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術後の治療について

[管理番号:5548]
性別:女性
年齢:41歳
田澤先生、はじめまして。
お忙しい所、恐れ入ります。
とても不安なので、教えて頂けますでしょうか。
マンモグラフィー検診にて石灰化あり、先日、総合病院で右側乳腺部分切除術+センチネルリンパ節生検をしました。
 術前の生検の結果、
    stage1(T1N0M0)
ルミナルHER2type
ER:(100%)
PR:(80%)
HER2: score3
Ki-67 LI: 20% approx
 術中センチネルリンパ節生検(陰性)でした。
今、術後の病理検査結果待ちなのですが、今後の予測される治療と、それに伴う副作用、再発(局所、転移)の可能性について、先生のお考えとしてはどうでしょうか。
よろしくお願い致します。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
「今、術後の病理検査結果待ちなのですが、今後の予測される治療」
⇒「局所療法」と「全身療法」に分けて考えなくてはなりません。(その両方を行うのです)
 (局所療法として) 部分切除なので「術後放射線照射(副作用は乳房皮膚の日焼け程度)」が必要
 (全身療法としては)ルミナールAなので「ホルモン療法単独(化学療法なし)(副作用はのぼせやホットフラッシュ)」
「再発(局所、転移)の可能性」
⇒局所再発(温存乳房再発)のリスクは(一般論として)「照射すると5%以下」となります。
 全身の遠隔転移再発のリスクについては、浸潤径や核グレードなどないので不明です。(病理結果で確認してみましょう)
 
 

 

質問者様から 【質問2】

術後病理検査の結果
性別:女性
年齢:41歳
管理番号:5548
田澤先生、先日はお忙しい所ご返答下さいましてありがとうございました。
術後病理検査の結果ですが、
 
  診断:DCIS、Grade2
     No residual invasive carcinoma
組織所見:進展範囲5㎜×13mmで、切除断端は陰性
  
  センチネルリンパ節転移なし(0/3)
今後タモキシフェン内服と放射線照射をすることになりました。
これで十分でしょうか。
また全身の遠隔転移再発の可能性についてはどうでしょうか。
先生のお考えを頂けますとありがたいです。
 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。
「No residual invasive carcinoma」とありますので、生検(ST-MMTなのか?
 外科的生検なのか?)の種類のもよりますが、「浸潤部分は小さい」と思います。
(最大浸潤径は言われていますか?)
「これで十分でしょうか。」
⇒(術前の生検で)浸潤部分のサブタイプがルミナールAなので化学療法は不要です。
「また全身の遠隔転移再発の可能性についてはどうでしょうか。」
⇒最大浸潤径が不明ですが…
 殆ど無いでしょう。