[管理番号:9152]
性別:女性
年齢:43歳
病名:浸潤性小葉癌
症状:胸のしこり、乳房痛
投稿日:2021年1月29日
はじめまして。
2週間前に告知されてからこちらのQ&Aを時間のある限り拝見させて頂き、勉強させていただいています。
昨年の10月に左乳房の乳輪の左側境目に痒みがあり、入浴中に触ったところその部分からC領域部分にかけて斜上部に4cmほどでしょうか乳腺が楕円形に硬くなっていることに気が付きました。
以前から生理周期とともに張りは強かったので1か月様子を見ましたが、このしこり(硬結?)は周期に関係なく触れ、しばらくして乳頭の左下にパチンコ玉くらいの大きさに感じる丸いしこりが触知することに気が付きました。
11月にかかりつけのクリニックを受診し、マンモグラフィとエコー(エコーは11月末に1回・12月中旬に再度1回)をしましたが、画像としては悪い感じのものは映らないと言われ、大学病院を紹介されました。
大学病院でマンモ、エコーを行いましたが確認できず、造影剤を入れてMRIでしっかり形を確認しましょうと勧められ、1月(上旬)日に検査しました。
しこり(硬結)を感じる場所と矛盾がないと思いますが、白くモヤモヤ・ポツポツと広がりが確認できました。
しこりを形成せずに乳管の中に広がっていくタイプの癌かもしれないとの事で、エコー下でマンモトームを行い4カ所採取しました。
結果は浸潤性小葉がんでした。
非浸潤と浸潤が混在していると説明を受け、3月頭に左全摘の手術を行う予定です。
近親者では母が乳がんを患っています。
30年前に右胸全切除(再発あり)。
3年前、60歳で残った左胸に新たに肺転移から発覚。
現在はフェソロデックスで治療しています。
昨年、母が遺伝子検査を受け、9月に結果が出ましたが陰性でした。
父から受け継いでいるか、自身が新たな因子かもしれないということで、2月中に術前全身検査(採血・CT・骨シンチ等)を行いますが、遺伝子も検査してもらう予定でおります。
また再建希望ですので、続けて形成外科も受診します。
こちらのQ&Aでは、針生検の結果で色々と数値が出ている方が多いですが、数値の類は何も聞いておりません。
女性ホルモン感受性あり・HER2蛋白発現2+で保留、全切除の際にセンチネルリンパ節生検を行うと説明されています。
Q&A内で標本で行えば良いという先生の回答をしばしば見かけますので、それで良いのかなと思っていますが、自分の体に何が起こっているのか、少しでも把握したくなる心理というか、前もって覚悟をしておきたいというような気持ちがついつい出てしまします。
単純にこれは主治医に聞けば数値はすでに出ているものでしょうか?
また画像報告書をいただいたのですが、少ない情報で大変申し訳ありませんが、報告書のコメントから先生の所見をお願いできないでしょうか。
【画像診断報告書】主治医から「左乳房に硬結を触知しますが、明らかな腫瘤性病変はUS上指摘できません。触診では乳癌を疑います。」とのコメントでMRI検査の依頼が出ています。
画像診療報告書にて画像と一緒に「左乳癌のCDE領域に硬派にわたって早期から濃染域があります。
乳頭直下まで濃線結節が認められます。
両側
腋窩のリンパ節は小さいものがいくつかあります。
あきらかな腫大はありません。」
【画像診断】左乳癌(CDE領域にあり、乳頭直下まで認めます)と記載されています。
上記のなかで、疑問があります。
・触知でしこりとしてふれる部分(乳頭左下に玉のようなしこりがありそこから繋がって左外側へむかって大きく平べったく硬い)と白く映った場所が同じなので、この部分すべてが癌なのでしょうか?しこりをつくらないタイプなので、マンモ・エコーに映らないのであれば、これは乳腺症による腫れや硬結の部分に、癌が発生しているのでしょうか?それとも癌の影響で硬く触れるのでしょうか。
・腋窩リンパ節の小さいものがいくつかあると書かれていますが、CD領域はリンパに近いので、転移のことでしょうか?
・痒み・痛みについては、Q&Aを読み、ホルモンの刺激だと理解しています。
ただ乳輪の真下にあり、皮膚に非常に近い場合、皮膚浸潤で痒みがおこることはあるのでしょうか。
だんだんと乳輪の横の変色が広がっています。
張りと痛みも強く、しこり(硬結)の範囲も大きくなっているように感じますが、これは生検の影響で腫れていると思っているのですが、認識は合っているでしょうか。
数週間から数か月では進行はないと考えますが、しこりの自覚から手術までは半年ですので多少の進行はあるのかなと思いますが、いかがでしょうか。
色々と稚拙で意味が分からない部分もあるかと思いますが、どうぞご回答をよろしくお願い致します。
田澤先生からの回答
こんにちは田澤です。
お気持ちは解りますが、小葉癌は時に(シコリとしては解りがたく)腫瘤非形成性病変として診断されることがあります。
質問者にとっての最大の勝利は、そのクリニックの医師が「安易に経過観察することなく」結果として診断に至った事実です。
質問者と同様なケースで「初診時の医師の(無駄な)経過観察で進行させてしまう」
事例を大変沢山目撃してきた私からすると、質問者は大変幸運です。
その幸運を無駄にしないように治療を頑張りましょう。