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非浸潤癌 部分切除後の放射線治療

[管理番号:9476]
性別:女性
年齢:42歳
病名:両胸乳癌
症状:
投稿日:2021年6月13日

田澤先生、こんにちは。

〇月〇日に手術して頂いた〇〇です。

その節は大変お世話になりました。

田澤先生に診察、手術をして頂き本当によかったです!ありがとうございました!

6月(上旬)日に術後病理検査の結果を聞きに伺いましたが、その際思うように聞く事ができず、お忙しい中すみませんが、こちらで質問させて頂けたらと思います。

両胸癌で、左は微小浸潤性乳管癌で全摘、無治療となりましたが、右は非浸潤性乳管癌で部分切除、放射線治療をするかしないかとなり、田澤先生はおとなしい?癌なので、放射線もしなくてもよいのではないか?とおっしゃってましたが、未だに放射線治療をするかしないか迷っております。

癌が9ミリに対してたしか2センチ部分切除をしたとおっしゃられてたと思うのですが、それは

①癌の9ミリを含めた2センチなのでしょうか?
それとも切除断端のマージンが2センチという事なのでしょうか?
②マージンが何センチ以上なら放射線はしないでも良いというラインがあるのでしょうか?
③この場合、放射線治療をするかしないかで再発率は変わってくるのでしょうか?

非浸潤→部分切除→放射線治療とばかり思っていたのでしなくてもいいのではと言われ少し動揺してしまい、ここでの質問になり申し訳ございません。

どうぞ宜しくお願いいたします。

 

田澤先生からの回答

こんにちは田澤です。

なかなかうまく伝わらなかったようですが…

私が「非浸潤癌の温存で放射線照射の省略も許容範囲」としているのは以下の2点を満たしている場合です。

1)主として前医での組織検査で「癌の診断に至っていない」⇒手術してみたら「ギリギリ癌と診断された」程度の診断
2)病変の拡がりに対して十分なマージン

★ 今回質問者は前医でST-MMTを施行してADHの診断でした。
  どうせ、対側の乳癌を手術するのだから、(その石灰化を伴うADHも)「癌であってもいいように、大きめに切除しておきましょう」という流れです。

このケースでは殆どの施設では「ADHは癌ではないから」と経過観察されがちなのです。
それを「十分な範囲で切除した」わけだから、それで十分ではないですか?

そういう発想なのです。(ご理解いただけましたか?)