Site Overlay

非浸潤がんの診断とグレードについて

[管理番号:12185]
性別:女性
年齢:40
病名:左浸潤性乳管がん
症状:ステージ3c、これから術後放射線、補助療法
投稿日:2024年10月28日

田澤先生

いつも勉強させていただいております。
2点ほどご教示いただきたいことがあり投稿しております。

まずは私の現状からお伝えさせてください。

術前ステージ3C
浸潤径1.5cm
ki67 80%
HER2+1
ホルモン陽性
術前抗がん剤
AC×4クール wPTX×4クールを終え
先日全摘手術を受けました。

病理検査の結果
ステージ3c
グレード1~2
HER2+1
ホルモン陽性
BRCA陰性
浸潤経1.5cm
腫瘍径5cm
リンパ節転移11/18
抗がん剤の効果ほぼなし

乳がんの診断を受ける2年前より、毎月排卵日近くになると乳首から血が出るため、乳腺外科を受診しましたが乳がんではないとの診断でした。

(エコーと血液検査)

そして一年前、脇にしこりを発見し、血性の分泌物も出ることから大学病院を紹介していただき検査しましたが乳がんではないとの診断でした(エコーとマンモと血液検査)

今となってはこの時すでに非浸潤が存在していたと思います。
この時見つけられていればと後悔する日々です。

そこで一つ目の質問です
どのような検査をしていれば、非浸潤がんを見つけることができたのでしょうか。
またエコーで乳房に病変がなくても、リンパ節に転移している可能性はあるのでしょうか。

そして2つ目の質問ですが、今後の治療として
放射線、ベージニオ、タモキシフェン、リュープリンを勧められています。

再発リスクが高いとの事ですが、私の気持ちとしては
グレードが低いので、そこまでしなくてもいいのではないかと思っております。

グレードが低くても、再発・転移してしまった場合、根治は難しいのでしょうか。

お忙しいところ恐れ入りますが、お答えいただけますと幸いです。

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。

診断精度が低いことに大変残念に思います。

どのような検査をしていれば、非浸潤がんを見つけることができたのでしょうか。
⇒信頼できる医師を見つけることです。(大学病院を受診しても、いろいろな医師がいるので何ら解決にはなりませんね。)

またエコーで乳房に病変がなくても、リンパ節に転移している可能性はあるのでしょうか。
⇒それはありません。

そして2つ目の質問ですが、今後の治療として
放射線、ベージニオ、タモキシフェン、リュープリンを勧められています。

⇒単純に「ルミナールタイプでリンパ節転移4個以上はabemaciclibの適応がある」ので、ガイドライン上推奨されるということです。

再発リスクが高いとの事ですが、私の気持ちとしては
グレードが低いので、そこまでしなくてもいいのではないかと思っております。

⇒「グレード」ではなく「ステージ」で考えて治療を選択するべきです。

グレードが低くても、再発・転移してしまった場合、根治は難しいのでしょうか。
⇒「グレード」は無関係です。

「遠隔転移再発」すれば(グレードとは無関係に)根治させるのは(無理かどうかは別として)大変の覚悟を要します。
それに比べれば「可能な限りの術後補助療法を行う」べきでしょう。(主治医の言うように)

***
再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
(回答が公開されてから2週間後)
2024/11/21
***