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片側単孔性分泌について

[管理番号:5803]
性別:女性
年齢:43歳
はじめまして
片側単孔性分泌についてご相談です。
年に一度人間ドックにて毎年乳がん検診は受診しております。
前回(7月末)にはマンモとエコーをうけました。
右側にエコーで嚢胞・左側にマンモで石灰化がみつかりましたが、診断としては異常なしでした。
2年ほど前から、左乳房の単孔性分泌があるため、問診票にはその旨を
記載しておりますが、気にすることはないといわれております。
この時点で信用しきってしまいました。。。
分泌について最初に気づいたのは、生理現象のような感じでもあり、排卵期に胸が痛み乳頭に違和感を感じ、絞るとごく少量の透明な黄色~オレンジ色の分泌分が出る感じでした。
その日から、乳頭をつまんだだけで出る日もあれば、乳房をマッサージしてから強くしぼると出る日もあったり、まったく出ない日もあったり。
継続していると思いきや、止まる日数が何日かあったりします。
量に関しては、2年間変わらず少量で、絞らなければ自然に分泌もしないですし、下着が汚れるということもありませんでした。
初めて気づいた2年ほど前から量は増えていないと思います。
夏の結果が異常なしだったことで、分泌について気にせず過ごしていましたが、最近また排卵期に乳房に違和感があり絞ると、血が混じったような色のような気がして、インターネットで検索しているうちに、この状態は放置していてはいけないものなのでは・・と不安になってきました。
①ここ1週間の様子になりますが出る時間と出ない時間があります(たとえば朝はでないが夕方にはでる)
気にしすぎて、乳頭が痛くなってしまうほど、しつこく何度も絞ってしまいます。
そのようなやり方だと、乳腺に傷がつき止まるものも止まらなくなってしまうことはありますか?
②ひと月のうちに出ない日が何日がある。
という状態でも、同じ孔からの分泌が数年続いている場合は、継続しているということになりますでしょうか。
ちなみに、人間ドックの結果が出てから、気にしないようになっていた8月~10月は分泌は確認していませんでした(絞っていませんでした)
③市川に予約をしようと思っています。
それまでの間ですが、
3か月、毎日絞ってみる際の絞り方は、乳輪~乳頭をつまむように軽く絞るのか、それとも乳房をマッサージしてから入念に絞るのか、
また、一日一回絞ってみて、でなければ翌日までは絞らないようしたほうが良いのか。
先生のコラムやQ&Aを読んで、浮きは沈むまで待つとあるので、あまりギュウギュウと何度も絞るようなことはしないほうが良いような気もしたのですが自己判断するよりは。。
と思い質問させていただきました。
④3か月経過をみている間に予約を取って、先生に診察していただくことが一番安心できるのではと思いますが
いまのこの状態で、市川でみてもらう必要はあると思われますか?
同じようなQ&Aを遡って拝見させていただいており、コラムも読ませていただきましたが不安が大きくなってしまい質問させていただきました。
よろしくお願いいたします。
 

田澤先生からの回答

こんにちは。田澤です。
「単孔性で2年間」とはいえ、「以下の理由」で心配ない(つまり、「乳管内病変が原因」ではない)ように思えます。
1.色⇒ オレンジ色というのは乳管拡張に伴う変性した色であり乳管内病変を疑う色ではない
2.分泌時期⇒出たり、出なかったり、また(排卵期など)ホルモン分泌に関連していることを疑わせる(乳管内病変であれば、ホルモン分泌とは無関係に継続する)
3.量⇒「2年間変わらず少量」、「絞らなければ自然に分泌もしない」「初めて気づいた2年ほど前から量は増えていない」
「気にしすぎて、乳頭が痛くなってしまうほど、しつこく何度も絞ってしまいます」
⇒これは是非「止めましょう」
 「浮は沈むまで待て」です。
「そのようなやり方だと、乳腺に傷がつき止まるものも止まらなくなってしまうことはありますか?」
⇒傷は必ず治るので(傷が原因なら)必ず止まります。
「②ひと月のうちに出ない日が何日がある。という状態」
⇒ホルモン分泌が関係している(つまり、乳管内病変が原因ではない)ような印象です。
「でも、同じ孔からの分泌が数年続いている場合は、継続しているということになりますでしょうか。」
⇒私の「基準」には当て嵌まりません。
 「絞れば、いつでも出る」という状態が続くことを「継続」と呼びます。
「一日一回絞ってみて、でなければ翌日までは絞らないようしたほうが良いのか。」
⇒そもそも「1日1回」絞る必要はありません。
 「週に1回」絞ってみて、「あれっ! 毎回同じ孔から出るな!」と思ったら、ためしに「毎日絞る」ようにしましょう。(つまり、毎週出ないようなら気にしない事です)
「先生のコラムやQ&Aを読んで、浮きは沈むまで待つとあるので、あまりギュウギュウと何度も絞るようなことはしないほうが良いような気もした」
⇒まさに「その通り」です。
「いまのこの状態で、市川でみてもらう必要はあると思われますか?」
⇒不要と思います。
 やはり、「毎回、それなりの量」が出る状態でなければ、「乳管造影⇒乳管腺様区域切除」へは進めないし(無理やり)「進む必要もない」のです。