[管理番号:5618]
性別:女性
年齢:46歳
はじめまして
いつも拝見しています。
○○県に住む46歳 女性
若い頃から子宮内膜症を患い35歳で子宮摘出。
去年の11月頃から更年期障害(ホットフラッシュ)出現。
今年3月からホルモン剤ジュリナを服用しています。
副作用で乳がんになる事もあるとの事で、乳腺外来の受診をすすめ
10/(中旬)受診しました。
マンモは異常なし。
エコーで右側9㎜のしこりを発見し、その場で細胞診を受けました。
結果が1週間後でしたので、10/(下旬)結果がでました。
=細胞診検査結果報告書=
臨床診断及び臨床所見
右乳腺腫瘍、FAs/O r/O malignancy・右 FNA→ 右10時
(NT3.8cm)9㎜大分葉状 内部等echo Mass 腫瘍横に斑状低us域
伴うカテゴリー3 FAs/O(r/O malignancy)
判定結果:良性/CLASSⅡ
標本の適正 やや適正:一部、出血強く判定困難
細胞分類
乳管上皮細胞 2+ 円柱上皮細胞 扁平上皮細胞 赤血球 3+ 真菌
筋上皮細胞 2+ 泡沫細胞 好中球 1+ 細菌
間質裸核細胞 2+ 組織球 リンパ球
アポクリン化生細胞 好酸球
CTコメント
高度出血性背景に、裸核様濃縮筋上皮や双極裸核を伴い、乳管上皮細胞は小型の管状集塊や小集塊で散見されます。
小型核で明らかな異型細胞は認められません。
fibroadenoma由来が示唆されますが、一部出血塊に被われ、判定困難な集塊が見られますので、follow upは望まれます。
良性と診断され、半年後にエコーをして腫瘍が大きくなっていれは針生検の必要性があります。
それまでは経過をみましょうといわれました。
細胞診で確定診断できるのでしょうか。
針生検の必要はないのでしょうか。
長文になりましたが先生のご意見をお聞かせください。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
「良性と診断され、半年後にエコーをして腫瘍が大きくなっていれは針生検の必要性があります。」
⇒こんな「まだらっこしい」ことならば、最初から組織診(針生検)すべきでは??
「細胞診で確定診断できるのでしょうか。」
⇒結局「経過をみる」ということは(今回の細胞診では)「確定診断とはいえない」といことの裏返しと言えます。
「針生検の必要はないのでしょうか。」
⇒私なら「最初から」組織診しますが…
ただ、担当医の「臨床診断及び臨床所見 右乳腺腫瘍、FAs/O r/O
malignancy」という記載から「画像上、線維腺腫を疑っている」わけなので、「良性という(今回の細胞診の)結果が(画像診断と)一致している」ので、あまり不安を感じる必要は無いとも言えます。
☆組織診(針生検)をすることの「負担」(大したものではありません)と(本当に大丈夫だろうか?という)「不安」のバランスで決めるべきです。