[管理番号:4266]
性別:女性
年齢:58歳
母が抗がん剤を主治医からすすめられましたが、本人は抗がん剤治療はしたくないとのことですので
ご相談させてください。
1月に左胸温存療法で手術しました。
充実線管癌
浸潤癌
病期 Ⅰ
リンパ節に転移なし
術前検査のMRI、PETで多臓器転移認めず
病理組織診断結果
TI 18mm
NO (0/1)
ER (5+3)
PgR (2+2)
HER2 1+
Ki67 30%
センチネルリンパ節生検では1個転移あり。
グレード2~3
ルミナールB
主治医から、抗がん剤を使うかについて持ち帰り検討し、次回受診時に意思表示するよう求められており、来週中に結論を出さなくてはなりません。
抗がん剤の上乗せ効果はどのくらいでしょうか?
主治医からは、抗がん剤+放射線治療+ホルモン療法をすすめられています。
田澤先生ならどのような治療をされますか?
お忙しい中すみません。
よろしくお願いします。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
Ki67=30%がルミナールBなのかは怪しいところですが…(今週のコラム53
回目 Ki67が「30未満」ならホルモン療法単独、Ki67が「30以上なら、Oncotype DXを推奨」しています。をご参照のこと)
pT1c(18mm), pN0, pStage1, luminal type 早期癌です。
「抗がん剤の上乗せ効果はどのくらいでしょうか?」
⇒NewAdjuvant.comでは「2%~3%」となります。 グレードが2~3なので「~」が入ります。
「主治医からは、抗がん剤+放射線治療+ホルモン療法をすすめられています。」
「田澤先生ならどのような治療をされますか?」
⇒OncotypeDXを勧めます。
もしも上記を選択されないなら、「ホルモン療法単独」です。
♯温存手術なので放射線照射は必須です。(全身療法であるホルモン療法や抗がん剤とは明確に分けて理解してください)