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右胸の嚢胞と分泌液

[管理番号:4858]
性別:女性
年齢:46歳
去年、左胸を全摘しました。
ルミナールAで、現在ホルモン療法中です。
 6年前にシコリを感じ嚢胞があると言われ毎年乳がん検診も受け、その間2度嚢胞の水も抜いてもらい(注射器)細胞診もしましたが陰性でした。
 去年の検診で先生から(このときは外科の先生が検診されました)気になるからと言われ細胞診(電動注射器?)をして結果陰性。
それでも気なるからと言われ大学病院の乳腺外科へ紹介されました。
そこでの触診でも乳腺専門医にたぶん大丈夫と言われたのに、ガイド下穿刺で乳管?から取った(今までは黄色だったのにこの時は白色でした)結果は乳がんでした。
毎年検診を受けてきたのにとてもショックでした。
ですが細胞診で陰性だったのにそれでも気になると言ってくれたその時の外科の先生には感謝しています。
前置きが長くてすみません。
質問ですが、私には右胸にも2コ、嚢胞があり(1円玉位の大きさ)全摘した左胸と変わらない胸の形、感触で主治医にも何度も右胸が気なることを伝えており、3月にマンモ、エコーを受けて問題ないと言われ、気になるようだったら、細胞診を。
と言われましたがしていません。
左胸の経緯もあり、細胞診をして結果陰性→
終わり。
となるので。
先にガイド下穿刺や造影MRIなどを受けることは可能なのでしょうか?
翌月の4月末には右胸のシコリ(嚢胞)2コの内1コが大きく腫れた感じでとても痛かったのですが1週間後くらいに腫れがひき、(しぼんだ?)痛みも治まりました。
それからすっかり忘れていたのに、昨日はグッ、グッと痛みが何度かあり、大きく腫れた感じはないのに触ると痛く、乳頭をつまむと茶色の分泌液が出ました。
3月にマンモ、エコーを受けて問題ないと言われたのに、がんと診断されることもあるのでしょうか?
次回の診察は今月末ですが早めに行ったほうがいいですか。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
勘違いしてはいけません。
嚢胞は(あくまでも)「正常乳管」が詰まって「内容液で拡張しているだけ」です。
腫瘍ではありません。
♯『今週のコラム 51回目 嚢胞内腫瘍 これは嚢胞ではありません』を是非、ご一読ください。
今回「細胞診で陰性だったのにそれでも気になる」とされた、その病変(癌)が(嚢胞に見えて)実は「嚢胞内癌」だったのかは不明ですが、「嚢胞ではなかった」事は間違いありません。
「造影MRIなどを受けることは可能なのでしょうか?」
⇒診断にMRIなど「全く無意味」です。
 
「右胸のシコリ(嚢胞)2コの内1コが大きく腫れた感じでとても痛かったのですが1週間後くらいに腫れがひき、(しぼんだ?)痛みも治まりました。」
「昨日はグッ、グッと痛みが何度かあり、大きく腫れた感じはないのに触ると痛く、乳頭をつまむと茶色の分泌液が出ました。」

⇒これは、どう考えても「ホルモンの刺激症状」です。
 ホルモンの刺激(年齢的に、卵巣が不安定となっていると推測します)により「乳管が急性閉塞」して『分泌液が貯留して嚢胞が急に大きくなる』ことや、『強い痛み』『一過性の分泌』
 これらは(名前をつけるとしたら)「乳腺症」と呼びます。(乳癌とは全く無関係です)
「3月にマンモ、エコーを受けて問題ないと言われたのに、がんと診断されることもあるのでしょうか?」
⇒全く、乳癌を疑う症状ではありません。
 ご理解いただけましたか?
 明らかに「女性ホルモンによる刺激症状」です。
 
 ☆乳癌を心配する必要は全くありません。(このQandAを読み込めば)同様のことで悩んでいる人が如何に多いか気づくことと思います。
「次回の診察は今月末ですが早めに行ったほうがいいですか。」
⇒全く必要ありません。
 冷静になりましょう。(乳癌は大きくなったり小さくなったりはしないし、痛くもありません)