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乳がん術後の治療について

[管理番号:9134]
性別:女性
年齢:45歳
病名:乳がん
症状:
投稿日:2021年1月22日

 初めて質問させて頂きます。

右CD、Bp
組織型:Ductal carcinoma in situ
乳管内病巣:20×12×45㎜、pTis (DCIS)
断端:陰性
脈管浸潤:LyO、VO
核グレード:3(核異型3,核分裂2)
ER:0%, J-score 0
Pgr:0% J-score 0
Ki-LI:25%
HER2 score:3+  

右Bp検体。

組織学的には割面A以外のすべて23×12×45㎜大の範囲にTDLUの著明な拡張を認める。
内部には 腫大異形核と好酸性胞体を有する異形乳管上皮が充実性あるいは乳頭状に増殖している。
癌巣の中心部では壊死が見られる。
乳管周囲には著明なリンパ球浸潤を伴っている。
炎症が強い部では乳管壁が不明瞭だが、p63陽性の筋上皮が辺縁部に保たれており、乳管内病変と判断した。
腫瘍細胞はE-cadherin陽性であり、CK5/6は辺縁部では陰性、中心部では陽性傾向がみられた。
以上よりDCISと考えられる。

脈管侵襲はみられない。
断端は陰性である。
乳管内成分で暫定的に
スコアリングすると、核異型スコア3、核分裂スコア2で核グレード3である。

Ki67陽性率は25%程度である。
HER2は3+であった。
ホルモン受容体の染色は上記の通り陰性である。

 2020年10月に温存手術を受けました。
術後 週5日5週間放射線治療を受けました。

 ご相談は 主治医から、これから 1年間 3週に1回 ハーセプチンパージェタの点滴を受ける様との事 受けた方が良いのでしょうか。
受けなくても良いですか。

お忙しいところ、誠に恐れ入りますが、理由もご説明頂きたく宜しくお願い致します。

 

田澤先生からの回答

こんにちは田澤です。

久しぶりに「とんでもない」治療を目にしました!!!
非浸潤癌で抗がん剤(抗HER2療法も当然含む)の適応はありません!!!!

「 ご相談は 主治医から、これから 1年間 3週に1回 ハーセプチン
パージェタの点滴を受ける様との事 受けた方が良いのでしょうか。
受けなくても良いですか。」

⇒勿論、受けてはいけません。

 その医師は本当に乳腺外科医???
 その医師に確認してください(「あなた、本当に乳腺外科医?」ではなく、「私、非浸潤癌ですけど…(本当に分子標的薬を勧めるつもり?)

★ そもそも非浸潤癌でHER2の検査をすること自体、適応外ですよ!!(質問者に言う事ではありませんが…)