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妊娠・出産後、ホルモン治療の選択

[管理番号:3071]
性別:女性
年齢:44歳
田澤先生
はじめまして、2016年3月(下旬)日の乳がんの疑いからはじまり
5月(下旬)日の手術まで、病院9院・15人のドクターの意見を聞いてきました。
恐らく、癌難民でしょうか(苦笑
正直申し上げまして、ドクターにより言うことが異なり
困惑しております。
手術の結果は3週間後(アメリカに出している)です
手術前 針生検の結果
左胸しこり2cm 進行性の悪性Invasive ductal carcinoma
左胸しこり1cm ADH
左胸小さな石灰石多数(測定できない)長さにして5cm
左胸腋窩リンパ節 1箇所 悪性 化生癌(metaplastic carcinoma)
MRIで 左内胸 腫大リンパ節を認める しかし質的診断は困難です
腋窩リンパ節に明らかな腫大リンパ節を認めない
PET 左胸のしこりと腋窩リンパ節が腫れている
*腋窩リンパ節はつながっているので、 針生検は1本とれば十分だとのことで1本しかとっておりません。
一番厳しいことを伝えてくださったドクターは、MRIで 左内胸腫大リンパ節はステージ3となっているけど、胸は転移しやすいし場所的には、全身転移もうステージ4と考えていい。
術前抗がん剤をすべきだといっておりました。
ただ、私としては、質的診断は困難(手術も難しくて取れないとのこと)
で、針生検の結果が万が一、手術の組織結果と異なる事だってあるのではないかと思い、手術先行でお願いしました。
手術 左胸全摘(皮膚と乳首残し乳腺を全部取る)
同時一次再建シリコン・リンパ廓清8本(結果待ち)
15人のドクターのうち、3人のドクターが
私が妊娠を考えてるのであれば、卵子冷凍をしてその後、病理結果に沿って化学療法等の治療を検討すればいい
そのうち1人が
ただ、卵子の質が悪いからと、化学療法等の治療が先送りとなり、転移した患者もいたという話です。
私は44歳で、ホルモン治療を10年必要とされれば
54歳で、日本で卵子冷凍の最高年齢が50歳までです。
また病院から卵子を海外に持ち出すことが禁止されています。
では、海外で卵子の冷凍も考えましたが、段々疲れてきてホルモン治療を9年で打ち切れば産めるなど、逃げる方向に気分が揺らいでいます
(下旬)日の16時に手術をして
翌日の午前中に退院し(病院からの指示)、当日不妊治療の
病院に気合で行き
(下旬)日の朝に卵子採取の手術をしましたが、
細胞が死んでいて冷凍できませんでした。
癌の手術をした後も、病理検査で実は癌ではなかった。。
って
言われるのではないか?だとか
妊娠・出産してから、ホルモン治療の選択もあるんじゃないか?

ただ15人のドクター誰もがこれは、勧められておれません。
先生の過去の相談で、妊娠を強く望むのであれば
『妊娠・出産してから、ホルモン治療の選択もある』という内容を見て、私と違うタイプの癌の方かと思われますが、少しは救われた気分です。
組織検査の結果を見て相談させて頂くべきだと思われますが、
不妊治療の病院から時間がないのであれば(手術より3週間後に化学療法をはじめるのが、適切だといわれています)
今週から排卵誘発剤を使用して質は悪いけど、試すことはできるといわれています
(ちなみに28日の排卵は自然排卵で薬を使用していません・理由は、ホルモンが原因の癌だから癌治療と卵子冷凍は全く逆の治療になるようです)
もし、妊娠・出産してから、ホルモン治療の選択も
あるのであれば、自然妊娠を目指さず、不妊治療(排卵誘発使用せず)
を開始して妊娠・出産してから、ホルモン治療もしたい希望については、如何でしょうか?
一人のドクターは術前の 抗がん剤の治療を勧められ
もう一人のドクターは、針生検が出た時から、ホルモン治療だけでも今すぐにでも、スタートさせるべきだ、子供はあきらめろ。。
って言われました。
第一優先は命ですが、
最後のチャンスで妊娠したいと活動していた矢先、妊娠を止められ諦めろと言われても、私が本当に、寿命が無いので、諦めろと言われたらしょうがありませんが、目に見えていない、これから再発するかもしれない癌について、自分の希望を捨てなければならないのか?
ドクターによっては、訴訟を想定の上で、話をするドクターやどうみても、お金儲けが優先させているドクター
(癌ではない胸のシリコンを勧める・出来上がりは、不自然に脇横の上部が盛り上がり、
押してもガチガチに固くて、下がらない(術後2日目から)癌以上の不安を抱えることになった)
今回の病気が原因で、日頃接することができない人の本性にも触れてきました。
私は、専門家の先生の、何も思惑が含まれていない見解を聞きたいのです。
どうか、宜しくお願い申し上げます。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
9病院を受診して数多くの医師の話を聞いてきたとの事。
おそらく、それらの医師は「名前が売れている」医師達なのでしょう。○研○○のように…
正直な話、私はそれらの医師達の言う事には全く興味がありません。
「臨床試験のリーダーとなって、どこかで講演」したり、「どこかの大病院のトップとしてカンファレンスで偉そうな事を言う」のではなく、実際に自分で数多くの診療「診断~手術~術後の治療」をしていることに価値を認めています。
私は自分の「経験と明確なエビデンス」を信用しています。
 
今回のポイントは極めてシンプルなものです。
①傍胸骨リンパ節は(通常のリニアックでは照射しきれないから)トモセラピーで照射すべき
②本来術後照射(上記)が必要な状況で同時再建の適応に疑問がある
③妊娠出産に関しては、まさに「管理番号3046「抗がん剤治療後の妊娠の可能性」 回答2」にそのまま記載してある通りです。
○15人のドクターが反対しているようですが、(それらは)「妊娠出産に関しては全くエビデンスがない言いぶん」と言えます。