[管理番号:2012]
性別:女性
年齢:38歳
当方38歳、妊娠6ヶ月(第3子)です。
先日左胸に違和感を感じ、妊娠中の張りかと思いましたが3~4日して乳腺炎の時の様な腫れと痛み、かちかちの胸、熱感があり産婦人科を受診。
エコーで診てもらいましたが、炎症かなとのこと。
ただこの時期に乳腺炎は違うかな?とのことで、もし悪いものだとダメなので、総合病院の乳腺外科をすぐ紹介していただき翌日受診しました。
技師さんにエコーを撮ってもらい、医師からは多分妊娠による乳腺の炎症との診断。
抗生物質で一週間様子みて再度みせてくださいとのことでした。
一週間経ちましたが腫れや痛み、固さは変わらず、本日再診に行きエコーを撮りましたが診断ははっきりとせず、妊娠による炎症だと思われるが抗生物質で炎症がおさまらないので念のため年明けにMRI検査をしましょうと言われ少し不安になっています。
半年前に断乳し、アフターケアをしていなかったので古いものが残っていたのかなぁ?程度に思っていたのですが、怖くなってきました。
疑われるものは何がありますか?
分かりにくい説明で申し訳ありません。
よろしくお願いします。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
「かちかちの胸」「腫れと痛み」「熱感」
⇒乳腺炎の様な症状です。
(熱感とありますが)「発熱」は無いのでしょうか?
また「赤み」はどうでしょうか?
「乳腺炎」と「炎症性乳癌」の鑑別は容易です。
『炎症性乳癌は(あたかも炎症が有る様に見えるだけで)実際には炎症ではない』ので熱が上がったり採血で「炎症反応(白血球やCRPの上昇)」は有りません。
さすがに「乳腺外科医」であれば「炎症性乳癌」くらい知っている筈だから、(その上で乳腺炎と診断しているのだから)心配ないでしょう。
「疑われるものは何がありますか?」
⇒「乳腺炎」でしょう。
ただし、「発熱」や採血での「炎症反応」が無い場合には注意が必要です。
○担当医が「炎症性乳癌」を知らない筈が無いとは思いますが…
質問者様から 【質問2】
お忙しい中、早速のご回答ありがとうございます。
少し気持ちが楽になりました。
左胸の赤みですが、硬くなっている9時12時の辺りがピンク色様になっています。
発熱はなく、36度5分~37度3分くらいです。
血液検査はしていないので炎症反応はわからないです。
抗生物質を飲んでいますが、胸の腫れと痛みが続いているのですが、おっぱいマッサージを受けたりしたら炎症は退くのでしょうか。
エコーをみていただいた検査技師さんは袋の様なものもないし、何かがたまっているような様子はないけど…とおっしゃっていました。
後、1月初旬予定しているMRIの検査は悪いものではないと確定するための検査と思っていいのでしょうか?
お忙しいのに初歩的な質問ばかりで申し訳ありません。
よろしくお願いします。
田澤先生から 【回答2】
こんにちは。田澤です。
「左胸の赤みですが、硬くなっている9時12時の辺りがピンク色様になっています。発熱はなく、36度5分~37度3分くらい」
⇒炎症の程度が微妙ですね。
微熱とはいえ、「発熱があるのであれば、炎症の可能性の方が高そう」です。(炎症性乳癌は「炎症ではない」ので発熱しません)
ただ、「赤みが全体ではない」とすると「炎症性乳癌ではなさそう」な印象です。
実際の写真などがあればいいのですが、まずは様子を見れそうです。
担当医の対応(1月初旬のMRI)からは、「炎症性乳癌を疑ってはいない」のでしょう(炎症性乳癌を疑えば、そんなに悠長にはしていられない筈だからです)
「抗生物質を飲んでいますが、胸の腫れと痛みが続いているのですが、おっぱいマッサージを受けたりしたら炎症は退くのでしょうか」
⇒鬱滞性乳腺炎では無いのだから、(マッサージは逆効果であり)「局所の安静と冷却」が重要です。
「1月初旬予定しているMRIの検査は悪いものではないと確定するための検査と思っていいのでしょうか?」
⇒そのようです。
もしも本気で炎症性乳癌を疑うならば「MRIよりも、むしろCT」を『早急にオーダー』する筈なのです。