[管理番号:1651]
性別:女性
年齢:46歳
今夏に妻に乳がんが見つかり、警察病院で全摘出の手術を受け、現在、ACパターンの抗がん剤治療を進めており、来週に4クール目になる 計画で進んでいます。
摘出手術の後の病理検査で、「浸潤性小葉がん」でステージ3Aと診断され、がん細胞の広がりもパラパラと10センチほどの広がりがあって、リンパ にも1個の転移があり、脇のリンパもかきだす手術を行った状況です。
手術の際には、乳房の同時再建をスタートしまして、抗がん剤と並行してエキスパンダーへの水の注入を行っている状況です。
病理結果後の医師からの話では、抗がん剤Aタイプが3週間×4回、次にCタイプ、次に放射線治療、次にホルモン治療の計画案を提示され、それぞれ の計画をやるのかやらないのか決めるのは後でも良いので~、との説明があったこともあり、現在はそのままティッシュエキスパンダーへの注入も進めています。
そしてそろそろ放射線治療のことも決めなくてはいけなくなってきたので、不安があり、本メールでのご相談となり、下記にまとめますので、宜しくお願い致します。
1.放射線をする場合は、再建のエキスパンダー注入はすべての水を抜いて、再度、1からやり直すことが最善手法なのでしょうか?
そうでないならば、どのような手法があるのでしょうか?
2.放射線をすると、再建は美しくなり難いようなことを聞いたのですが、どの程度の違いが生じるのでしょうか?
それは医師の腕次第なのでしょうか?
勝手なご相談となり恐縮ですが、可能な範囲で構いませんので、ご教示いただけますと幸いに存じます。
宜しくお願い致します。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
「ティッシュエキスパンダー留置中の放射線照射」にかんしては、現時点で完全なスタンダードはないと思います。
ただ、「シリコンインプラントへ入れ替え後に照射」という施設が増えているようです。
放射線照射までの「時間が空く」という問題はありますが、「同時再建を選択」した以上、「有る程度の妥協が必要」と言えます。
回答
「1.放射線をする場合は、再建のエキスパンダー注入はすべての水を抜いて、再度、1からやり直すことが最善手法なのでしょうか?そうでないならば、どのような手法があるのでしょうか?」
⇒上記コメントの通りです。
「シリコンインプラントへ入れ替え後」に照射をするという方法があります。
「2.放射線をすると、再建は美しくなり難いようなことを聞いたのですが、どの程度の違いが生じるのでしょうか?それは医師の腕次第なのでしょうか?」
⇒皮膚の問題なので、
①医師側 皮弁の作成(皮膚の剥き方)の技術
②患者さん側 皮膚の強さ
この①②が関係してくるので一概には言えません。