江戸川での放射線の実際のところ教えて!
了解しました。
まず大前提ですが、当院ではtomotherapyが3台稼働しているので、すべての照射をtomotherapyで行っています。
●温存乳房照射
tomotherapyで15回(寡分割照射)となります。(遠方の方は入院で行われています。)
やはり、温存乳房照射にtomotherapyを用いる利点は、その「有害事象(放射線肺臓炎)の少なさ」です。
私は6年前に江戸川に来るまでは(当然ながら)通常照射でしたので、「その違い」は実感しています。
●(全摘後の)胸壁及び鎖骨上領域への照射
これは25回です。
咽頭痛(鎖骨上領域の影響です)が若干ありますが、有害事象は殆どありません。
●再発(放射線)治療
再発治療における放射線治療の位置づけは、、あくまでも「全身治療」の補助であることは大原則として理解してください。
・骨転移 疼痛や骨折の場合に「絶対的」適応がありますが、単発であれば(それらの症状がなくても)積極的に照射をしています。
case 1 腰椎転移(のみ)の患者さん
⇒まずは(その部位に)照射して、その後(luminal typeであれば)palbociclib+Fulvestrant
〃 (tripple negativeであれば)chemotherapy
・リンパ節転移 これは症状はないので「絶対的」適応はありませんが「局所治療」として(照射は)明らかに有効です。
まずは全身治療をしてコントロール(画像上、マーカー上)して、その後(仕上げとして)局所治療としての放射線しています。
・肺、肝転移 当院がtomotherapyだから行うようになりました。(江戸川に来るまでは行った経験ありませんでした)
全身治療(palbociclibなりchemotherapyなりで)を行い、コントロールされた後に、積極的に行っています。
やはり(元は)乳癌、肺転移も肝転移も放射線感受性は抜群です。