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背骨多発骨転移の治療について

[管理番号:11857]
性別:女性
年齢:72歳
病名:乳がん多発骨転移
症状:
投稿日:2024年06月12日

8年前に左胸を部分切除。浸潤性小葉ガン(ルミナールB)6センチ・転移なし。抗がん剤4クール(約3か月)、放射線治療をしました。
3年前脊椎に多発骨転移。イブランス、ランマーク、ホルモン注射で昨年夏まで治療していましたが、「増えている、首から骨盤なので折れたら大変」と昨年9月パクリタキセル+アバスチンを開始しました。いつも田澤先生が推奨しておられる抗がん剤なのでやる気満々でした。しかし、ウィークリーの3回目がいつも好中球が減りすぎて中止。そこで今年から2週間に1度になり中止することなく現在に至っています。
痛みもなく、他の内臓には転移していないものの(MRIでは増えている、CTでは変化なし)、先月のマーカーCA15-3は111.4、今月は127.5とあまり改善していません。
主治医はこのまま続けましょうと言います。
現状維持に感謝しないといけないのですが、長い待ち時間、長い点滴、副作用(我慢できる範囲です)に、わがままですが少々疲れてきました。今後はどのような治療法がいいでしょうか。他の治療に変えたら、パクリタキセル+アバスチンは再度できないと主治医はおっしゃっています。

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

他の治療に変えたらパクリタキセル+アバスチンは再度できないと主治医はおっしゃっています。
⇒誤り、次に使う際には(filgrastimを上手に使いながら)「3週投与、1週休薬のサイクル」を守って行ってもいいでしょう。(その方が効果がきちんと出る可能性があります)

今後はどのような治療法がいいでしょうか。
⇒いろいろな角度がります。

1.(骨折のリスクがある部位、所見であれば)その部位には放射線を検討
2.抗がん剤の変更
 術後に行った「抗癌剤4クール」とはTCでしょうか? それならanthracycline(EC)は十分に検討すべきでしょう。
 また、術後に行ったのが(TCではなく)ECであれば、docetaxelも考慮されるべき。
 上記以外にはeribulinは当然候補となります。

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再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2024/6/21
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