[管理番号:9153]
性別:女性
年齢:49歳
病名:乳癌
症状:
投稿日:2021年1月29日
田澤先生、はじめまして。
いつも参考にさせていただいております。
どうぞよろしくお願いします。
浸潤性乳管癌・硬性型、T2N1M0、最大径2.5センチ、トリプルネガティブと診断され、術前抗がん剤EC×4・ドセタキセル×4、部分切除・腋窩郭清、放射線治療を25回行いました。
術後の病理診断では完全奏功、切除したリンパ節5個中0個に転移ありで、癌細胞は確認できませんでした。
ER1%、PgR<1%とのことで副作用もないので、タモキシフェンを服用しています。
初期治療を完遂し、術後5カ月にて職場復帰したところ、転倒し、頭を打ったため、念のためMRIの撮影をしたところ、1cmの転移性脳腫瘍が1つ見つかりました。
こちらは直ぐにガンマナイフ治療を行い、次回3ヶ月後の診察まで経過観察中です。
そしてCT撮影等も行い、首から下には癌は無く、血液検査の結果も正常値でした。
又、病院都合にて主治医の変更が決まっており、前任と後任の医師とも今後の治療法等について話をしましたが、少々両者の話の印象が違うため、どのようにこれから治療していくべきか悩んでいます。
前任者は「脳には抗がん剤が効かないと言われているが実際には効いている人もいるのだから、初発の癌が抗がん剤をすり抜けて再発転移したのだろう。
抗がん剤していた最中は癌の勢力を押さえる事が出来ていた。
再発転移したからには何らかの抗がん剤を体に流しておくべき。
使えれば免疫CP阻害薬を考えている。
(検査の結果陰性でした。)ホルモン剤は
はもう飲まなくてよい」との事。
後任者は「抗がん剤の効果がグレード3なので、初めて病院にかかったときにはすでに脳に転移していたのかも。
そして、原発、リンパには抗がん剤が効いたが、頭には抗がん剤は効かないのでそれで残ってたのかもしれない。
頭以外には癌は今はないので、抗がん剤をする必要はない。
ホルモン剤は1%陽性であれば続けるべき」との事でした。
自分は再びつらく苦しい抗がん剤を行う事に抵抗があり、避けたいところではありますが、それが正しい選択か悩んでしまいます。
田澤先生でしたらどのような治療をお考えになりますか?
お忙しいところ大変恐縮ですが、ご教示いただけますよう、よろしくお願いいたします。
田澤先生からの回答
こんにちは田澤です。
脳転移はとにかく「小さいうちに(定位照射で)対処する」が基本です。定期的な検査(MRI)を心がけましょう。
「後任者は「抗がん剤の効果がグレード3なので、初めて病院にかかったときにはすでに脳に転移していたのかも。
そして、原発、リンパには抗がん剤が効いたが、頭には抗がん剤は効かないのでそれで残ってたのかもしれない。
頭以外には癌は今はないので、抗がん剤をする必要はない。」
⇒こちらに賛成です。
ただし、ホルモン剤は1%陽性であれば続けるべき」との事でした。
⇒これは積極的には勧めません(副作用がないとあるので、構いませんが)