[管理番号:1647]
性別:女性
年齢:48歳
妹(48歳)のことなんですが昨年7月に乳癌の手術をしました。
右乳房全摘、その後再建手術を2回にわけ行いました。
詳しい病理結果は病院から教えてもらえなかったのですが右胸に3つ癌があったそうです。
一番大きなもので1.6センチだったそうです。
リンパ節転移なしのステージ1と言ってました。
術後はタモキシフェンを服用してました。
副作用が酷く先月は婦人科で卵巣が6センチ腫れていると言われエコー血液検査をしました。血液検査に異常がなかったので様子を見ようってことになってます。
私がネットで調べたらタモキシフェンの副作用で卵巣が腫れることがあると言うのをみたのですが婦人科の先生も妹を手術してくれた先生もありえないと言ってました。
実際はどうなんでしょう。
現在個人病院の婦人科不定期、手術をしてもらった総合病院の外科・形成外科で3カ月に1回診察してもらってます。
それと昨日外科と形成の定期診察でした。
前から胸がかゆいとは言ってました。
湿疹?みたいまのができていて外科と形成の先生がやりとりして、エコー検査をしました。
形成の先生はおそらっく大丈夫だといいましたが外科の先生は再発の可能性もある細胞検査をします、こんな状態になる
んだからタモキシフェン飲んでも意味ないねといったそうです。
癌と決めつけてるような言い方。
ステージ1全摘でも局所再発するのでしょうか、それとも遠隔転移の可能性もあるのでしょうか。
文章下手でもうしわけありません、よろしくお願いします。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
回答
「実際はどうなんでしょう」「術後はタモキシフェンを服用してました。副作用が酷く先月は婦人科で卵巣が6センチ腫れている」
⇒タモキシフェンの影響だと思います。
実際に「そのようになり」タモキシフェンを中止する方も「それ程多くはない」ですが、時々いらっしゃいます。
「ステージ1全摘でも局所再発するのでしょうか」
⇒殆どありません。
もしあるとしたら「手術時の取り残し」となります。
「それとも遠隔転移の可能性もあるのでしょうか」
⇒(状況からして)遠隔転移からの「皮膚転移」では無さそうです。
○実際に診ていないので解りませんが…
「手術時の取り残し(局所再発)」もしくは(全く無関係な)皮膚炎となります。
○ここが肝要な所です。
診断が付きにくい時には「迷わず皮不生検」すべきです。
純粋な「局所再発」であれば、「皮膚切除」して「照射」すれば根治の可能性が十分あります。(術後照射は、してないと思います)
質問者様から 【質問2】
お忙しい中回答していただきありがとうございます。
おっしゃる通り術後照射はやってません。
もし取り残しの局所再発の場合は最初なった癌のときよりは状態が酷くなってるってことでしょうか。
湿疹は手術後すぐに出てきて薬をつけても治らなかったみいです。
湿疹のところに1.5月前からポコッと3センチくらいコブのような感じでできたそうです。
癌だった場合そんな急に大きくなるものでしょうか。
度々申し訳ありませんがよろしくお願い致します。
田澤先生から 【回答2】
こんにちは。田澤です。
「もし取り残しの局所再発の場合は最初なった癌のときよりは状態が酷くなってるってことでしょうか」
⇒そんな事はありません。
「照射していなかった」とすれば、「残っていた癌細胞」が「ただ単に大きくなって可視化しただけ」だと思います。
「湿疹のところに1.5月前からポコッと3センチくらいコブのような感じでできたそうです」
⇒これは問題です。
担当医はそれを「知っている」のでしょうか?
