[管理番号:8376]
性別:女性
年齢:44歳
病名:浸潤性乳管がん
症状:右胸に10年以上前からこりこりとしたしこり。
乳房痛あり
投稿日:2020年3月14日
先生初めまして。
お世話になります。
告知されてから10日たち、MRIとCT検査を控えているものです。
現在かかっている大きな病院では、手術~入院で合計10日くらいかかるといわれ、
なんとかもっと短期間で痛みの残らない手術をしてくれる病院はないものかと探しており、
こちらのサイトにたどり着きました。
針生検が終わり、現時点でわかっていることは
大きさ1、1cm
リンパ転移 おそらくなし
核グレード2
ER +
PgR +
HER2 2+
ki-67 20~30%
ステージおそらく1
来週、MRIとCTを受けてから、具体的に入院日、術式、手術日が決定になるかと思います。
その情報をもって、田澤先生のところにセカンドオピニオンに行くつもりですが行く前に質問をさせてください。
上記の情報からの推察する場合、
質問1、先生ならどのような術式になるとお考えになりますか?入院期間もどれくらいになりそうでしょうか。
質問2、術後の治療方針はどのようになりそうだとお考えになりますか?必要があればオンコタイプも受けるつもりです。
私の希望は一日も早く社会復帰することです。
これから新しい職場に転職が決まっており、まだ上司や同僚との信頼関係も一切なく、
そういったなかでの入院、治療なのでできるだけ欠勤は控えたいと思っています。
仕事はデスクワークで接客はなし、重たいものを持つことなどはありませんがPCに向かう姿勢は続くものとみられます。
残業もありません。
お手数をおかけしますが、ご回答いただけますと大変心強いです。
よろしくお願いします。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
「質問1、先生ならどのような術式になるとお考えになりますか?」
⇒MRIの結果次第ですが…
「大きさ1、1cm」からは「温存手術」となりそう。
「リンパ転移 おそらくなし」からは「センチネルリンパ節生検」となります。
〇術式は「乳房温存+センチネルリンパ節生検」となりそうです。(MRIで拡がりが限局していれば)
「入院期間もどれくらいになりそうでしょうか。」
⇒術式にかかわらず、2泊3日です。
「質問2、術後の治療方針はどのようになりそうだとお考えになりますか?必要があればオンコタイプも受けるつもりです。」
⇒治療は「局所治療」と「全身治療」に明確に分けなくてはいけません。
〇局所療法(乳腺及び腋窩リンパ節をどうするか?)
乳房温存術の場合は術後放射線が必須となります。(全摘の場合には放射線不要)
現時点では温存術になりそうなので、つまり術後は「温存乳房照射」です。
〇全身療法(遠隔転移の予防)
サブタイプによって決まります。
質問者の場合は「HER2 2+」となっていますが、当然「(HER2の)FISH」していますよね?
Case.1 HER2-FISH陽性の場合は抗HER2療法(抗がん剤+trastuzumab)
Case.2 HER2-FISH陰性の場合は2通りとなります。
Case.2-① OncotypeDX RS≦25 ホルモン療法
(tamoxifen)単独
Case.2-② OncotypeDX RS>25 ホルモン療法
(tamoxifen)+抗がん剤(通常TC)
「これから新しい職場に転職が決まっており、まだ上司や同僚との信頼関係も一切なく、
そういったなかでの入院、治療なのでできるだけ欠勤は控えたい」
⇒手術翌日退院、翌々日から仕事復帰できます。
質問者様から 【質問2 】
FISH法
性別:女性
年齢:44歳
病名:浸潤性乳管がん
症状:
投稿日:2020年3月23日
先生、ご回答いただきありがとうございます。
2回目の質問なので一週間あけました。
先日のご回答の中に
「質問者の場合は「HER2 2+」となっていますが、当然「(HER2の)FISH」していますよね?」とありましたが、FISHは現段階ではしておりません。
主治医に確認したところ、術前ではその検査はやらない。
手術して取ってたから、FISHをやります。
とのことでした。
現在通ってる病院ではこのような方針なので、追加検査をお願いすることができませんでした。
田澤先生の病院では、術前にFISHをされることがあるのでしょうか。
また、セカンドオピニオンの予約を取りましたので(下旬)日はご多忙の中お手数ですが何卒よろしくお願いします。
田澤先生から 【回答2】
こんにちは。田澤です。
「田澤先生の病院では、術前にFISHをされることがあるのでしょうか。」
⇒当院で組織診した場合には(病理医との取り決めにより)自動的にFISHオーダーされることになっています。
ただ他院での術前組織診の場合には敢えてFISHオーダーせずに、当院での手術標本での再評価となります。
「また、セカンドオピニオンの予約を取りましたので(下旬)日はご多忙の中お手数ですが何卒よろしくお願いします。」
⇒了解しました。