[管理番号:4704]
性別:女性
年齢:47歳
はじめて質問させて頂きます。
1月中旬に乳がん告知をされてから、こちらをよく拝見させて頂き、勉強させて頂いております。
3月上旬に乳房温存手術を受けました。
その後の術後療法についての質問です。
術前のマンモトームやMRI、エコー検査ではリンパ節の転移は見られなかったのでステージⅠだろうと予想しておりましたが、術後の病理検査の結果下記ステージⅢAという結果に驚きと、不安でいっぱいです。
左乳癌(pT1cN2aM0 pStage ⅢA)
組織型 浸潤性微小乳頭癌
浸潤径 12×14×20mm
浸潤の範囲 g
核異型 2
核分裂 1
核グレード 1
脈管侵襲 1y2,v0
リンパ節転移(8/16)
断端露出無し
ホルモン陽性
HER2陰性 Ki-67 10% approx
術後は放射線治療とホルモン療法を5年やることで主治医から説明を受けておりました。
しかし、リンパ節転移が8個あることから心配になり、
抗ガン剤の是非を先日に主治医に相談したところ、ホルモン療法をやめて、すぐにUFT経口抗ガン剤を2年間やり、その後にホルモン療法を5年やると尚安心と勧められて飲み始めています。
放射線治療は5月中旬からする予定です。
抗ガン剤は副作用が心配でしたが、主治医からUFTは副作用がほとんど無いから心配無いと言われて変更した次第です。
リンパ節転移が8個という結果を重要視し、抗がん剤は必須でしょうか?
上乗せは期待できるものでしょうか。
副作用はほとんど心配無いものでしょうか。
先生でしたら私のタイプにはどのように判断されますか。
つたない詳細で申し訳ございませんが、どうぞよろしくお願い致します。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
明らかなルミナールAなので(リンパ節転移の個数とは無関係に)化学療法による上乗せは期待できません。
ただし、リンパ節転移8個だと(化学療法は無効では?と思いながらも)「化学療法を勧めないことには勇気がいる」
そういう事です。
やはり、(サブタイプ時代の前に)長い間続いていた「リンパ節転移=化学療法すべき」という考え方はそう簡単には払しょくされないのです。
そう言う意味では今は過度期なのです。
どうしても迷う方には「OncotypeDX」を勧めています。
「リンパ節転移が8個という結果を重要視し、抗がん剤は必須でしょうか?上乗せは期待できるものでしょうか。」
⇒上記通りです。
化学療法に積極的なら化学療法を行います。
♯ただし、UFTではなく普通にTCなど行います。
もしも「上乗せがあるのか気になる」のであれば、積極的に「OncotypeDX」を勧めています。
「副作用はほとんど心配無いものでしょうか。」
⇒比較的少ないですが…
UFTは標準療法ではありません。(適応内診療ではありますが…)
「先生でしたら私のタイプにはどのように判断されますか。」
⇒(可能なら)OncotypeDXを勧めます。
ただし(ご本人が積極的ならば)化学療法をすることに反対はしません。