[管理番号:9477]
性別:女性
年齢:45歳
病名:乳がん
症状:胸のしこり
投稿日:2021年6月14日
以前に(2018年12月)質問させていただいた「管理番号6982」です
その節はありがとうございました
今回は局所再発について質問させていただきます。
2018年12月から2019年4月に右胸全摘、腋窩郭清、抗がん剤(TC×4)をしました
その後エキスパンダーを入れて自家組織で再建をして、現在ホルモン治療中です
先日、自己検診中に右胸の下辺り(下着があたる所)胸の真ん中から5cm離れた所にしこりを見つけました。
すぐに通院先の病院で細胞診をしてもらって今、結果待ちです。
私は前回の手術の取り残しだと思っています腫瘍径が5.5cm(乳頭真裏)だったので、取り残しの可能性が高いと思っています。
通院先の先生は「皮膚転移」と言います。
「手術した病院の先生の取り残しではない」
「皮下脂肪の箇所で皮膚のすぐ下だから術側の胸から飛んだ転移」と言われました。
私は納得がいかないので、前回とは違う病院に紹介状を書いてもらうつもりです。
エコーが上手な先生だなぁと思って、とても信頼していたのですごく残念です。
① この近さで「皮膚転移」なんて起こり得るのでしょうか?
② 再発箇所の手術後、放射線治療が必須になるのはどのような場合でしょうか?
すれば何%の上乗せがありますか?
(綺麗に再建してもらったので出来れば照射はしたくありません)
田澤先生からの回答
こんにちは田澤です。
全摘後の局所再発(全摘後だから、当然皮下「皮膚に近い側なのか、筋層に近い側なのか」に出てきます)と所謂「皮膚転移」に厳密な定義はありません。
★私から見れば「局所再発」と表現すべきなものも、医師によっては(皮膚に近いものは、何でもかんでも)「皮膚転移」と表現するのです。
「成因」には(おそらく)違いは少なく、
局所再発は(その部位に残存していた癌細胞が)その部位で増殖して「しこりを形成」すると考えられ、
一方で皮膚転移は(転移と言っても、血行性転移である遠隔転移とは異なり)その部位に残存していた癌細胞が(局所再発とは異なり、その場で増殖してシコリを形成するのではなく、)皮下のリンパ管に入り、「比較的広範囲の皮膚に多数の結節を形成する」と考えています。
★皮膚転移は遠隔転移とは異なり、(手術時に比較的多数、残存していた癌細胞が)一気に皮下のリンパ管を通って複数の結節を形成する
上記、視点からすると(メール内容から想像するに)質問者は「局所再発」なのだと思います。
是非、きちんとマージンをつけて摘出しましょう。(術後照射をするのか?は、病理を確認してからでもいいのでは?)