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乳房再建後の合併症対応について

[管理番号:8899]
性別:女性
年齢:43歳
病名:左胸乳がん
症状:リンパ液が溜まる、胸がキューッと締め付けられるように痛い
投稿日:2020年9月24日

先週、再建部にリンパ液がたまり、培養検査をしたところ、添付一般細菌結果報告書記載の通り、黄色ブドウ球菌1+が検出されました。

担当の乳腺外科の先生からはインプラント脱去を提案されていますが、発熱もなく、胸の腫れは現在ありません。
この場合、抗菌剤や抗生剤を服用し対処する事はできないのでしょうか。

乳がんガイドラインを確認すると、

乳房再建後(特に人工乳房による再建)の主な合併症

日本乳房オンコプラスティックサージャリー学会による2016年度乳房再建用エキスパンダー/インプラント年次報告によると,エキスパンダー挿入術後の合併症は10%(650/6,505件)あり,うち抜去や入れ替えを要した症例は1.9%(124件)でした。

人工乳房(インプラント)挿入術後の合併症は2.1%(89/4,254件)あり,うち抜去,入れ替えを要した症例は0.9%(39件)でした。
合併症の内訳は,感染16%,術後出血・血腫26%,皮膚壊死・術後創離開35%,エキスパンダー破損3%,その他21%でした。

とあり、感染症が見られた場合でも、入れ替え症例はかなり少なく、私の現在の症状からインプラント脱去以外に対処方法があるのではないかと思いご連絡いたしました。

ブドウ球菌には抗生剤の耐性があるものもありますので、リスクはあるのかもしれませんが、リンパ液を注射器で抜き、ステロイドのケナコルト注射のみで抗生剤の服用指示はございません。

抗生剤服用による対処が可能か、

お手数ですが、ご教示願います。

 

田澤先生からの回答

こんにちは田澤です。

「抗菌剤や抗生剤を服用し対処する事はできないのでしょうか。」
⇒通常は「異物(感染源)抜去」の一択です。