありません」
PETなど全く不要です(結果として質問者を安心させるという効用はありそうですね)
「悪性度が高いと一ヶ月の間に進行も早いですか?」
⇒全くそんなことはありません。
乳癌は大人しいのです。
さらに言うと「悪性度が高い」などという話は忘れるべきです。
何の意味もありません。