[管理番号:9128]
性別:女性
年齢:50歳
病名:乳管癌 硬性型
症状:
投稿日:2021年1月19日
腫瘍の個数についてと治療法について質問があります。
手術を終え先日病理結果が出ました。
浸潤性乳管癌(硬性型)
腫瘍は、2.4cmと1cmの2個あります
腫瘍の距離が近いので
温存切除する事にしました
(断片陰性)
ER陽性 、陽性 HER2陰性
グレード1
ルミナルB
(だが中間とも言えるとの説明あり)
Ki67 30%
リンパ節転移(1個)
(腋窩リンパ節郭靖済み)
広がりが6センチ長との事です
腫瘍は術前は、1.4cmと1.3cmと6mmの3個ありましたが病理では2.4cmと1cmの2個となっており、主治医の話では 最初の2つがダルマみたいにくっついて2.4cmという結果が出たのではないかと言うことでした。
しこりがくっつく事ってあるのでしょうか?
くっついて大きくなった原因はKi67が高め(30%)とか、広がりとかと関係ありますか?
術前検査ではリンパ転移はないだろうとの事でしたが、腫瘍が複数あったのでリンパに転移したのでしょうか?
主治医は断片は陰性で、腫瘍が1つでも3つでも手術で取り切れてるので心配無いよと言ってくれるのですが、2.4cmと言う数字に驚き早期癌だと思っていたので2cmを超えている事、リンパに転移があった事でステージ1から2bへとなった事等で再発の事を考えるとかなりショックで気持ちも沈んでます
そして主治医からは
化学治療(AC)かホルモン治療(TAM)かどちらにしますか?と選択を迫られてます。
大学生の子供が2人おりますので、お金の余裕もなくオンコDXは無理だと言うと、経験やデータと照らし合わせると化学治療の上乗せはあまり効果が無いのではないか…と言われました。
先生の患者さんでもオンコは出来ないと言われる方もいらっしゃると思いますが、オンコできない方はやはり念の為化学治療した方が良いのでしょうか?
田澤先生からの回答
こんにちは田澤です。
「しこりがくっつく事ってあるのでしょうか?」
⇒勘違い
まず、イメージしてみてください。
癌は最初は乳管の壁にできます。(非浸潤癌)⇒それが乳管の中を拡がる。その仮定で所々浸潤するわけです。
つまり画像的イメージとしては「くし団子」です。
団子と団子の間の「くしが露出している部分」が非浸潤癌ならば「別々の浸潤径」となり、顕微鏡でみると(その部位も浸潤癌ならば)「連続病変(ここでいう団子と団子がくっついている」とみなされるわけです。
「術前検査ではリンパ転移はないだろうとの事でしたが、腫瘍が複数あったのでリンパに転移したのでしょうか?」
⇒無関係
「先生の患者さんでもオンコは出来ないと言われる方もいらっしゃると思いますが、オンコできない方はやはり念の為化学治療した方が良いのでしょうか?」
⇒違います。
患者さん自身の「100%自己判断」で選択してもらっています。