そんなものが「本当にある」のであれば、「早急に摘出すべき」と思います。
「癌だった場合そんな急に大きくなるものでしょうか」
⇒「急ではなく、徐々に」だと思いますが…
見ていないので「全く状況が不明」です。
ただ、「担当医が知っていれば」其の事に対して「必ずコメントする筈」ですが…
質問者様から 【質問3】
お世話になります。
病院から結果の報告をしたいと連絡が入り予定より早く結果を知らされました。
再発でした。
CT等の検査の結果遠隔転移はなく局所再発とのことでした。
癌の大きさはCT・エコーで見る限り2センチ台でリンパ節転移はなし。
病理の結果をもらってきました。
見ても何のことかわからないのですが
最初の癌のとき
組織型 Invasive ductal carcinoma, 亜型;
papillary type
核グレード、核異型スコア、核分裂像(/10HPF)
g,1y0,pT1m,pN0,Stage1, UICC
pT1m,PN0,pM0,Stage1
免疫染色
ER;(+),70%程度の腫瘍細胞核に陽性となります。
PgR;(+), 70%程度の腫瘍細胞核に陽性となります。
HER-2;(1+),50%程度の腫瘍細胞膜に軽度の陽性像がみられ
ます。
MIBI-1 index6.3%
もう一つが
組織型 Invasive ductal carcinoma, 亜型;
papillotubular type
核グレード、核異型スコア、核分裂像(/10HPF)
g,1y0,pT1m,pN0,Stage1, UICC
pT1m,PN0,pM0,Stage1
免疫染色
ER;(+),90%程度の腫瘍細胞核に陽性となります。
PgR;(+), 50%程度の腫瘍細胞核に陽性となります。
HER-2;(2+),腫瘍細胞膜に中等度の陽性像を程します。
MIBI-1 index27.9%
今回の再発した癌が
免疫染色
ER;(+),90%程度の腫瘍細胞核に陽性となります。
PgR;(+), 5%程度の腫瘍細胞核に陽性となります。
HER-2;(3+),腫瘍細胞膜に強度の陽性像が見られます。
P40(-)
MIBI-1 index36.2%
以上から乳がんの皮膚転移と考えます。
となってました。
主治医が言うには前回と同じ癌が再発しものと思われます、
しかい前回よりは悪性度が高い癌なのでインプラントは取り外しリンパ節も切除する手術をすると言ってました。
最初に抗がん剤治療をする話もでましたが主治医の勧めもあり先に手術を行うことになりました。
来週の金曜日に手術の予定です。
どっちが先の方がいいのかもよくわかりません。
再発だけど初回乳がんステージ2a,2b相当の治療を行うそうです。
その後はハーセプチン、ホルモン療法、リンパに転移があったら放射線治療を行うそうです。
このタイプの癌は危険な癌で再発率も高いものなのでしょうか。
それとも十分治せるレベルのものなのでしょうか。
皮膚転移は怖いものなのでしょうか。
2年以内の再発、皮膚転移、全摘後の再発HER-2;(3+)の予後は悪いとネットで調べれば調べるほど怖くなってきました、実際はどうなんでしょうか。
田澤先生から 【回答3】
こんにちは。田澤です。
病状全体の理解が無いと「過剰な反応」となりがちです。
○私からみると、状況は「いたってシンプル」なものであり「全摘後の取り残し」に過ぎません。
所謂「全身に再発」とは全く異なり、「きちんと局所治療(手術的に取り除き、放射線をかける)」をし、「術後に全身療法を加える」というだけのものです。
「乳癌手術後の2年以内に臓器転移」した場合には一般に予後不良となりますが、
「全く意味合いが異なる」ことの理解が必要です。
回答
「このタイプの癌は危険な癌で再発率も高いものなのでしょうか」
⇒全く過剰な反応と言えます。
「シンプル」な局所再発であり、術後療法として「抗HER2療法が必要」というだけのものです。
「それとも十分治せるレベルのものなのでしょうか。皮膚転移は怖いものなのでしょうか」
⇒「全身再発の中で出てくる皮膚転移とは全く別」であり、単なる「局所再発」にすぎません。
「実際はどうなんでしょうか」
⇒ただの「局所再発」です。
「取り残しの癌細胞」が「術後療法により性質が変化した」だけにすぎません。
○ネットの情報の問題点は「自分の状況を誤った理解をした人が、ブログを発信したり、受け手側が誤った解釈をする」ことです。
★私が「担当医の方針として気になる」ことは
「リンパ節転移があったら放射線照射をする」というコメントです。
