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浸潤性乳管癌と石灰化癌

[管理番号:13136]
性別:女性
年齢:48歳
病名:浸潤性乳管癌、石灰化も癌でした。
症状:術後、術側腕と両胸と胸の間、首前側左右ともに蕁麻疹。皮膚科で薬をもらい治療。
投稿日:2025年10月15日

初めまして。
よろしくお願いします。

7月下旬に右乳房にしこりを見つけ、かかりつけ医を受診したところ
針生検の結果がんと分かり、その後手術できる病院を紹介され、
9月に部分切除しました。

以下は病理検査の途中報告です。

組織学的には中等度~高度の核異型を有する異型上皮細胞が小胞巣状に増殖浸潤しており、浸潤性乳管癌の像です。
コメド壊死を伴った非浸潤性乳管癌の進展も比較的広範に見られます。
癌は脂肪織にまで波及しており、リンパ管侵襲が認められます。
静脈侵襲に関しては染色を追加して検索します。
切除断端はいずれも陰性です。
センチネルリンパ節に癌の転移は見られません。

占拠部位;A
手術療法;乳房部分切除
組織型;浸潤性乳管癌、肉眼型;混在型/分類不能型
大きさ;1.9×0.8cm、T分類;pT1c
乳腺外脂肪浸潤;f(+)、皮膚浸潤;s(-)
筋肉(大胸筋)浸潤;p(-)、胸郭浸潤;w(-)
乳管内進展;(+)、predominant intraductal component;(-)
浸潤形態と間質量;中間
リンパ管侵襲;Ly1、静脈侵襲;VX
切除断端への波及;(-)(胸筋側断端まで0.1mm)
核グレード分類;核異型(3点)+核分裂像(2点)=grade3
組織学的異型度;核異型(3点)+核分裂像(2点)+構造異型(3点)=gradeⅢ
リンパ節転移;(-)、N分類;pN0 ♯センチネル(0/4)

ホルモン、ハーツー、KIはまだ出ていません。
針生検ではホルモン陽性、ハーツー陰性、ルミナールタイプ、KI25でした。
ステージがよくわかりません。教えていただけますか?

リンパ管侵襲があって転移する可能性がある、
グレードが3で悪いがんであるから抗がん剤6か月、と言われました。
結果がすべて出次第、ハーツーが陰性ならオンコタイプをして判断するとのことです。
リンパ管侵襲に転移があってグレードが3では、田澤先生の経験から転移する患者は多いでしょうか?
手術前にCT、骨シンチ、MRI検査をしましたが、転移なし。

なるべく抗がん剤はしたくありません。
私は80歳まで転移なしで生きられるでしょうか?
がんは脂肪織にまで波及しており、とはどういうことでしょうか?予後に関係ありますか?

浸潤形態と間質量;中間
(胸筋側断端まで0.1mm)
核グレード分類
組織学的異型度
これは田澤先生の見立てではハイリスクでしょうか?
オンコタイプで抗がん剤を使用しなくてよいと出た場合、
放射線、ホルモン療法で転移を抑えられるでしょうか?
なるべく抗がん剤はしたくありません。
KIの結果が30以下のルミナールタイプの場合、
オンコタイプをしないで放射線とホルモン療法だけでもよいでしょうか。

がんになってから毎日絶望しており、転移の心配や恐怖でいっぱいです。
前向きになることはあるんですけど、でも私がんだしなと思ってしまいます。
普段はがんのことは忘れて過ごしてもよいでしょうか?
アドバイスを頂ければ幸いです(必ず)。
不安でしょうがありません。
お忙しいとは思いますが、早くお返事が欲しいです。
田澤先生、私を救ってください。

