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抗がん剤と放射線の必要性について

[管理番号:6856]
性別:女性
年齢:35歳
病名:乳がん
症状:

田澤先生

こんにちは。

時間があれば過去のQ&Aを拝見し勉強をさせて頂いております。

妻(35才)の今後の治療についてご意見をお聞かせください。

術後病理は下記の通りです。

—————————————————
9月中旬、右乳房全摘出、レベル1郭清
40x15x35mm大の病変
IDC, Scirrhous carcinoma,
乳房内転移を多数認める。

管内進展像を認める。

グレード1
Tubular differentiation 2
核異形 2
核分裂像 1
ly1 v1 f(+)
センチネル(2/5)、所属(0/9)
Ki-67 hot spot 20%
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この病理から抗がん剤(TCかAC+パクリタキセル)を予定しておりましたが
先日、オンコタイプの結果が低リスクのスコア5で出ました。

このスコアを知り、将来妊娠を希望している妻は
抗がん剤をせずにホルモン治療だけにしたいと考えているようです。

ただ、私としては病理診断とオンコタイプの結果の乖離が気になっております。

田澤先生でも、ホルモン治療のみを推奨されますか?
(ネットでオンコタイプの記事を読み漁りましたが、年々アップデートされる度に検査の対象が拡がり、信頼度が増している印象です。
それでも日本では保険適応外で患者にも一部の先生達にとっても身近な検査ではないことが残念だと感じました。
医療費圧迫がニュースになっていたので、今後も保険適応は難しそうですね。)

また、本人はインプラントによる二次再建を希望していて、放射線照射を躊躇しています。

先生のご経験では、センチネルリンパ節転移1~3個で放射線をするかどうかの選択において、判断基準はありますか?

最後の質問です。
胸骨や鎖骨付近に転移している場合は、術前MRIに映るのでしょうか?
術後の痛みだとは思いますが、痛みを訴えており転移を心配しているので安心をさせたく、、

どうか、ご回答のほど宜しくお願い致します。

 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

「田澤先生でも、ホルモン治療のみを推奨されますか?」
→1000%そのとおり。(迷っていることが、私には不自然にしか思えません)

「センチネルリンパ節転移1~3個で放射線をするかどうかの選択において、判断基準はありますか?」
→放射線しません。(全摘で放射線照射は4個以上だけです)

「胸骨や鎖骨付近に転移している場合は、術前MRIに映るのでしょうか?」
→MRIの撮影範囲にあれば、解ります。

「術後の痛みだとは思いますが、痛みを訴えており転移を心配している」
→全くナンセンス。

 早期乳癌で「遠隔転移」を心配するのは全くナンセンス。