[管理番号:11115]
性別:女性
年齢:41
病名:左腋窩リンパ節転移、左鎖骨上窩リンパ節転移
症状:
投稿日:2023年5月20日
田澤先生、はじめまして。
いつも乳がんプラザを拝見し、勉強させて頂いております。
乳がんが左腋窩リンパ節~左鎖骨上リンパ節まで再発してしまいました。
2023年5月末に左腋窩リンパ節郭清、左鎖骨上リンパ節摘出の手術を行う予定です。
ホルモン療法が良く効くがんだと思っていたので、
こんなに広範囲に転移しているなんて本当にショックです。
■初発について
<2018年4月 術前の針生検>
・Er:陽性(ほぼ100%)
・PgR:陽性(ほぼ100%)
・HER2:陰性
・Ki67:13%
・核異形度スコア2
・核分裂像スコア1
・核グレード1
<2018年5月 手術>
・左乳房部分切除、腋窩リンパ節郭清
<病理結果>
・病名:左浸潤性乳管癌(硬癌)
・リンパ節転移あり(センチネルリンパ節:1個、レベル1:1/9個 2.1mmの微小転移)
・浸潤径:2.7×1.3×5cm
・断端陽性(主治医曰く、全部取ったから大丈夫とのこと)
・Nuclear grade:2(nuclear atypia 3点 + mitotic counts 1点)
・組織学的波及度:f
・ly高度に認めます
<治療>
・2018年 8月~9月:左乳房部に放射線実施(他院で実施したので詳細な照射部位は不明、現在他院に問い合わせ中)
・~2023年5月現在:ゾラデックス3ヶ月に1回、タモキシフェン服用
■再発の1年前
再発の1年前(2022年5月)のCT画像にて、左脇のリンパ節腫れの所見があったのですが、
その約2週間前位にコロナワクチンを接種していたので、ワクチン接種の影響だろうと経過観察となりました。
以降の2022年8月、2023年2月に、超音波検査をして頂きましたが異常なしでした。
■再発について
2023年5月 左腋窩リンパ節~左鎖骨上リンパ節の間に複数の腫大を発見
<左腋窩リンパ節細胞診結果:V5>
リンパ球を伴い、小集団~散在性に認めます。
類円形、核偏在性、核小体が認められ、腺癌を考える細胞像です。
乳がんの転移として矛盾しない所見です。
<CT画像、超音波検査における所見>
レベル1:4個位(1番大きいのは2cm位)
レベル2:2個位
レベル3:なさそう
鎖骨上リンパ節:8mm程度のものが1個(細胞診を実施、入院時に結果を聞く予定)
上記以外は異常なし
<血液検査>
異常なし
CEA:0.5>
CA15-3:7.0
現時点では、遠隔転移の所見はないものの、
既に全身にがん細胞が広がっている可能性があると思うと不安で仕方がありません。
■質問①
今回、ホルモン療法中の再発でした。
私の体にゾラデックス、タモキシフェンの効果がなくなっているのでしょうか。
■質問②
主治医は、休眠中のがん細胞が目を覚まして再発した可能性があると言っています。
(「ドーマント」と言っていました)
田澤先生としては、今回の再発の経緯は何だとお考えになりますか?
■質問③
左腋窩リンパ節~左鎖骨上リンパ節の範囲であれば、「局所再発」とみなして良いでしょうか。
■質問④
2023年2月の超音波検査で異常なしだったにもかかわらず、2023年5月(3ヶ月後)のCT画像所見で異常ありとなりました。
こんな短期間で、複数リンパ節への転移が判明することはあるのでしょうか(しかも、鎖骨上リンパ節まで・・・)。
相当、進行が早いのでしょうか。
■質問⑤
初発時のサブタイプはルミナールAとの診断でしたが、再発部位のサブタイプは変わっている可能性があるでしょうか。
■質問⑥
コラム 119回目『(エコーで認識されてから、腋窩郭清されるまでの)「3年間が勝負(その後の遠隔転移の出現の有無)を決めた」私は、そう考えるのです。』
を拝見しました。
今回再発が確認されたリンパ節は、3年間放置されているわけではないように思います。
そのため、まだリンパ節の殻は破られておらず、血管にのっていないと考えられるでしょうか。
また、超音波検査における大きさ2cmのリンパ節の場合、まだ血管が破られていないでしょうか。
■質問⑦
私のような再発の症例でも、根治はできますか?
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
腋窩~鎖骨上リンパ節再発ですね。
(どこぞの医師とは異なり)きちんと手術を予定していることには安堵します。
★質問が色々ありますが、謎解き?しても仕方がないことだし、サブタイプも手術標本で(調べる筈なので)その結果を待ちましょう。
ここがturning point きちんと腋窩鎖骨下郭清(レベル3まで)+鎖骨上郭清をしてもらいましょう。
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再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2023/5/30
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