前医に石灰化を放置されていました。
10年ぐらい毎年マンモグラフィとエコーを受けてました。
昨年12月に右胸に石灰化がある、毎年写り方が違う、でもがんではないと思う、と言われて
またそのまま放置、2、3か月後に自分でしこり発見、石灰化のことはこのときはじめて言われました。
4年分ぐらいのマンモグラフィの画像を見せてもらいましたけど、ポツポツというのがたくさんあったり、
丸い黒い大きな塊だったり、ポツポツの数が違っていた、たぶんもっと前から石灰化があったと思います。
もっと前に怪しんで検査してくれてたら非浸潤がんで無治療だったんじゃないか、命に関わることです。
乳腺専門医と言っているから信じて毎年通っていた。
こんな診断しかできないんだったら医師だなんて言ってほしくない。
検診とかほかのクリニックに行っていればという後悔が大きい。
悔しいし怒りが日に日に増してきます。
田澤先生が近くにいれば通えてたのに。
田澤先生のような診断ができる医師を患者側が探すというのは難しい。
数ミリで見つかっている人もいるのに。
毎年通って今回のような結果でとても残念です。
これからも治療が進むにつれ、わからないこと、不安に思うことが出てくると思うので
田澤先生にいろいろと教えていただきたいです。
よろしくお願いします。

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

針生検ではホルモン陽性、ハーツー陰性、ルミナールタイプ、KI25でした。
結果がすべて出次第、ハーツーが陰性ならオンコタイプをして判断するとのことです。

→術前針生検でluminal, HER2 negativeなのだから、早速OncotypeDXしましょう。

ステージがよくわかりません。教えていただけますか?
→pT1c, pN0, pStage1

リンパ管侵襲があって転移する可能性がある、
グレードが3で悪いがんであるから抗がん剤6か月、と言われました。

→この医者、頭どうかしている???

ルミナールタイプでステージ1早期なのだから、何故患者を「無意味に不安に落としれる必要がある??」
無視しましょう。

リンパ管侵襲に転移があってグレードが3では、田澤先生の経験から転移する患者は多いでしょうか?
→ステージ1ですよ!!
再発率は(やるべき治療をすれば)5%前後でしょう。

***
再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
(回答が公開されてから2週間後)
2025/10/31
***

  

質問者様から 【質問2】

浸潤性乳管癌と石灰化癌
性別:女性
年齢:49歳
病名:浸潤性乳管癌と石灰化癌
症状:
投稿日:2025年12月07日

前回は大変心強い回答をいただきありがとうございました。
絶望の中にいましたが、田澤先生の回答を見て大泣きしてしまいました。
希望を持っていいのかなと思えるようになり、気持ちがだいぶ楽になりました。
ですがまた心配なことができましたので、田澤先生のご意見を頂ければ幸いです。

前回の病理検査の追加報告
EM染色にて静脈侵襲が見られます。
ER;陽性(TS8,80%)、PR;陽性(PS2+IS2=TS4,5%)、HER2;陰性(スコア1+)、Ki-67;
28%です。

非浸潤癌が残っている可能性があったのでその後全摘しました。
結果は、小さいポツポツとした非浸潤癌が広範囲にありました。
右胸がそういう状態になったいたというので大変ショックを受けています。
反対側も心配です。
それで、前回オンコタイプも検討していましたが主人と29以下の場合オンコタイプもしないで
ホルモン療法だけにしていくと相談していて、28%だったので現在ホルモン療法を開始しています。
約1か月経ちますが副作用の症状は今のところありません。
やはり抗癌剤の副作用を考えると避けたいという気持ちが強くありました。
飲む抗癌剤も拒否してタモキシフェンのみ服用しています。

それで今一番心配なのが、全摘後ドレーンを取った後に退院後、液が溜まり外来で抜いてもらっています。
この液で転移しないかとても心配です。
そういうことはあるのでしょうか。

よろしくお願いします。

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。

それで今一番心配なのが、全摘後ドレーンを取った後に退院後、液が溜まり外来で抜いてもらっています。
この液で転移しないかとても心配です。

→私はドレーン入れなくなってから12年になるので「退院後、液が溜まり外来で抜いてもらっています」という記載にある種、郷愁を感じますが(余談でした)
それは(転移とは)全く無関係です。
ご安心を。

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再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
(回答が公開されてから2週間後)
2025/12/31
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