局所再発である以上、『術後の放射線照射は必須』と私は思います。
質問者様から 【質問4】
お忙しい中回答していただきありがとうございます。
ハーセプチンが聞かない場合があるとも主治医が言ってましたがその場合でも対処方法はあるのでしょうか。
家族が説明を受けた後、妹が一人で診察を受けました。
癌をみて
「日に日に大きくなっていない?」
妹は
「怖くて見てない日に日に大きくなるのですか」
と聞くと
「たちの悪い癌は日に日に大きくなることもあります」
と答えたそうです。
日に日に大きくなるそんなことあるのですか。
手術日は近いですけどこうしてる間にでも全身に回ってしまうこともあるのでしょうか。
主治医のステージ2相当の治療をすると言ってました。
癌を取り除きステージがわかったら再発でも初回と同じようにそのステージを当てはめてもいいのでしょうか。
妹が少し腰が痛いのか痛そうにしてます。
CTでは何も言われなかっのですが骨転移の心配もあるのでしょうか。
シンプルな局所再発ってことは全身に回ってないってことでしょうか。
主治医は悪性度が高いので再発しやすいと言ってました。
HER-2;(3+)でも予後は悪いってことはないってことでしょうか。
これもネットの見過ぎかもしれませんが全摘後の局所再発でもシンプルな局所再発でそんなに怖いものではないのでしょうか。
先生の他の方の回答でステージが重要と言われるのを見た気がするのですが悪性度、癌の種類は予後に関係ないってことでしょうか。
病理にあったMIB-1 index 36.2パーセント
主治医が再発率で30パーセント以上は再発しやすいと言ってましたがそうなのでしょうか。
たびたびの乱文による質問で申し訳ありませんがよろしくお願いします。
田澤先生から 【回答4】
こんにちは。田澤です。
「手術時の取り残しが(成長して)胸壁再発」
「これ以上」でも「これ以下」でもありません。 「手術」⇒「放射線」⇒(しかるべき)「術後療法」 単純な話です。
○問題点は「担当医が不安を煽る様な発言」『たちの悪い癌は日に日に大きくなることもあります』『悪性度が高いので再発しやすい』『主治医が再発率で30パーセント
以上は再発しやすい』をしていることです。
この発言に「質問者」がまともに反応し、更にネットの「無意味で有害な」情報で不安を増大させていると言えます。
回答
「ハーセプチンが聞かない場合があるとも主治医が言ってましたがその場合でも対処方法はあるのでしょうか」
⇒質問者は(担当医も)勘違いしています。
(取り残しによる)「局所再発の治療」は「手術+放射線」です。
ハーセプチンはあくまでも「術後のケア」の役割であって、「効く、効かない」などは解りません。(ただ、やるべきことをやるだけなのです)
「日に日に大きくなるそんなことあるのですか」
⇒ありません。
たしか、「湿疹は手術後すぐに出てきて」と前回のメールにありましたね。
ここまで来るのに1年数カ月かかっているのです。
「手術日は近いですけどこうしてる間にでも全身に回ってしまうこともあるのでしょうか」
⇒ありません。
ただの「取り残し」です。
「再発でも初回と同じようにそのステージを当てはめてもいいのでしょうか」
⇒全く無意味な話です。
ただの「取り残しによる局所再発」です。
局所再発の治療は「切除して放射線照射」なのです。
「CTでは何も言われなかっのですが骨転移の心配もあるのでしょうか。シンプルな局所再発ってことは全身に回ってないってことでしょうか」
⇒全身は関係ありません。
「HER-2;(3+)でも予後は悪いってことはないってことでしょうか」
⇒そういう問題ではありません。
局所再発の治療として「手術⇒放射線照射」後に「抗HER2療法の適応がある」と
いう意味だけです。
「サブタイプ」は「治療法にのみ意味があります」
「これもネットの見過ぎかもしれませんが全摘後の局所再発でもシンプルな局所再発でそんなに怖いものではないのでしょうか」
⇒その通り、ネットの見過ぎです。
「ステージが重要と言われるのを見た気がするのですが悪性度、癌の種類は予後に関係ないってことでしょうか」
⇒その通りです。
「主治医が再発率で30パーセント以上は再発しやすいと言ってましたがそうなのでしょうか」
⇒違います。
○どうも、「担当医やネットの情報」と「私の考え」は異なっている様です。
私は「ネットの情報には関心が無い」し、「担当医の病状の理解には疑問」を持っています。
どちらを信用するのかは質問者の自由です。
