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術後の治療と食事について

[管理番号:3333]
性別:女性
年齢:57歳
先日温存手術を終え、もうすぐ化学治療が始まります。
硬癌、腫瘍の大きさ 1.9cm、 腫瘍の悪性度3、 リンパ節転移の個数
個数0/3、 ER95%、 PR5-10%、 HER2 3+、 断片陰性、 Ki-67 15%
今後の治療は、タキソール+ハーセプチン週1回x12回⇒放射線25回+ハーセプチン
ハーセプチン3週1回x18回⇒ホルモン治療10年  
の予定です。
先生のご意見をきかせて下さい。
質問1。
抗がん剤週1回は体が回復しないうちに次を打つので副作用が懸念されると読みましたが、私に耐えられるのか心配です。
質問2。
ホルモン受容体陽性、HER2陽性のタイプで特に食事において気を付けることはありますか?
今まではかなりの便秘症でヨーグルトを欠かさず食べていました。
ヨーグルト(L21やR1など)・納豆・イソフラボン系などは取らない方がいいのでしょうか?
アルコールは?
ネット情報に惑わされたくはありませんが、本も多種多様で、今後の再発防止のために自分でできることは何なのかわからない状態です。
先生のの見解を教えで下さい。
先月癌の告知を受け、このQ&Aを読み心を落ち着け病気と向き合えるようになりました。
よろしくお願いします。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
「質問1。抗がん剤週1回は体が回復しないうちに次を打つので副作用が懸念される」
⇒誤りです。
 Weekly paclitaxelは最も副作用が弱い治療です。
 
「私に耐えられるのか心配です。」
⇒上記の通り「全く心配」ありまえん。
 
「質問2。ホルモン受容体陽性、HER2陽性のタイプで特に食事において気を付けることはありますか?」
⇒特にありません。
 
「今まではかなりの便秘症でヨーグルトを欠かさず食べていました。ヨーグルト(L21やR1など)・納豆・イソフラボン系などは取らない方がいいのでしょうか?」
⇒誤った情報です。
 乳癌ガイドラインでは「大豆、イソフラボン」は乳癌には却って良いようです。
 
「アルコールは?」
⇒タバコと共にリスク因子であることは間違いありません。
 ただし禁酒などしたら(私なら耐えられません)
 飲み過ぎは控えましょう。
 ○普通に日本の伝統的な「和食(粗食)がいい」ようです。
 
 

 

質問者様から 【質問2】

先生 よろしくお願いします。
タキソール+ハーセプチンの点滴をもうすぐ2回目をします。
以前から歯茎の状態が悪く、化学治療を始める前に治療は済ませましたが、またずきずきと痛みだし腫れている状態です。
治療は歯茎に麻酔をして歯茎の処置になると思いますが、今の体(抗ガン治療をしている体)
体)で麻酔をするのも怖いですし、かといってこのまま放置しておくのも怖いです。
麻酔をすれば、体が過剰反応して悪いことになるのではないか。
痛みをがまんして放置すれば、これから白血球が減っていく状態でで、ばい菌が体中に蔓延し、ひいては脳に届いて致命的なことになるのではないか。
悪いことばかり想像して、どうしたらいいのか迷っている
状態です。
どうするべきか先生のご意見・アドバイスをいただきたいです。
お願いします。
 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。
質問者は「想像力が豊かすぎ」て、余計な心配をしているようです。
「麻酔をすれば、体が過剰反応して悪いことになるのではないか。痛みをがまんして放置すれば、これから白血球が減っていく状態でで、ばい菌が体中に蔓延し、ひいては脳に届いて致命的なことになるのではないか。」
⇒不要な想像をしすぎです。
 科学的に考えましょう。
 実際のところは、
 Weekly PTXは「殆ど白血球に影響を与えない」ので、『一度、休薬して歯科治療』
次の週から再開で十分です。
 
 

 

質問者様から 【質問3】

先生こんにちは。
このプラザに支えられながら、現在、抗ガン剤治療中
(タキソール+ハーセプチン)週1回・12回中の半分くらいにさしかかり10月中旬に終わる予定です。
質問1  今まで毎年秋に会社から健康診断を受けていました。
春に予約済みです。
今年は思いもよらず抗がん剤治療中となりましたが、7月ににMRIやCTを受け、今はこれ以上レントゲンなどを受ける気にはなれませんが、他の病気がもしあれば、発見が遅れるのも気がかりです。
今回はキャセンセルするとしてはキャセンセルするとして、先生なら、次回いつ頃受けるのがいいと思いますかいますか?ご意見をお聞かせください。
いつも付随的な心配事を相談して申し訳ありません。
主治医の方には聞きづらい状況です。
質問2  今の抗ガン剤治療が終われば、放射線25回とハーセプチン3週週1回を同時に受ける予定になっています。
左胸は同時には心臓に負担がが大きいと聞きましたが、先生としてはどう思われますか?
どうぞよろしくお願いします。
 

