［管理番号:1517］
性別:女性
年齢:50歳
 
 

 
 
お忙しいのに度々すいません。
私は結果として癌ではなかったのですが、今だに後を引いていて、田澤先生の意見も伺いたく、またメールさせて頂きました。
内出血した後、病院に受診しました。担当の先生からは「何かの拍子に毛細血管が切れて内出血したのでしょう。内出血は、手術して日にちが経ってからするものなんです」と説明されました。
「膿んではいないようですが念の為に抗生物質を出しておきます。ここで出来る事はこれだけです。後は赤身が引かなかったら皮膚の問題なので皮膚科に行って下さい」と
言われました。それと、痛みが引かなかったらペインクリニックに行って下さいと、紹介状を書いて下さいました。
術後40日過ぎてから内出血し出して、内出血してから１ヶ月が過ぎますが、色が引いては赤くなり、引いては又赤くなりを繰り返していて、なかなか治りません。
内出血は何度も繰り返すものなのでしょうか？
それと皮膚科に行ったら治るものなのでしょうか？
私は担当医を信用していない訳ではないのですが、もっと早くこのサイトを見つけて、もし田澤先生の所へ受診していたら、こんな事にはならずに、マンモトーム生検をして、癌ではないと結果が出て一件落着、ともっと簡単に終わった話ではなかったのかと思ってしまいます。
場所的にマンモトーム生検が出来ないと言う事で手術での検査となったのですが、石灰化の出来た場所は、特別な場所ではなく乳頭より少し脇側の上側でした。結果5ミリ程度の石灰化だったのですが、その場所でマンモトーム生検が出来ないと言う事もあるのでしょうか？
癌との確定なくしてセンチネルリンパ節生検をしてはいけない事も田澤先生からお聞きして初めて知りましたし、リンパ節郭清をしていないのに異常な疼痛があった事や、術後40日も経ってから出始めた長引く内出血等、今更言っても仕方のない事ですが色々と疑問に思ってしまいます。
因みに私のかかった病院は、お察ししてるかと思いますが大学病院で、初診は今年の1月でした。手術前の検査は何度かに分けて3月までかかり、検査手術は順番待ちで7月になり(その内治るとは思いますが)もう10月ですが今だに後を引いています。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
質問者には大変お気の毒と言わざるを得ません。
「癌の確定診断も無い」まま「センチネルリンパ節生検までされた」挙句に「術後の酷い内出血」では、正直私の感覚からはかけ離れ過ぎていてコメントしずらい位です。
　
ただ、気休めかもしれませんが、大学病院ではおうおうにして「逆のパターン（つまり、癌を見逃して、進行させてしまうケース）が目立つ」ことに比較すると（比較してはいけないかもしれませんが）まだ幸いなのかもしれません。

回答

「内出血は何度も繰り返すものなのでしょうか？それと皮膚科に行ったら治るものなのでしょうか？」
⇒コメントしずらいですが、
　本当に「酷い内出血」があるのであれば、「外科的に処置（再開創して血腫除去）」なども検討されるべきでは？（ただ、実際に診察している訳ではないので、適応がある状況なのかは全く不明です）
　ただ、皮膚科に行っても仕方が無いとは推測します。
 
「石灰化の出来た場所は、特別な場所ではなく乳頭より少し脇側の上側でした。結果5ミリ程度の石灰化だったのですが、その場所でマンモトーム生検が出来ないと言う事もあるのでしょうか？」
⇒勿論、私はマンモフィルムを実際に診ている訳ではありませんが…
　ただ、今では1300件以上の「ステレオガイド下マンモトーム生検を私自身が行っている」経験からの結論として「マンモグラフィーで写っている石灰化で採れないものはない」のです。
　○「胸壁に近い」とか、逆に「皮膚に近い」とか「乳腺が薄い」とか、いろいろな理由を付けている医師がいますが、「私は経験上、写っている石灰化で採れないものはない」ことを知っているのです。
 
「大学病院で、初診は今年の1月でした。手術前の検査は何度かに分けて3月までかかり、検査手術は順番待ちで7月になり(その内治るとは思いますが)もう10月ですが今だに後を引いています」
⇒何ともはや、私には想像のできない世界です。
　質問者にはお気の毒ですが（ただ、結局乳癌で無かったことは何にも変えられない幸せともいえますが）この記事を「多くの方が閲覧して、適切な診療とはどういうものか」知ってもらえたら幸いに思います。