質問者様から 【質問5】
お世話になります。
いつも丁寧なご回答ありがとうございます。
妹も先生の回答を見てホッとしています。
また局所再発の質問で申し訳ないんですが妹が癌ができた部分(今回手術するところ)には湿疹はなかったかもしれない
といいだしました。
湿疹が出来ていたのは別のとこで今のとこは気が付いたらポコッと出来てたかもしれないといいだしました。
その場合でも純粋な局所再発でしょうか。
CT・エコーで見る限りリンパ節転移はないと主治医は言ってましたがある程度はわかるものなのでしょうか。
くどくどと同じ質問ばかりで申し訳ありませんがよろしくお願いします。
田澤先生から 【回答5】
こんにちは。田澤です。
「癌ができた部分(今回手術するところ)には湿疹はなかったかもしれない」
⇒すると、「湿疹は結局治っていた」ということですか?
「その場合でも純粋な局所再発でしょうか」
⇒それは変わりありません。
「CT・エコーで見る限りリンパ節転移はないと主治医は言ってましたがある程度はわかるものなのでしょうか」
⇒わかります。
リンパ節転移はないのでしょう。
質問者様から 【質問6】
お世話になります。
湿疹は治ってないみたいです。
癌ができた個所にもあったみたいですがそれが大きくなって癌になったのかはよくわからないと妹は言ってました。
20日に手術が終わりました。
腫瘍の大きさが4センチくらいだそうです。
画像では2センチ超えだったので週単位で急速に大きくなるタイプだといってました。
増殖機能が強いタイプと言ってましたがそんなのあるのですか。
画像上は大丈夫だけどこの手のスピードで大きくなるタイプは癌の悪性度が高くリンパ節に転移してる可能性が高く再発もしやすいと言われましたがそういうものなのでしょうか。
あと4センチと言いう大きさはかなり悪いものなのでしょうか。
質問ばかりで申し訳ありませんがまたよろしくお願いたします。
田澤先生から 【回答6】
こんにちは。田澤です。
手術が無事に終了して良かったです。
「腫瘍の大きさが4センチくらいだそうです。画像では2センチ超えだったので週単位で急速に大きくなるタイプだといってました。増殖機能が強いタイプと言ってましたがそんなのあるのですか。」
⇒ただの局所再発です。
Ki67=36.2%程度で「急速増大」はないでしょう。
「増殖機能が強いタイプと言ってましたがそんなのあるのですか」「画像上は大丈夫だけどこの手のスピードで大きくなるタイプは癌の悪性度が高くリンパ節に転移してる可能性が高く再発もしやすいと言われました」
⇒担当医は「治療に自信が無く」予防線を張っている様に見えます。
♯weekly column vol.1「予後」をのぞいてみてください。
「あと4センチと言いう大きさはかなり悪いものなのでしょうか」
⇒そんなことはありません。
局所再発は「きちんと局所制御(手術+放射線)」すればいいのです。
「悪性度が高い」だの余計な言動に惑わされずに、その後は最強の治療(副作用が強いという意味ではありません)抗HER2療法で、きっちりやることです。
質問者様から 【質問7】
お世話になります。
いつもありがとうございます。
主治医から術後約2週間の入院、病理の結果が出るのが3週間後だから外来の時に傷の治り具合を見てこれからのことを決めようと言われたそうです。
抗がん剤治療を始めるのは年明けからになるようです。
一息つけるとホッとしたのですがそんなに放置しておいてもいいのかと不安にもなりました。
大丈夫でしょうか。
主治医は声も小さく言葉数も少なく説明も難しくよくわからないことが多いです。
この先まだまだ疑問や不安いろいろ出てくると思います。
これからもご指導のほどよろしくお願い致します。
田澤先生から 【回答7】
こんにちは。
「抗がん剤治療を始めるのは年明けからになるようです」「そんなに放置しておいてもいいのかと不安にもなりました。大丈夫でしょうか。」
⇒大丈夫です。
「手術で腫瘍を摘出」しているのですから「放置」ではありません。
これからの「抗HER2療法」及び「放射線」は、あくまでも「予防」となるのです。
質問者様から 【質問8】
お世話になります。
妹の入院、2週間の予定でしたが4日早くなり11月28日に退院しました。
昨日は退院後初の外来でした。
思ったより早く病理の結果が出てました。
下記が病理の結果です。
[材料名] 皮膚・皮下(胸部、背部)(手術材料)/腋窩
リンパ節(手術材料)
[臨床診断] 左乳癌皮下乳腺全的後 局所再発(皮膚転移?)
