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小葉がんリンパ節転移について

[管理番号:4787]
性別:女性
年齢:46歳
田澤先生
はじめまして。
宜しくお願いいたします。
2016年5月左胸全摘出し病理検査の結果、浸潤性小葉がんと診断されました。
●病期:ステージⅡA
癌の大きさ43mm、リンパ節転移(6個中/0個)、脈管侵襲リンパ管:1y1、静脈:v0、核異型度:2、ハーセプチン:陰性、ホルモン受容体:ER:陽性、PgR:陰性
●術後は、抗がん剤(T/C)4週毎4回、現在ホルモン治療中(タモキシフェン20mg服用)
率直な疑問で申し訳ないのですが、私の場合リンパ管転移があってリンパ節転移がないのを不思議に思います。
小葉がんの場合多発性で微小なので検査時にわからなかったのか?まれにそのようなことはあるのですか?
先日1年検診がありマンモとエコー検査で転移なしでしたが、右胸が時々鉛筆で押されたような痛みを生じることがあります。
最初に左胸癌が見つかった時の初期症状と似ているため心配です。
ホルモンバランスの崩れから乳房痛みもあると聞きました。
ホルモンに関係する乳房痛みとはどんな感じでおこるのでしょうか?具体的に教えてください。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
「血管侵襲」や「リンパ管侵襲」を勘違いしている人が多いことを残念に思います。
これらは、単に「手術標本(腫瘍)中の血管やリンパ管を観察して(たまたま)癌細胞が入っている所見があった」というだけの話です。
♯「リンパ管侵襲」があったからといっても「リンパ節転移」とは無関係だし、それは「血管侵襲と遠隔転移」も然りです。(血管侵襲があれば、必ず遠隔転移があると思っているのですか??)
「私の場合リンパ管転移があってリンパ節転移がないのを不思議に思います。」
⇒何が不思議なのでしょうか?
 (私にとっては)「リンパ管侵襲=リンパ節転移」と考える方が飛躍がありすぎて驚きます。
「小葉がんの場合多発性で微小なので検査時にわからなかったのか?まれにそのようなことはあるのですか?」
⇒稀でも何でもなく、
 そもそも(リンパ管侵襲とリンパ節転移は)無関係なのです。(シンプルに考えましょう)
「最初に左胸癌が見つかった時の初期症状と似ているため心配です。」
⇒それ(乳房痛があって、乳癌が見つかった)がそもそも、偶然に過ぎません。
 ★乳房痛と乳癌は「全く」無関係です。
「ホルモンバランスの崩れから乳房痛みもある」
⇒そもそも、
 「乳房痛=ホルモンバランス」です。
 乳房痛と乳癌を関連付けるのは(このブログを見れば)誤りだと気づく筈です。
「ホルモンに関係する乳房痛みとはどんな感じでおこるのでしょうか?」
⇒ホルモンの刺激で乳腺が痛むのです。
 それ以外で「乳房痛」など起こりません。