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両側の癌について

[管理番号:3394]
性別:女性
年齢:50歳
7月(下旬)日に癌の検査結果がでて以来、拝読しています。
3年前にしこりが気になり、会社近くの乳腺クリニックを受診しました
が乳腺炎の診断、
翌年も同じクリニックで検診を受けましたが異常なしでした。
1年空けてしまいましたが、しこりのある左乳首のかゆみが気になり7月(中旬)日に検診のつもりで受診しました。
マンモの後、エコーの最中に生検した方がいいということになり、その場でバチンと音のする針生検を受けました。
そして(下旬)日に出た診断が
左乳癌 浸潤性乳管癌 硬癌
サブタイプ
エストロゲン受容体陽性
プロゲステロン受容体陽性
HER2 スコア2+ → 遺伝子検査へ
Ki67:27%
でした。
大きさについては何もおっしゃっいませんので、お聞きしたら2センチくらいかな、とのことでした。
その時にも今は術前に化学療法して小さくもできるから、とおっしゃっていました。
乳癌についての冊子をいただき、その中のサブタイプについて
書かれたページのルミナールBの(HER2陰性)(HER2陽性)のどちらかです、遺伝子検査のあとわかるので、
その間にCTかMRIを撮りたいので、近くの総合病院だとCTですが
いいですか?と言われ、その通り8月(上旬)日に造影CTを撮ってきました。
その結果を昨日聞きに行ったのですが、
「右胸にも癌があるのでは?とCTを撮った病院からの連絡?結果?があるので、エコーで見させてください」と、予想もしていなかったことでびっくりしてしまったのですが、実際エコーで見ると、
私でも「あ、それ」と言ってしまうくらいはっきり黒く映っていまた。
他にも左の生検していない場所のしこりに気がついていたので
そこも診てほしいとお願いしたら、そこも黒く映っていたりリンパのことは最初から何もおっしゃらないので
(このQ&Aではよく目にするので)
どうかとお聞きしたら、エコーをあてて「あるね、大きいのと小さの」と言われました。
それで、(上旬)日に右側の生検をもう一度して、その結果とHER2の遺伝子検査の結果で治療方針を相談します、とおっしゃいながらも
HER2の結果が陽性なら術前化学療法になる、と言われました。
術前と術後で効果は違うか質問したら、変わらないと。
私は温存するための術前より、全摘でも先に手術してほしいと希望しましたが、また最後には術前の話をしていた感じです。
リンパのは1センチくらいの大きさのがあるそうで、右の方は1.4センチとのことでした。
後から見つけた左のしこりは計ってくれていません。
こちらは触ったあと、少し痛みが出ます。
リンパと右のことで頭が真っ白になってしまって、昨日はそこまでで帰ってきてしまいました。
1)両胸とリンパに数個も癌があるというのは、だいぶ進行していると考えられますか?
2)主治医が術前療法を勧めるのは、そのためなのでしょうか?
そもそも両胸同時の手術は可能なのでしょうか?
3)検査がこのように次々追加になるのは一般的なことでしょうか?
今まで私自身も家族も病気に縁がなく、知識がありません。
1ヶ月弱、毎週のように行っても何も決まらずにいるので
家族には総合病院に紹介状を書いてもらって、そちらで検査した方がいいと言われています。
私は、変わった病院でまた一から検査するのもイヤだなと思い
手術まではこのクリニックでと思っていましたが、その気持ちも変わりつつあります。
どうせ転院するなら早い方がいいのか、(上旬)日の生検とHER2の結果が出てからの方がいいのかも迷います。
数値の部分が少なく、長文になってしまい申し訳ありません。
先生のご見解をお聞かせいただければありがたいと存じます。
よろしくお願いいたします。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
それにしても「3年前からしこり⇒乳腺炎の診断」と同一のものだとしたら大変な不
運だと思います。(その医師は猛省すべきです)
「HER2の結果が陽性なら術前化学療法になる」「た最後には術前の話をしていた感じ」
⇒この医師はなんでしょうか?
 HER2陽性=抗ガン剤が効き易い=術前抗がん剤すべき
という固定観念から離れられないようです。あくまでも術前化学療法の目的は「小さくして温存」なのです。
「自分の好みをおしつける」医療はやめるべきです。
「術前と術後で効果は違うか質問したら、変わらないと。」
⇒解っているなら「押し付け」は止めてもらいたいものです。
「私は温存するための術前より、全摘でも先に手術してほしいと希望しました」
⇒それでも「術前化学療法を押し付ける」ようでは、医師失格です。
「1)両胸とリンパに数個も癌があるというのは、だいぶ進行していると考えられますか?」
⇒両胸は無関係です。
 乳腺の「右と左は天と地ほど離れている」のです。(対側乳腺への転移など1000%ありません)
 たまたま「左右、同時に」乳癌が発生したのです。
 
「2)主治医が術前療法を勧めるのは、そのためなのでしょうか?」
⇒違います。
 「HER2陽性やトリプルネガティブ」=「抗ガン剤が効き易い」=「術前抗がん剤」
 という固定観念の持ち主のようです。
「そもそも両胸同時の手術は可能なのでしょうか?」
⇒それは当然です。
 ついこの間も「両側手術」症例がありました。
 数か月に1回程度の頻度であります。
「3)検査がこのように次々追加になるのは一般的なことでしょうか?今まで私自身も家族も病気に縁がなく、知識がありません。」
⇒両側の場合には(MRIを撮影した際などに)たまたま「対側に小病変」が発見されることはあります。
 そう多くはありません。
「どうせ転院するなら早い方がいいのか、(上旬)日の生検とHER2の結果が出てからの方がいいのかも迷います。」
⇒迷う必要はありません。
 転院先に「結果が出たら郵送(もしくはFAXしてもらう)」してもらえばいいのです。