［管理番号:4761］
性別:女性
年齢:88歳
88歳の母が3月に右乳首付近の硬いしこりに気づき、乳がんを心配したため
4月に病院で検査していただきました。
問診段階でこの年齢での手術を含む治療は推奨できないと説明受け、その後にエコー検査にて２．５ｃｍ大の乳癌とリンパ転移との診断です。
一昨年水頭症のシャント手術で体内に設置されている髄液を流す管が、
ちょうど右乳癌付近を通過ているためマンモグラフィー検査ができないとのことでエコーのみで診断されました。
診断医によると高齢のため全身麻酔に絶えられるかどうか、抗がん剤治療の
副作用もあり、手術は本人次第だか奨められないとのことでした。
他の臓器への転移がなければ高齢のため１、２年以内に亡くなることもないし、手術の負担をかけずに無治療のまま、癌の進行に合わせてモルヒネ等の緩和ケアをしてはどうかとの説明を受けました。
母は一昨年左大腿部骨折の手術と水頭症でシャント手術で全身麻酔を二度経験したことは伝えましたが、手術は否定的でした。
上記説明なので母も手術を恐れて嫌がっています。
・そこで質問ですが、もはや手術は諦めるしかないのでしょうか。
・手術の場合はリンパの切除も必須でしょうか。
リンパ切除をすると後々のリハビリも辛くて高齢者に辛いことだと説明受けています。
・手術はせずにホルモン治療のみは有効なのでしょうか。
ご教授よろしくお願いします。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
88歳ならば手術でいいでしょう。（心臓に問題なければ）
しかも「一昨年左大腿部骨折の手術と水頭症でシャント手術で全身麻酔を二度経験」しているのですから…
「・そこで質問ですが、もはや手術は諦めるしかないのでしょうか。」
⇒手術でいいでしょう（ご家族の希望があれば）
「・手術の場合はリンパの切除も必須でしょうか。」
⇒明らかな「転移しているリンパ節」だけでも切除してあげた方が「後々」いいと思います。
「リンパ切除をすると後々のリハビリも辛くて高齢者に辛いことだと説明受けています。」
⇒転移しているリンパ節だけを「綺麗に」とれば、そんなことはありません。
「・手術はせずにホルモン治療のみは有効なのでしょうか。」
⇒ホルモン感受性陽性ならば…
　ある程度の期間（２～3年）は大人しくしている可能性もありますが…
　効果は延々には続きません。