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リンパ節微小転移の抗がん剤について

[管理番号:4733]
性別:女性
年齢:40歳
田澤先生
初めて質問させていただきます。
4月中旬に左乳房温存手術を受けました。
術前の検査・術中の診断ともにリンパ節転移は認められませんでしたが、
術後病理結果でリンパ節への転移が分かりました。
その後の術後療法についての質問です。
主治医からは放射線治療+ホルモン治療(ニュープリン5年+タモキシフェン10年)に、
転移があった事により抗がん剤(TC3ヶ月又はEC6ヶ月)を追加するかどうかの説明を受けました。
[病理結果]
乳管・小葉浸潤癌
浸潤部分:15mm
HAR2:陰性
リンパ節転移:1/4(0.3mm、0.2mmの2個ですが、0.2mmは転移と数えないと言われました。)
核グレード:1
エストロゲン:+
プロゲステロン:+
Ki67:未記入(術前病理検査では4%でした。)
(他に1件の非浸潤癌45mm有り)
T1C N1mi M0 ステージⅡa
主治医には以下の通り言われました。
①0.2mmやm0.3mmの微小転移でも転移は転移、しかも2個ある。
この結果では抗がん剤を行うかどうか、どの医者も診断を決めかねる。
②万一、再発した際に抗がん剤をしておけば良かったと思うなら行う事を薦める。
③まだ若いので今だけでなく数十年後を考えて後悔のない治療を選択したい。
質問事項
①抗がん剤を行った場合の上乗せは5%と言われましたが、田澤先生はどれくらいとお考えになりますか?
②私のタイプはルミナールAだと思いますが、田澤先生も抗がん剤の診断をされますか?
③抗がん剤を行う場合は放射線治療やホルモン治療より先だと言われました。
 抗がん剤を選ばずに万一再発した場合は、後でもその時点で抗がん剤治療をする事はできますか?
④術後病理結果ではKi67の数値説明がなかったのですが、術前と大きく変わる可能性はありますか?
⑤私の症例について「ホルモン治療をした場合の10年再発率・生存率」「抗がん剤を追加した場合の10年再発率・生存率」の予想値を教えて頂けませんでしょうか?
⑥オンコタイプDXまたはマンマプリント検査を受けるべきでしょうか?
術後は放射線治療+ホルモン治療とばかり思っていたので、転移や抗がん剤の話が出てかなり混乱しております。
主治医の話の内容では抗がん剤を薦める雰囲気でした。
副作用や後遺症を思うと抗がん剤は怖いですが、たとえ5%(わずか5%?)でも再発時の事を考えると迷ってしまい答えが出ません。
次回の診察(今週金曜)で再び主治医と話すのですが、治療方針によっては田澤先生を含め他の病院へのセカンドオピニオンも考えています。
質問事項が多くて申し訳ありませんが、どうぞご回答宜しくお願い致します。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
「①抗がん剤を行った場合の上乗せは5%と言われましたが、田澤先生はどれくらいとお考えになりますか?」
⇒私の過去のQandAをいくつか読んでもらえばすぐに解りますが…
 全く「上乗せはない」と思います。
 もしも納得できないなら「OncotypeDX」してもらばわかります。
「②私のタイプはルミナールAだと思いますが、田澤先生も抗がん剤の診断をされますか?」
⇒全くありません。
「③抗がん剤を行う場合は放射線治療やホルモン治療より先だと言われました。
 抗がん剤を選ばずに万一再発した場合は、後でもその時点で抗がん剤治療をする事はできますか?」

⇒それは構いません。
「④術後病理結果ではKi67の数値説明がなかったのですが、術前と大きく変わる可能性はありますか?」
⇒かなり低い値だから、ほとんど変わらないでしょう。
「⑤私の症例について「ホルモン治療をした場合の10年再発率・生存率」
⇒再発率6% 生存率97%
「抗がん剤を追加した場合の10年再発率・生存率」の予想値を教えて頂けませんでしょうか?」
⇒上に同じ(上乗せ無)
「⑥オンコタイプDXまたはマンマプリント検査を受けるべきでしょうか?」
⇒もしも抗癌剤を考えるなら…
 すべきです。