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放射状瘢痕について

[管理番号:1752]
性別:女性
年齢:49歳
よろしくお願いします。
定期検診で異常が見つかりました。すぐに細針で検査して悪いものはでていないけれど、4ミリのしこりの下のひきつれがガンの疑いがあるので紹介された病院でMRI検査をしましたが、それも造影剤を入れた反応が時間が経ってから薄くなっていったということで、ガンという判断が難しいということで、腫瘍摘出手術をすることになりしこりから4センチくらい消しゴムくらいの引きつれ部分を摘出し薄くスライスして調べました。もし何も出なければそれで良し、ガンが見つかればその切ったところを再度切って手術するということでした。
結果、ガンが見つかりひきつれ部分の端に少しあるということで来月手術することになりました。
放射状瘢痕という珍しい判定しづらいものだと聞き、自分でも本などでも調べましたが言葉すら載ってなく、ネットでもわずかの情報しかなくよくわかりません。
質問ですが、手術自体は放射状の広がったものをとりきれるのか、放射状瘢痕というものを詳しく教えていただきたいです。
宜しくお願いいたします。。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
「放射状瘢痕radial scar」は「画像所見(特にマンモグラフィー)で癌と間違われ易い良性所見」です。
線維性の組織であり、固い芯があり、周辺に乳腺症で診られるような「腺症」が見られます。
それ自体は良性なのですが、(質問者のケースもそうだったわけですが)「癌を合併することがある」ので「有る程度しっかりした組織診断」が必要となります。
通常は「マンモトーム生検で診断」しますが、今回のように「摘出生検」も(時には)選択されます。
 細胞診は「殆ど無意味」と言えます。

回答

「放射状瘢痕という珍しい判定しづらいもの」
⇒特に珍しいものではありません。
 「それ自体は腫瘍ではない」ため(確実な診断には)「十分な組織検査が必要」と
いうことです。
 
「手術自体は放射状の広がったものをとりきれるのか」
⇒大丈夫です。
 Radial scar事態は「癌ではない」わけですが、「きっちりと(radial scarの範囲を)切除」すれば十分です。(癌自体はかなり小さいと予想されます)