[管理番号:11644]
性別:女性
年齢:71
病名:浸潤性小葉癌
症状:
投稿日:2024年03月06日
こんにちは。
私の母(71歳)が昨年(2023年)11月に人間ドックでしこりが発覚、今年1月に右胸全摘手術を受けました。
術後病理検査の結果は以下のとおりです。
・病名…浸潤性小葉癌
・浸潤径…1センチ
・リンパ転移なし
・ステージI A
・トリプルネガティブ
・グレードI
・Ki-67…10%未満(何回か調べて低かったので10%未満としたとのこと。術前の検査では5%と言われていました)
術後の抗がん剤治療をを行うかどうか迷っております。グレードIでki-67が低値なため、抗がん剤は効きにくいのでしょうか?
母の場合、無治療と抗がん剤治療ですと再発率はどれくらい違いますか?
また、先生ならどうされますか?
抗がん剤治療の場合は何の種類がよいかもご教示いただけると幸いです。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
術後の抗がん剤治療をを行うかどうか迷っております。グレードIでki-67が低値なため、抗がん剤は効きにくいのでしょうか?
母の場合、無治療と抗がん剤治療ですと再発率はどれくらい違いますか?
⇒それは不明ですが…
論点は2つあります。
①トリプルネガティブは(単一集団ではなく)ER,PgR、HER2が陰性という性質だけが共通である「雑多な集団」です。
つまり、抗癌剤が効くタイプもあれば効かないタイプも、その中間も存在します。
上記の「どれに属するのか?」判断するための決め手は存在せず、「Ki67が、ひとつの参考値」となります。
その意味で質問者は「Ki67低値=抗癌剤は効かない(かもしれない)」と想像することはできます。(あくまで、確定ではなく想像です)
②71歳という年齢では術後補助療法としての抗癌剤治療そのものの有効性に対するエビデンスが少ない
また、先生ならどうされますか?
⇒上記①及び②により(ガイドライン上、抗がん剤の適応があることは必ずお伝えしたうえで)やんわりと「無治療」を勧めます。
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再質問をする場合、下記日付以降にしてください。
2024/3/18
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