田澤先生から 【回答3】

こんにちは。田澤です。
「先生なら、次回いつ頃受けるのがいいと思いますか」
⇒1年後です。
「質問2  今の抗ガン剤治療が終われば、放射線25回とハーセプチン3週1回を同時に受ける予定になっています。」
⇒ガイドライン上は「同時に行う事は勧めない」となっています。推奨度C1
「左胸は同時には心臓に負担がが大きいと聞きましたが、先生としてはどう思われますか?」
⇒長期予後のデータがないからC1となっているのですが…
 あまり影響はなさそうです。
 
 

 

質問者様から 【質問4】

よろしくお願いします。
現在、3週間に1回のハーセプチン(来年の夏まで)と放射線治療をしています。
もうすぐ放射線治療が終了し、フェマーラの服用が始まります。
質問ですが
1.あるNPO法人のサイトで、『ハーセプチンとホルモン剤を一緒につかうことは絶対にありません』という記述を見ました。
私は同時に使うということになりますが田澤先生はどのように思われますか?先生ならどうされますか?
2.たとえば今までストップしていたサプリメント(便秘解消のためのぬか玄)や抗がん剤の影響で色素沈着がひどいのでビタミンCや風邪薬などを飲もうと思ったとき、フェマーラとの飲み合わせが悪いものなどありますか?自分で調べる方法などはありますか?
治療に伴ういろいろな心配事を解決できるのは、この場しかなく、どうぞよろしくお願いします。
 

田澤先生から 【回答4】

こんにちは。田澤です。
「私は同時に使うということになりますが田澤先生はどのように思われますか?」
⇒併用で全く問題ありません。
「先生ならどうされますか?」
⇒当然、併用です。
 1年間も(ハーセプチンが終了するまで)ホルモン療法を始めない理由がありません。
 その法人がどうしているかなど、関心がありません。
「フェマーラとの飲み合わせが悪いものなどありますか?」
⇒いっさい、ありません。
 サプリメントは(フェマーラとは無関係に)常識の範囲内であれば、何でもOKです。
 
 

 

質問者様から 【質問5】

こんにちは。
よろしくお願いします。
現在 抗がん剤・放射線治療が終わり、ハーセプチンと10年のホルモン治療中です。
質問1.
先日 今後の検診について、聞かれました。
今までは、3か月ごとに、CT・血液検査・触診など定期的に検査をするのが主流でしたが、自覚症状がでてから検査を受けても、結果的に変わらないことがわかったので、今はがんセンターや大きな病院では定期検査はしていないが、ここは個人病院なので希望があれば3か月ごとの検診をしますがどうしますか?とのことでした。
田澤先生は術後の検診をどのようになさっていますか?どのような見解をお持ちですか?
質問2.
ホルモン治療(フェマーラ服用)は10年の予定です。
5年よりも再発率は
は下がるのでしょうか?できれば、私のような一連の治療をしている場合の5年・10年の再発率を教えていただけますか?
このプラザに本当に感謝しています。
この場がなければ、いろいろな疑問や不安を解決する術がありませんでした。
 

田澤先生から 【回答5】

こんにちは。田澤です。
「今までは、3か月ごとに、CT・血液検査・触診など定期的に検査をするのが主流でしたが、自覚症状がでてから検査を受けても、結果的に変わらないことがわかったので、今はがんセンターや大きな病院では定期検査はしていない」
⇒癌センターが正しいという考え方からは脱却しましょう。
 
「田澤先生は術後の検診をどのようになさっていますか?どのような見解をお持ちですか?」
⇒ホルモン療法で3カ月毎に通うわけだから
 3カ月毎の診察、超音波はします。
 採血は半年に1回でもいいでしょう。
 マンモは1年に1回です。
「ホルモン治療(フェマーラ服用)は10年の予定です。5年よりも再発率はは下がるのでしょうか?」
⇒5年より10年というデータは出ていますが…
 全ての人にそれを「当て嵌める」ことは医療経済的に許されないと思います。
 まずは5年でしょう。
「できれば、私のような一連の治療をしている場合の5年・10年の再発率を教えていただけますか?」
⇒抗HER2療法は3年でのデータしかありません。
 3年再発率は6%であり、3年生存率は98%です。
 
