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Her2陽性・局所再発・再手術について

[管理番号:8344]
性別:女性
年齢:49歳
病名:乳がんハーツー局所再発
症状:
投稿日:2020年3月3日

田澤先生こんにちは。
友人から教えてもらい、最近になってこちらを知りました。

どうぞよろしくお願いいたします。

初発 2017年 6月 しこりを自覚→検査で乳がん確定
ハーツー陽性・プロゲステロン陽性 エストロゲン陰性
腫瘍のサイズ4.5cm リンパ節転移なし

術前抗がん剤(抗ハーツー療法) 8月より翌年1月まで
評価グレード3
病理学的完全奏功

2018年 3月 全摘手術
病理結果は主治医より口頭にて説明
・グレード1 ・顔つき良 ・センチネルリンパ節を一つ生検して転移なし
・2mmのがんが残存・・・主治医からは「自分としてはすべて取り切ったつもりでいた」との説明あり。
この後のハーセプチンで対処するとのことで了解。

2019年 ハーセプチン終了後タモキシフェン服用開始、乳房再建完了

2020年2月 エコーにより局所再発発覚・元々あった場所とほぼ同じところで1cmと説明を受ける(全摘なのになぜ?)

PETにて他臓器への転移はなしのため、3月後半に再手術と術後抗がん剤治療を予定。
再建もやり直し。

以上がこれまでの経緯です。

質問
・全摘での局所再発はめずらしいと思いますが、元々2ミリの残存がわかっていたことから当然の結果であるとも思います。
今更ですがその時点での再手術は必要なかったのでしょうか。
抗ハーツー療法で消せるものなのでしょうか。

・そもそも全摘というのは患側の乳腺をすべて切除するという認識ですが、すべて取ったにも関わらず2ミリの残存が
あったというのは手術の技術によるものなのでしょうか。

・再手術が3月後半に迫っていますが、こちらから何か主治医に訊ねたりお願いしたりすることはありますでしょうか。

・再発したことからタモキシフェンは効果なし、と言われましたがそうなのでしょうか。

・術後はハーセプチン+抗がん剤+パージェタと言われています。
ハーセプチンといっしょに使用する抗がん剤はまだ決まっていないのですが、先生なら何を使われますか。

どうかよろしくお願いいたします。

 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

メール内容を読みましたが、質問者がそもそも「大きな勘違い」をしているのに気づきました。

「2mmのがんが残存・・・主治医からは「自分としてはすべて取り切ったつもりでいた」
⇒ここで「とてつもなく」大きな勘違いをしています。

 質問者の書き方だと、まるで「癌を残存させて(取り残して)手術が終了」のような印象を与えますが、事実は全く異なります。
 
 ☆単に術前抗がん剤で「殆ど死滅していたけど2mmだけ死滅していませんでしたよ。」という意味です。
  摘出した乳腺の組織の中に「(抗がん剤で、癌の殆どが死滅していたが)死滅していない部分が2mm残っていた」という意味であり、(繰り返しますが)この時点で体に2mmの癌を取り残しているという意味ではありません。

 ★この部分で誤解していると、全てが滅茶苦茶となります。 ご注意を。

「元々2ミリの残存がわかっていたことから当然の結果であるとも思います。」
⇒この文面を読むと、質問者が勘違いをしていることが解ります。

 「もともと2mmの残存」ではなく、「摘出した癌の中に(抗がん剤で死滅していない部分が)2mmあった」という内容です。

「今更ですがその時点での再手術は必要なかったのでしょうか。」
⇒その時点では「断端陽性だったわけではない」ので再手術を検討する理由がありません。

「・そもそも全摘というのは患側の乳腺をすべて切除するという認識ですが、すべて取ったにも関わらず2ミリの残存があったというのは手術の技術によるものなのでしょうか。」
⇒勘違いですね(上記)

「・再手術が3月後半に迫っていますが、こちらから何か主治医に訊ねたりお願いしたりすることはありますでしょうか。」
⇒十分なマージンをお願いしましょう。

「・再発したことからタモキシフェンは効果なし、と言われましたがそうなのでしょうか。」
⇒それは違うと思います。

 そもそも全身療法(抗HER2療法もタモキシフェンも)は、局所再発のためにあるのではないのです。
 局所再発は「その部位にある程度まとまったvolumeの癌細胞が取り残されていた(2mmではないですよ!)」ものが増殖してできるので、(それを抑えられなかったとしても)全身の遠隔転移に無力とは限らないのです。

「・術後はハーセプチン+抗がん剤+パージェタと言われています。
ハーセプチンといっしょに使用する抗がん剤はまだ決まっていないのですが、先生なら何を使われますか。」

⇒純粋な局所再発ならば、必ずしも抗がん剤は必要ないと思いますが(局所とはいえ、「再発」病名となるので、この機会にがっちりやっておこうという考え方は必ずしも悪くはないですが)

 もしもやるなら…
 Another taxane(術前術後にpaclitaxelをやっているなら、docetaxelとなるし、逆ならpaclitaxelになります)もしくはeribulinです。

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