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術後の治療方針について

[管理番号:11842]
性別:女性
年齢:54
病名:左乳房上外側部乳癌
症状:術後創の経過は良好です。腋窩の感覚鈍麻はあります。
投稿日:2024年06月07日

初めて、質問させて頂きます。術前の病理
非浸潤乳管癌
術中のセンチネルリンパ節生検で1個(8mm)転移あり。乳房全摘、リンパ節郭清。
術後の病理
微小浸潤癌 30,10,15mm
PTiS 1mm以下の浸潤が複数ヶ所(数は不明)散在
リンパ節転移(0/10個)
PN0 断端(-) Ly0 V0 核グレード2
ER(+) PgR(-) HER2(-) ki67不明
オンコタイプdxで、2mm以下なので、検査不能となりました。
主治医より、微小浸潤癌でリンパ節に転移することは、今までに経験がない。アンラッキーとしか言いようがないが、それだけ悪性度が高いから転移した。PgRが陰性なのも悪い印象。年齢が若いからとの根拠で、抗がん剤2週毎4回、放射線、ホルモン療法を提案されました。
そこで質問です。
①浸潤が1mm以下、複数ヶ所散在で、抗がん剤は必要なのですか?オンコタイプdxで検査不能になる浸潤癌で全身療法が必要なのでしょうか?

②PgR(-)の印象が悪いとの意味は、何ですか?

③年齢が根拠になる理由とは?
閉経して1年半経ちます。

④治療による再発、延命の上乗せや、副作用のデメリットについての説明は、一切なかったので、セカンドオピニオンを受ける予定です。
田澤先生なら、どのような治療方針を立てられますか?ご意見をお聞かせ下さい。

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

①浸潤が1mm以下、複数ヶ所散在で、抗がん剤は必要なのですか?オンコタイプdxで検査不能になる浸潤癌で全身療法が必要なのでしょうか?
⇒リンパ節転移が陽性であり(更に)OncotyepDXが出来ない以上「抗癌剤は必要無い(上乗せがない)」という根拠がありません。
 根拠が無い以上、抗癌剤を勧められるのは仕方がないと言えます。

②PgR(-)の印象が悪いとの意味は、何ですか?
⇒担当医の「印象」は置いておくとして(私に解りようがありません)
参考として、OncotypeDXの経験から「PgR陰性」が(Ki67以上に)
RSに関係しているような印象をもっています。(陰性の場合にはRSが高い印象)
其の意味でPrR陰性だと(もしもOncotyepDXが出来た場合には)RSが高い=抗癌剤すべき 可能性が高いように思います。

③年齢が根拠になる理由とは?
閉経して1年半経ちます。
⇒これは無視しましょう。

④治療による再発、延命の上乗せや、副作用のデメリットについての説明は、一切なかったので、セカンドオピニオンを受ける予定です。
田澤先生なら、どのような治療方針を立てられますか?ご意見をお聞かせ下さい。

⇒①で記載したように…
抗癌剤が必要無いという根拠が無い以上、TCx4(普通に3週間に1回ですが)⇒
タモキシフェン(最終月経から1年半では実際には更年期の可能性が高い)

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再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2024/6/17
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