[病理診断]
Skin metastasis of breast cancer, resected specimens Nevus cell nevus, intradermal, resected specimens
[所見]
1) 左乳房D領域皮膚(切除材料); 真皮内に小型多辺形の母斑細胞の島状~索状の増生がみられます。 メラニン色素を細胞質に有します。
Neuronal differentiation(-),断端(-)
2) レベルⅠ(0/6),3)レベルⅡ(0/6),4)レベルⅢ(0/2);no malignancy
5)-13)皮膚断端;異型細胞の増殖はみられません。
14-25)左胸部皮膚腫瘤;2.2×1.1×3.5cm
真皮深部~皮下組織にかけて充実性に増殖する異型上皮巣が認められます。
乳癌,充実腺管癌として理解できます。
初回組織は乳頭癌(H2014-3921)
主治医の話で
「見た感じはでは腫瘤はとれていますただ悪性度が高いので再発しやすいので抗がん剤治療は必要です
大きさは3.5㎝リンパ節転移してると思ったけどしてなかったです」
と言ってました。
術前に出てたのと合わせてこれで全て病理の結果が出たと言ってました。
主治医にステージを聞いたところ初回ならステージ2aだけど
再発は当てはめられないと言ってました。
再発だと当てはまらないのでしょうか。
悪性度が高く再発しやすいのでしょうか。
充実腺管癌は血液にのって転移しやすいので注意が必要ですと主治医が言ってましたが実際そうで怖いタイプの癌なのでしょうか。
「真皮深部~皮下組織にかけて充実性に増殖する異型上皮巣が認められます」
病理結果のこの部分はどう受け止めたらいいのでしょうか。
病理結果は悪いものでしょうか
妹の5年、10年生存率はどの程度でしょうか。
乱文で同じような質問ばかりで申し訳ありませんがよろしくお願い致します。
田澤先生から 【回答8】
こんにちは。田澤です。
私の見解は担当医とは「かなり異なり」ます。
「リンパ節転移が無かった」ことからも(転移がないのにレベルⅢまで郭清するのは
如何なものか?)ただの局所再発(取り残し)だと思います。
局所療法(手術+放射線)が重要であり、術後の抗がん剤は(抗HER2療法ができ
るので)再発予防として心強いと思います。
「再発だと当てはまらないのでしょうか。」
⇒局所再発です。
ステージは最初と変更無しです(遠隔転移再発とは意味が違います)
「悪性度が高く再発しやすいのでしょうか」
⇒そうは思いません。
ただの局所再発です。
きちんとした局所治療を受ける事が最も重要です。
『「真皮深部~皮下組織にかけて充実性に増殖する異型上皮巣が認められます」病理結果のこの部分はどう受け止めたらいいのでしょうか。』
⇒皮下に残っていた腫瘍ということです。
「筋肉内に浸潤」してなくて幸いに思います。
「病理結果は悪いものでしょうか」
⇒リンパ節転移や筋肉浸潤が無くて良かったと思います。
「5年、10年生存率はどの程度でしょうか」
⇒あくまでも「局所再発」だから予後に影響しません。
もともと「ステージ1、ルミナールタイプ」なのですから90%以上あるでしょう。
質問者様から 【質問9】
お世話になります。
いろいろ先生のアドバイスを受け塞ぎこみだった妹が元気になってきましたどうもありがとうございます。
また少し質問させてください。
局所再発だと今回の局所再発の癌(ステージ2a)を当てはめるのでなく初回の癌ステージ1の生存率(先生のおっしゃってくれた90%以上)と理解していいのでしょうか。
病理に初回組織は乳頭癌となってましたが充実腺管癌に変化してしまったことはあまり気にしなくていいのでしょうか。
