［管理番号:8885］
性別:女性
年齢:50歳
病名:乳がん 胸壁再発
症状:
投稿日:2020年9月14日
３年前の乳がん告知後、ネットで見つけたこのページに、どれほど救われたかわかりません。
今回、局所再発の診断、手術を受け、ぜひ先生のご意見を頂戴したく、お願いできますでしょうか。
2017年7月に、右乳房に癌が２つ見つかったため、全摘手術をしております。
(stage1、ルミナールA。
タモキシフェン服用中)
今年7月末、3か月ごとの定期健診でMRIを受けたところ、右胸壁に２つシコリ（５ミリ、２ミリ）が見
つかり、針生検の結果再発と診断されました。
＜診断＞
右胸壁再発のみ
ER、PgR 陽性
HER2境界→FISH中
Ki67 低い
＜治療法＞
手術・放射線療法・HER2結果で化学療法
CT、骨シンチでは転移はないとのことで、8月末に局所麻酔にて摘出手術を行いました。
本来は全身麻酔で行う予定でしたが、初発１年後に潰瘍性大腸炎・水疱性類天疱瘡に罹患しており（症状は落ち着いています）、天疱瘡の場合全身麻酔にリスクがあること、クリニックが乳腺専門で、そのリスクに対しての対応が難しいことから、他院にて全身麻酔で行うかここで局所麻酔で行うか選択するよう言われ、悩んだ末、局所麻酔でも取り切れるとのことでしたので、局所麻酔にて摘出手術を受けました。
術前の執刀医の診察（私の主治医は手術は行わず、執刀は別の先生でした）によると、今回の再発は皮膚の下に５ミリのもの（→針生検）のほか、その近くの大胸筋の中に２ミリのものがある、とのこと。
２ミリの方は生検しておらず、現在病理の結果を待っているところです。
(データを見た放射線医は、大胸筋の中のものは再発ではない可能性もあると言っておられると聞いています。)
お尋ねしたいのは以下の点です。
この大胸筋の中のシコリも再発（悪性）の場合、大胸筋は切除してもらいましたが、
「充分なマージンを取る」というのは不可能ではないかと思います。
今回、全摘したにも関わらず再発しており、また再再発するのではないか、その場合はもう取る場所もないのにどうなるのだろうか、と心配でたまりません。
放射線治療は行う予定、FISHの結果次第で化学療法も行う予定ですが、それで再再発のリスクはかなり減るのでしょうか。
何か追加で行うべき治療があるでしょうか。
以下、長くなりますが初発時の診断と病理組織検査結果を転記します。
術前には指摘されていた癌のひとつが病理では見つからず、指摘されていなかった非浸潤癌、ADHが見つかりましたが、マンモトーム生検の際に取り切れたのだろう、非浸潤癌とADHについては全摘してよかったとホッとする方が大きくすっかり安心していました。
（margin<2mm については気になって確認しましたが、全摘できれいに乳腺を摘出しているので問題ない、と説明を受けました。）
●初発時データ（2017年6月告知、7月手術）
＜告知内容＞
・右9°硬癌
ER(+) PgR(+)
HER２(-)
Ki67＜5％
・右C 乳頭腺管癌
ER(+) PgR(+)
HER２(-)
Ki67 15％くらい
＜病理結果＞
Diagnosis：
Invasive ductal carcinoma，scirrhous carcinoma, of the right breast, CD, total resection.
WHO Grade 1, pT1b,f,n(-,0/1)
右乳房全摘材料
代表割面の26枚（＃1-26）、リンパ節１個
IC（Invasive carcinoma）：＃19
Ductal spread：#17,19
scirrhous carcinoma
scirrhous carcinoma＞pap-tub
intraductal component(+)
Modified Bloom Richardson Grading：
Tubular formations：Score２ Mitoses score：Score１(Mitoses=２/10HPF、視野数
26.5)Nuclear
grade score：Score２
Total score=5 Tumor Grade１
ly or v、－、ｆ
sentinel(-) in OSNA
n(-,LI0/1)
＃18にはALHあり。
pT1b（tumor size＝0.9cm）
margin（2-5mm）
IC：#19(muscle)
margin（<2mm）
special staining for Her2,PR,ER：#19
Cの腫瘍が見つかりません。
以上です。
お忙しい中、お手数をおかけいたしますが、どうぞよろしくお願いします。
田澤先生からの回答
こんにちは田澤です。
「放射線治療は行う予定、FISHの結果次第で化学療法も行う予定ですが、それで再再
発のリスクはかなり減るのでしょうか。
何か追加で行うべき治療があるでしょうか。」
⇒凡そ、それでいいと思いますが…
やはり手術病理次第です。
★もしも大胸筋内も癌だった場合には「全麻下に取り直す」ことも（当然）考慮されるべきです。