[管理番号:2350]
性別:女性
年齢:40歳
田澤先生こんにちは。
現在乳癌術後でホルモン治療中の者です。
悲観的になっているわけではありませんが、乳癌患者として、起こりうる可能性のある、再発遠隔転移について教えてください。
遠隔転移してしまった場合、根治は難しいと聞きました。
しかし気持ちを強く持てるように勉強しておきたいのです。
1・骨転移、肝転移、など各転移した場所によってその後の生命予後はどう違いますか?
2・例えば、遠隔転移していたとしても、多発でなければ、長期生存は可能ですか?平均的な余命を教えてください。
3・ステージなどで再発率は違うと思いますが、乳癌の再発遠隔転移はしないことの方が多いのでしょうか?
よろしくお願い致します。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
再発の治療や予後については、「再発治療が奏功する場合と、そうでない場合」でも異なるし「実際に再発している人のモチベーションを下げる」ような記載にならないような配慮が必要なことをご理解ください。
「1・骨転移、肝転移、など各転移した場所によってその後の生命予後はどう違いますか?」
⇒骨転移は最も「長期間の予後が期待できる」ことは確かです。
肝転移は重要臓器であり、「生命を脅かす」転移と呼ばれます。
「2・例えば、遠隔転移していたとしても、多発でなければ、長期生存は可能ですか?平均的な余命を教えてください。」
⇒骨転移や肺転移など(特に骨転移は)比較的長期予後が期待できます。
再発治療に「平均的な余命」などありません。
「3・ステージなどで再発率は違うと思いますが、乳癌の再発遠隔転移はしないことの方が多いのでしょうか?」
⇒圧倒的に「再発しない方が多い」です。
例えば「再発率20%」無場合には「80%は再発しない」のです。
「再発転移する方が高い=再発率が50%以上」はかなり稀なケースと言えます。