主治医が充実腺管癌は血液にのって転移しやすいと言ってましたがこのこともあまり気にしなくていいのでしょうか。
質問ばかりで申し訳ありませんがよろしくお願い致します。
田澤先生から 【回答9】
こんにちは。田澤です。
「局所再発だと今回の局所再発の癌(ステージ2a)を当てはめるのでなく初回の癌ステージ1の生存率(先生のおっしゃってくれた90%以上)と理解していいのでしょうか」
⇒その通りです。
「病理に初回組織は乳頭癌となってましたが充実腺管癌に変化してしまったことはあまり気にしなくていいのでしょうか」
⇒気にする意味が解りません。
無意味です。
「主治医が充実腺管癌は血液にのって転移しやすいと言ってましたがこのこともあまり気にしなくていいのでしょうか」
⇒気にする必要はありません。
質問者様から 【質問10】
お世話になります。
歯科の受診の結果がよければ年明けに抗がん剤治療開始の方向で現在進んでます。
AC3カ月(3週間毎×4)⇒パクリタキセル3カ月(毎週×12)orドセタキセル+ハーセプチン(1年)を行う予定です。
この抗がん剤どう思われますか。
抗がん剤治療は受けるつもりなのですが仮にやった場合とやらなかった場合の再発率はどの程度でしょうか。
主治医がステージ2a相当だけど再発だからⅠだろうがⅢだろうが関係ない全敵しても再発したのだからたちは悪いです血液にのって再発する場合もあると言ったそうです。
妹はⅠだと思ってるのですがそれ以上に悪いってことなんでしょうかⅠのままでいいんですよね。
皮膚に浸潤しているということでしょうか、血液にのって再発の可能性もあるのでしょうか。
くどくどとすいませんがまたよろしくお願い致します。
田澤先生から 【回答10】
こんにちは。田澤です。
全摘後の局所再発
1) 左乳房D領域皮膚(切除材料); 真皮内に小型多辺形の母斑細胞の島状~索状の増生がみられます。 メラニン色素を細胞質に有します。
Neuronal differentiation(-),断端(-)
2) レベルⅠ(0/6),3)レベルⅡ(0/6),4)レベルⅢ(0/2);no malignancy 5)-13)皮膚断端;異型細胞の増殖はみられません。
14-25)左胸部皮膚腫瘤;2.2×1.1×3.5cm
真皮深部~皮下組織にかけて充実性に増殖する異型上皮巣が認められます。
乳癌,充実腺管癌として理解できます。
という病理所見からは、「純粋な皮下に残っていた癌細胞の増殖」と思います。
「全身を巡って」元腫瘍の有った部位に辿り着いたなどという解釈は全く無意味です。
○その意味では「放射線療法」で局所制御が優先されるとは思いますが…
ただ抗HER2療法はいい治療なので「AC3カ月(3週間毎×4)⇒パクリタキセル3カ月(毎週×12)orドセタキセル+ハーセプチン(1年)を行う予定」というのは問題ありません。
ただし、ハーセプチン単剤となる前のタイミングで放射線照射がいいとは思います(しつこいようですが)♯リンパ節転移がなかったから照射は不要とか言う場合ではありません。(局所再発なのです)
「抗がん剤治療は受けるつもりなのですが仮にやった場合とやらなかった場合の再発率はどの程度でしょうか。」
⇒局所再発なので数字を出す事は無理です。
ただし、一般的には「抗HER2療法」は「遠隔再発率を半分」にします。
「妹はⅠだと思ってるのですがそれ以上に悪いってことなんでしょうかⅠのままでいいんですよね。」
⇒純粋な「局所再発」なので、(遠隔転移にかんしては)「初回手術と全く同様」に考えて結構です。
「皮膚に浸潤しているということでしょうか、血液にのって再発の可能性もあるのでしょうか。」
