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術前化学療法の治療強度について

[管理番号:11574]
性別:女性
年齢:38
病名:
症状:
投稿日:2024年01月30日

浸潤性乳管癌 ステージ2a
HER2タイプ Ki67 50%
腫瘍が右乳房内に2つあり1.5cmと1.2cm。
リンパ節転移もあり。

術前化学療法として、EC療法+ドセハーパーの予定でしたが、小児がんの既往歴があり、当時アンスラサイクリン系で治療したことが発覚したため今回術前化学療法でのEC療法ができないと言われました。EC療法をスキップしてドセハーパー4サイクル後に手術の予定です。

このように術前化学療法でなんらかの理由でEC療法を実施せず、ドセハーパーのみで術前化学療法を実施した場合は奏効率や再発率、生存率に影響するのでしょうか。

素人考えですが治療強度が低い分、奏効率や再発率、生存率に影響があるか心配です。

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

このように術前化学療法でなんらかの理由でEC療法を実施せず、ドセハーパーのみで
術前化学療法を実施した場合は奏効率や再発率、生存率に影響するのでしょうか。

素人考えですが治療強度が低い分、奏効率や再発率、生存率に影響があるか心配です。
⇒皆さん、術前化学療法に対して「誤った」考え方をされているようですね。

術前化学療法で完全緩解であれば予後がいいなど、その数字を勘違いしているようですが…
同じ薬剤は術後に行っても「当然ながら」予後は変わらないのです。

Anthracyclineは既治療であれば(再発であれば生涯投与量までは再度つかえるとしても)術前術後に敢えて行うことはありません。
それは仕方がないことですよ。
Anti-HER2 therapyにおいて「anthracyclineの重要性」は他のサブタイプ(luminal,TN)に比べてはるかに低いことも間違いありません。

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再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2024/2/9
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