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放射線治療の時期、部分照射の必要性、温存術後の胸の固さについて

[管理番号:7197]
性別:女性
年齢:49歳
病名:乳癌
症状:

田澤先生、はじめまして。
いつも大変参考にさせていただいています。

放射線治療の時期、部分照射の必要性、温存術後の胸の固さについて質問させてください。

2019年1月上旬に乳がんと診断され、1月末に温存摘出手術を受けました。
2月中旬からホルモン療法を開始、3月上旬か中旬に放射線治療を開始予定です。

しこりの部位や病理結果(術後)は次のとおりです。

・右胸の外側上(脇に近いあたり)
・浸潤性乳管がん 硬性型
・ER100% PgR100% Ki-67 16%
・核グレード1
・腫瘍17×12×22mm センチネルリンパ節1/2(2mmを超える) レベル1のリンパ節郭清
(転移なし0/6) T2N1M0 ステージⅡB
・断端陰性(マージンが一番薄いところで1mmだったそうです)
・静脈、リンパ管ともに脈管侵襲なし

現在の状況と主治医の治療方針ですが、
リンパに転移があったこと、Ki67が術前3%から術後16%になったこともあり、オンコタイプDX検査を申込中ですが、「多分抗がん剤なしで大丈夫だろう」と主治医からは言わ
れております。
その場合、放射線治療(16回ブーストなし)+ホルモン療法(タモキシフ
ェン単独10年)と提案されています。
(すでにタモキシフェンを飲み始めています)
オンコタイプDXの診断を待つ間、先に放射線治療を開始することを提案され、3月上旬スタートの見込みです。

1点目の質問ですが、
抗がん剤を使うことになった場合、先に放射線治療をすることに問題はありますか?
(他の方をみると抗がん剤→放射線治療の順が多いようなので)

2点目の質問ですが、
田澤先生であれば、私の症状の場合、ブースト照射を追加されますか?断端陰性だった
とはいえ、皮膚近くまで腫瘍があった箇所があり、そこは1mmしかマージンが残せなかったと聞いており心配です。
再発率が下がるならやりたいのですが、主治医からは不要といわれております。

3点目+αの質問ですが、
温存切除部分ですが、ありがたいことに膨らみがかなり残っております。
ただ、膨らみは固いゴムタイヤ、ガチガチで大きなしこりの塊のようです。
触ったり歩くと痛みがあります。

まだ水が一時的に溜まっているだけなのでしょうか?この固さは温存術後の胸の肉としては一般的な症状なのでしょうか?
(リンパ節レベル1の郭清をしましたが、ドレーンはしませんでした。
水が溜まり、手術1日後と、1週間後と、2週間後に注射で水を抜いてもらいました。
でも凹みませんでした)

4点目の質問ですが、
この固い張りの状態で放射線治療を始めてよいのでしょうか。
さらに皮膚が固くなってしまうなど、皮膚への悪影響はないのでしょうか

長文失礼しました。
なにとぞよろしくお願いします。

 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

「1点目の質問ですが、抗がん剤を使うことになった場合、先に放射線治療をすることに問題はありますか?」
→ありません。
 実際に、(OncotypeDXをオーダーした患者さんの中には)「どうせ放射線はかけるのだから」として放射線を先行する方は(当院でも)少なくありません。
 また、(OncotypeDXしなくても)抗がん剤について悩み、時間がかかる方でも「とりあえず、放射線しながら、考えましょう」とするパターンもあります。

「2点目の質問ですが、田澤先生であれば、私の症状の場合、ブースト照射を追加されますか?」
→しません。

「3点目+αの質問ですが、温存切除部分ですが、ありがたいことに膨らみがかなり残っております。ただ、膨らみは固いゴムタイヤ、ガチガチで大きなしこりの塊のよう」「まだ水が一時的に溜まっているだけなのでしょうか?」
→実際に診察していないので、この判断は難しいですね。

 
「この固さは温存術後の胸の肉としては一般的な症状なのでしょうか?」
→どの程度なのか?

 これも(診察しない限り)「一般的としていいレベルなのか?」不明です。
 ★この手の質問は(実際に診察している)担当医に聞くしかないようです。

「4点目の質問ですが、この固い張りの状態で放射線治療を始めてよいのでしょうか。」
→主治医が、勧めているくらいだから…

 問題なさそうです。

「らに皮膚が固くなってしまうなど、皮膚への悪影響はないのでしょうか」
→一時的な変化です。
 心配ご無用に願います。