⇒「局所再発が直接皮膚浸潤しただけ」です、(血行性に)皮膚転移する場合は(手術部位とは無関係に)広範囲にでてきます。(これは厄介なのです)
質問者様から 【質問11】
ご無沙汰しておりますその節はお世話になりありがとうございました。
再度の質問よろしくお願いします。
癌再発後、手術の後AC3カ月、パクリタキセル3カ月おを終え
8月からハーセプチンを始め9月からレトロゾール錠2.5mgも服用してます。
1月(中旬)日の定期診察の血液検査でCKが894と出ました。
その他肝機能も高めです。
その他気になったのが下記です。
左から1月(中旬)日・11月(下旬)日・10月(中旬)日となってます。
1月 | 11月 | 10月 | |
CK | 894 | 335 | 90 |
AST | 70 | 36 | 48 |
ALT | 46 | 19 | 49 |
LD | 300 | 231 | 208 |
ALP | 379 | 278 | 209 |
γGTP | 86 | 28 | 31 |
LAP | 90 | 66 | 64 |
AMY | 177 | 191 | 114 |
CEA | 3.2 | 1.7 | 0.9 |
CA-15-3 | 12.8 | 9.4 | 7.4 |
担当医は「何か生活に変化合った、風邪引いてない」と聞いてきたそうです。
妹の生活に変化があったこととしては昨年の11月初旬から少しずつ仕事再開・11月下旬に実父が他界がありました。
仕事は掃除をしており少しですが肉体労働みたいです。
風邪はひいてなかったみたいです。
今回はいつも通りハーセプチンをしてレトロゾール錠2.5mgも続けるようです。
3週間後にもう一度血液検査をして値が高ければまずハーセプチンの休薬をかんがえるとのことでした。
ここ1年血液検査は定期的にしてます1年前に腹部エコー3か月前に心電図・心臓エコー・胸部レントゲンの検査はしたようです。
CKの値が高いのも気になるのですが肝機能も全体的に高いのが気になります。
薬の影響なのでしょうか?
それと基準値に入ってはいるもののCEAとCA-15-3が両方とも上昇してきてるのが気になります。
CKの高値で再発の可能性はあるのでしょうか?
CEAとCA-15-3の基準値内上昇ですが再発の可能性あるのでしょうか?再発後もCEAは1台を超えたことなかったようです。
肝機能の値も再発の可能性あるのでしょうか?
総合的に見て問題あるなのでしょうか?
文章下手で申し訳ありませんがよろしくお願い致します。
田澤先生から 【回答11】
こんにちは。田澤です。
気にされるお気持ちは解りますが…
私が担当医であれば、殆ど気にしない値です。
CKは「運動や筋肉の酷使による一時的なもの」を想像しますし、「AST ALTγGTP」は薬剤性(ハーセプチンよりはレトロゾール?)や体重増加などによる「脂肪肝」を考えます。
担当医の「風邪をひきましたか?」というのは「風薬は結構、薬剤性の肝障害を(一次的に)引き起こし易い」からです。
「薬の影響なのでしょうか?」
⇒ほぼ間違いないでしょう。
「それと基準値に入ってはいるもののCEAとCA-15-3が両方とも上昇してきてるのが気になります。」
⇒この程度の値は全く気にする必要ありません。
「CKの高値で再発の可能性はあるのでしょうか?CEAとCA-15-3の基準値内上昇ですが再発の可能性あるのでしょうか?」
⇒全く無関係です。
「肝機能の値も再発の可能性あるのでしょうか?総合的に見て問題あるなのでしょうか?」
⇒全くありません。
1月の採血というところから推測すると…
年末年始の「餅太り(動かない、カロリー多い)」が最も影響有りそうです。
また元に戻るでしょう。