 

 

質問者様から 【質問6】

先生 よろしくお願いします。
昨年夏に温存手術をし、タキソール+ハーセプチンが終わり、現在はハーセプチンとホルモン剤で治療中です。
一週間程前から手術したほうの乳房がパンパンに腫れてきて、ピンク色になり、手術場所はとても固く、熱は38度後半でした。
診ていただくと炎症をおこしているとのことで、水を抜き(複数回ほど)炎症止めを飲んでいますす。
もともと授乳後から乳首が陥没しています。
お風呂に入ったときに乳首をだして
をだして清潔にはしてきましたが、手術後は乳首が出なくなり(手術場所はもっと上部ですが)衛生上気がかりでした。
今回乳首の陥没が炎症と関係ありますか?とお尋ねすると、関係ない
 とのことでした。
ですが、以前田澤先生のコラムで陥没と炎症のことを読んでいましたので、関係があるような気がして、なんとなくすっきりしません。
教えていただきたいのは
1.手術後10か月近く経過して、特に思いあたることなく(いつもより少少し体力的にハードな1ヵ月でしたが)炎症は起きますか?
2.もし陥没が原因だとして、今後もまた炎症を起こすことがあるのでしょうか?
3.手術前のように、お風呂で乳首を出すような手入れ(時々白いカスのようなものをきれいにする)ができない場合はどのように清潔を保てば良良いのでしょうか?手入れなどはほおっておいても心配ないのでしょうか?
どうぞよろしくお願いします。
 

田澤先生から 【回答6】

こんにちは。田澤です。
「1.手術後10か月近く経過して、特に思いあたることなく(いつもより少少し体力的にハードな1ヵ月でしたが)炎症は起きますか?」
⇒通常は起こりません。
 ただし稀に「蜂窩織炎」として「身体の最も弱い部分」として炎症が起こることはあります。
「2.もし陥没が原因だとして、今後もまた炎症を起こすことがあるのでしょうか?」
⇒そう簡単には起こりません。
「3.手術前のように、お風呂で乳首を出すような手入れ(時々白いカスのようなものをきれいにする)ができない場合はどのように清潔を保てば良良いのでしょうか?手入れなどはほおっておいても心配ないのでしょうか?」
⇒あまり「いじりすぎる」のも良くはありません。
 清潔にしていればよいのです。
 ♯それでも起こってしまったら…
  術後なのだから「仕方がない」と割り切って「必要な処置」を受ける事が肝要です。
 
 

 

質問者様から 【質問7】

おはようございます。
どうぞよろしくお願いします。
昨年夏に左側を手術をし、現在ハーセプチンとホルモン剤治療中です。
前回 3月に左の胸が固くパンパンに腫れ熱を出し受診したところ炎症とのことで
とのことで、水を抜き抗生物質の薬で収まりその時に質問させて頂いた続きです。
その後もどうしても胸の違和感が残っています。
炎症前にはなかった感覚で傷跡の周囲は皮膚が赤く時折かゆみがあります。
炎症前はきれいな傷跡でした。
全体的に下を向くとぼわぁーとした重み(特に乳房の下部分)や違和感や左腕をあげると胸に突っ張り感があります。
傷部分もカチカチに硬くなりました。
受診の時に主治医に説明しても 問題ない と言われます。
田澤先生も問題ないと思われますか?
明らかに左胸の感覚が違うので、不安です。
しこりはないと思いますが再発も考えられますか?他の何か乳房の病気の症状ですか?
もうすぐ受診日ですが、胸がぼわんぼわんすると言えば水を抜かれそうなのですが、したくありません。
水をぬくとますます違和感が大きくなります。
今の症状が、普通の当たり前の状態なのであれば、気持ちを切り替えて気にしないだけなのですが、何かあるように思えてなりません。
どうぞよろしくお願いします。
 

田澤先生から 【回答7】

こんにちは。田澤です。
「受診の時に主治医に説明しても 問題ない」「田澤先生も問題ないと思われますか?」
⇒(私は)実際に診察していないので「主治医の判断を信じるしかない」と思います。
「再発も考えられますか?」
⇒症状の記載内容からは、「炎症後の浮腫み」症状で説明は付きそうです。