乳がんは早期発見、早期治療を目指しましょう。乳がん手術は江戸川病院|乳がんプラザ



[管理番号:1962]
性別:女性
年齢:73歳
はじめまして
母(73才)が先日乳がんの手術をうけました。
今後の治療に関して、迷っていてネット検索をしたところこちらのサイトを見つけ、メールさせて頂いています。
乳頭の下の方に2㎝ほどの腫瘍があり、ステージ1と診断され、11/26除去手術をしました。母の脂肪と血管がかたかったらしく、えぐるようの感じの手術となり、想定より時間がかかったとの事でした。
三か所のリンパをとったところ、一か所に転移が見られ、残りの10か所もとるとこととなりました。
のちの診断で、一か所以外には転移は見られなかったという事でした。
昨日12/8に退院以来はじめての検診に行き、たまった水を抜いてもらい、今後の治療についての話になりました。
担当医としては、ホルモン治療でいける気がするけど、再発のことを考えると、抗がん剤をやってもいいかなという微妙なラインという事を言われ、一週間考えて決めてという事で帰ってきたそうです。
その話を聞き、何もわからないのでネットで色々検索してみましたら、
ルミナールAかBかによって違うとか
(母はルミナール…という細かい話は聞かなかったとの事)
抗がん剤は他の細胞もだめにして免疫が下がって、良くないとか…
抗がん剤で下がった免疫力や他の細胞などは元に戻らないのでしょうか?
どうしたらいいものか、困っています。
本人は髪ぐらい抜けたっていいし、何とかなるわよ。という感じなのですが
私たち兄妹達は、高齢の母に抗がん剤をさせることが酷ではないか?
逆にリスクが高まることはないのだろうか?
しかしながら、長生きはしてもらいたいし…というところで葛藤しています。
先生はどうするべきだと思われますか?
もしくは、来週の診察時にどのような質問をして判断をしたらいいでしょうか?
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
何事にも根拠を示す必要があります。(可能な限り)
その点からすると担当医の「ホルモン治療でいける気がするけど、再発のことを考えると、抗がん剤をやってもいいかなという微妙なライン」というコメントはお粗末に思います。
今回のメール内容からは「腫瘍径が2cm程度」「リンパ節転移は1個」「ルミナールタイプ(AかBかは不明)」というところです。
そこに微妙に関係してくる事実として「70歳以上に対する術後補助化学療法の有効性は証明されていない」という事実もあります。

回答

「抗がん剤は他の細胞もだめにして免疫が下がって、良くないとか…」
⇒ネットなんかをみると「いかにも、でてきそうな」情報ですね。
 概念的に「人を惑わせ安い」ものと言えます。
 「宗教的に」人の弱った気持ちに入り込む危険な考え方と言えます。
 ○何故なら「抗がん剤を含めた」術後療法は(人類が導き出した)「素晴らしい叡智」なのです。
  なんて書くと「扇動しているのはお前だ」みたいに思うかもしれませんが、そういう「好きとか嫌い」ではなく、「エビデンスとして有効性が確立」されているのです。
  確実に「○○の病状の人に△△の治療をする」と□%再発率が低下するという「厳然たる、客観的な事実」があるのです。
  結論として「抗がん剤投与は(それに伴い、若干の免疫力低下を起こす可能性はあるが)それを補って余りある効果が証明」されているのです。
 
「抗がん剤で下がった免疫力や他の細胞などは元に戻らないのでしょうか?」
⇒戻ります。
 
「高齢の母に抗がん剤をさせることが酷ではないか?逆にリスクが高まることはないのだろうか?」
⇒73歳という年齢は「術後治療」にとっては全く問題のない年齢です。
 (その人の元気さにもよりますが)80歳台やそれに近い年齢層であれば、私もその考えに同意しますが十分に「術後治療に耐えうる」年齢と言えます。
 
「先生はどうするべきだと思われますか?もしくは、来週の診察時にどのような質問をして判断をしたらいいでしょうか?」
⇒「ルミナールAかBか?」です。
 もしも「ルミナールA」であれば、(リンパ節転移1個など関係なく)「ホルモン療法単剤」とすべきでしょう。
 問題は「ルミナールB」の時です。
 私の考えでは「70歳代、リンパ節転移1個だけ」であれば、「何か特別なリスク因子」がなければ「ホルモン療法単剤」とします。
  具体的に言えば「核グレード3」や「浸潤径が凄く大きい(質問者の場合には当てはまらないようです)」などの場合には(ご本人の意思次第では)「抗がん剤の追加」もいいでしょう。
 
 

 

質問者様から 【質問2】

この度は、迅速かつ丁寧なご回答ありがとうございました。
言われ飽きたかもしれませんが、本当に頭が下がります。
先生からの回答を頂き、次の診察まで待っていられず
母が担当医に問い合わせしましたところ、
ルミナールAという事でした。
(担当医からは、「ルミナールAだからホルモン治療でいけると思うよ!って言ったじゃない!大丈夫だよ!」と言われたそうで、母も混乱していて初めて耳にする言葉が入ってこなかったのかもしれません。)
ただ、HER-2が+2なのが気がかりだから精密検査の結果待ちという事でした。
ルミナールAだとHER-2は陰性という浅い認識でいるので、どういうことなのだろう?とまた検索していましたら、#473「HER2 2プラス」の方のQ&Aを拝見し、この方と似たような状況ということで、FISH陰性かどうかの遺伝子検査の結果待ちなのかな?
陽性だったらルミナールBでハーセプチン?と
思いを巡らせているところです。
とにかく今は、結果を待つしかないところなのだと思っていますが、回答を頂いて、悶々とした気持ちが少し和らぎましたお礼と現状を申し上げたく再投稿させて頂きました。
どうもありがとうございました。
 

田澤先生から 【回答2】

こんにちは。田澤です。
 
「FISH陰性かどうかの遺伝子検査の結果待ちなのかな?陽性だったらルミナールBでハーセプチン?と思いを巡らせているところです。」
⇒その通りです。
 正しい理解です。
万が一FISH陽性でも(約25%の確率とは言えますが)73歳だから「抗HER2療法も非アンスラサイクリン」とすれば(副作用は)大丈夫です。





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