[管理番号:9083]
性別:女性
年齢:33
病名:浸潤性乳管癌
症状:
投稿日:2020年12月25日
田澤先生
妻の乳がん発覚以来いつも本サイトを閲覧させていただいて、大変参考になっております。
先日妻の病理結果が出まして幾つかご質問がありメールさせて頂いた次第です。
■特記事項
・妊娠期乳がん(現在23週)
■病理結果
・右胸浸潤性乳管癌
・浸潤域 :23mm×12mm
・センチネルリンパ節:1/1(0.6mmの微小転移)
・ステージ2b
・静脈侵略:不明瞭
・脈管侵略:ly1 v0
・ER,PR:マイナス
・HER2:3+
・ki67:45%
■治療経過
・9月下旬:会社の健診の乳腺エコーで要医療判定
・10月初旬:細胞診で乳がんクラスv判定
・10月中旬:針生検で乳がん確定
・11月中旬:全摘手術
・来年1月~3月まで:ac 治療4コース
・来年4月中旬:出産予定
・来年5月頃~:ドセタキセル、ハーセプチン、パージェタを4コース
その後ハーセプチン、パージェタを14コース
■ご質問内容
・センチネルリンパ節生検について、術後の説明では陰性で病理検査で微小転移と言われております。
転移自体は仕方ないと思いますが、摘出したリンパ節が1個と言うのは問題ないのでしょうか。
(他にも転移があるのではないかと心配しております)
また、不足してるなど問題がある場合の対応としてどのような事を担当医に依頼すれば良いのでしょうか。
・センチネルリンパ節の微小転移は予後に影響しないとの説明を拝見した気がするのですが、そう考えるとステージは2a寄りと考えて良いのでしょうか。
・抗がん剤の治療内容に関して田澤先生であれば同様のメニューになりますか。
(NCCNのガイドラインにはリンパ微小転移だとパージェタは使わなかった気がするので…)
・このパターンの再発率を算出することは出来ますでしょうか。
(担当医からは出来ないと言われましたので…)
以上、お忙しいところ大変恐縮ですがご回答のほどよろしくお願い致します。
田澤先生からの回答
こんにちは田澤です。
「転移自体は仕方ないと思いますが、摘出したリンパ節が1個と言うのは問題ないのでしょうか。」
⇒問題ありません。
「・センチネルリンパ節の微小転移は予後に影響しないとの説明を拝見した気がするのですが、そう考えるとステージは2a寄りと考えて良いのでしょうか。」
⇒その通り。
「・抗がん剤の治療内容に関して田澤先生であれば同様のメニューになりますか。」
⇒微小転移があったということで「pertuzumabの適応」自体に問題はありません。
★ 年齢は(原則)無関係とはいえ、(若い場合には)心情としてはpertuzumabを使ってあげたいというのが我々の正直なところです。
「・このパターンの再発率を算出することは出来ますでしょうか。」
⇒できません。
ただ抗HER2療法は再発率を半分にします。 やるべきことをやるだけですよ。
(参考に)
私の個人的な感覚では(抗HER2療法を行えば)10%以内となると思います。
質問者様から 【質問2 】
術後補助療法中の経過観察について
性別:女性
年齢:33
病名:浸潤性乳管癌
症状:
投稿日:2021年9月22日
田澤先生
昨日はお忙しい中ご回答頂きましてありがとうございました。
妊娠中の乳がんでしたが、無事出産することが出来まして、その後の妻の容態も安定しております。
つきまして、手記の件についてお手数ですが追加でご質問させて頂きたく存じます。
現在、ハーセプチン・パージェタの投与中ですが、産後に造影CT検査をした後今後の経過観察の流れについて主治医に確認したところ1年後に行うとの回答を頂きました。
腫瘍マーカーについては特段結果を聞いた事は無いのですが、毎回の投薬治療の際に採血を行っていないため恐らく検査しておりません。
全身検査が1年後というのは分かるとしても、腫瘍マーカーの検査も1年後というのは普通なのでしょうか。
(投薬治療中というのもあるのでしょうが…)
お忙しい中大変お手数ですが、ご回答の程よろしくお願いいたします。
田澤先生から 【回答2】
こんにちは田澤です。
「全身検査が1年後というのは分かるとしても、腫瘍マーカーの検査も1年後というのは普通なのでしょうか。」
⇒申し訳ありませんが…
術後の定期診察(検査)については、「施設によって全くバラバラ」なのです。
腫瘍マーカーが1年に1回というのは「私にとっては」普通ではありませんが(私は半年に1回が多いですが、「気になる患者さん」や「ご自分で希望する場合」は3か月に1回としています)そのような施設もあるし、それで非難されることもないのです。