[管理番号:13308]
性別:女性
年齢:54
病名:HER2陽性乳がん
症状:
投稿日:2025年12月12日
こんにちは。
乳がんと診断され、こちらで勉強させていただいております。
いくつかわからないことがあり、質問させてください。
■経緯
2025年6月上旬
大腸がんの術後4年目の経過観察として造影CTを受けたところ、左乳房に約5mmの腫瘤と、左腋窩リンパ節が目立つと指摘されました。
6月中旬
近隣の乳腺クリニックを受診。触診ではしこりは触れませんでしたが、マンモグラフィーとエコーで
左乳房に 14.1×5.6mm、11.4×2.3mm の病変が連続→ 全体で 26.2×4.1mm
周囲に石灰化あり
左腋窩リンパ節がやや目立つとのことで、針生検を行いました。
6月下旬
針生検の結果は「乳管がん」でしたが、浸潤の有無ははっきりしないとの説明でした。
その後、県内で乳がん手術数の多い病院へ紹介され、7月中旬に受診しました。
触診では約4cm、エコーでは左乳房に 56mm の広がり。
前医での針生検標本を再評価した結果は
浸潤性乳管がん
ER 陰性
PgR 陰性
HER2 3+
Ki67 60%
造影MRI・骨シンチでは遠隔転移は認めませんでした。
8月上旬よりフェスゴ+パクリタキセルを4クール、11月下旬からEC療法が開始され、4クール終了後に手術予定です。
■質問①
初診のクリニックでは「2cm強」と言われましたが、次の病院では「5.6cm」と評価されました。
TNM分類のTは一般的にどの大きさ(どの検査値)を基準にするのでしょうか?
■質問②
化学療法開始後、副作用で強い腹痛と下痢があり造影CTを撮影しました。
その際、左乳房・左腋窩に加えて「左鎖骨上のリンパ節がやや目立つ。明らかな腫大とは言えないが転移の可能性あり」と言われました。
6月上旬の大腸のCTではそのような指摘はなかったため、わずか2ヶ月で転移することはあり得るのでしょうか?
主治医は後日の説明の際に、鎖骨上リンパ節は変化がないので反応性かもしれないとつぶやいていました。
田澤先生のお考えをお聞きしたいです。
■質問③
フェスゴ+パクリタキセル4クール後(11月中旬)にエコーを行いました。
左乳房の大きさ:
7月中旬 56mm → 9月上旬 43mm → 11月上旬 36mm
腋窩リンパ節:
7月上旬14mm → 9月上旬8mm → 11月上旬7mm
鎖骨上リンパ節:ほとんど変化なし
HER2陽性乳がんにはフェスゴがよく効くと聞いていましたが、この縮小具合は効いているほうなのでしょうか?
■質問④
大腸がんの経過観察で半年ごとに造影CTをしていますが、前回(昨年12月)は何も指摘されませんでした。
今回の6月に前回(昨年12月)より腋窩リンパ節が目立つと言われたのは、前回は小さくてレポートされなかっただけ、という可能性はありますか?
長々とすみません。
はじめに大腸の経過で5ミリの腫瘤と聞いていたので、実際の大きさとの違いにショックでした。たまに主治医のパソコン画面で、私の腫瘍が左胸から鎖骨上下に広がるように描写されている図が見えるのですが、怖くなります。正しい知識を持って過ごしていきたいと思っています。
お忙しいところ恐れ入りますが、どうぞよろしくお願いいたします。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
「そもそも論」として何故、質問者は術前抗がん剤を選択しているのか?
♯今更ながら、本来考えるべきことです。(HER2陽性=術前抗がん剤一択は絶対に誤りです)
■質問①
初診のクリニックでは「2cm強」と言われましたが、次の病院では「5.6cm」と評価されました。
TNM分類のTは一般的にどの大きさ(どの検査値)を基準にするのでしょうか?
→あくまでも(術前=画像診断での)TNMではエコーでの評価である5.6cm=cT3となります。
■質問②
化学療法開始後、副作用で強い腹痛と下痢があり造影CTを撮影しました。
その際、左乳房・左腋窩に加えて「左鎖骨上のリンパ節がやや目立つ。明らかな腫大とは言えないが転移の可能性あり」と言われました。
6月上旬の大腸のCTではそのような指摘はなかったため、わずか2ヶ月で転移することはあり得るのでしょうか?
主治医は後日の説明の際に、鎖骨上リンパ節は変化がないので反応性かもしれないとつぶやいていました。
田澤先生のお考えをお聞きしたいです。
→本来鎖骨上リンパ節の評価はエコーですべきです。
鎖骨下にしろ鎖骨上にしろ、それを手術しない(できない)医師にその評価は無理だと思います。(残念ながら)
■質問③
フェスゴ+パクリタキセル4クール後(11月中旬)にエコーを行いました。
左乳房の大きさ:
7月中旬 56mm → 9月上旬 43mm → 11月上旬 36mm
腋窩リンパ節:
7月上旬14mm → 9月上旬8mm → 11月上旬7mm
鎖骨上リンパ節:ほとんど変化なし
HER2陽性乳がんにはフェスゴがよく効くと聞いていましたが、この縮小具合は効いているほうなのでしょうか?
→劇的ではないようです。
■質問④
大腸がんの経過観察で半年ごとに造影CTをしていますが、前回(昨年12月)は何も指摘されませんでした。
今回の6月に前回(昨年12月)より腋窩リンパ節が目立つと言われたのは、前回は小さくてレポートされなかっただけ、という可能性はありますか?
→見ている(注目している)部分が異なるので「同じ所見があっても(実は)見過ごされている」ことは実際は珍しくもありません。(無論、事実は直接比べなければ永遠に不明ですが)
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再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
(回答が公開されてから2週間後)
2026/1/2
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