[管理番号:5598]
性別:女性
年齢:63歳
初めてご質問させていただきます。
宜しくお願いいたします。
大学病院で7月に乳癌の告知を受け、9月に乳房温存手術+センチネルリンパ節生検の手術を受けた者です。
手術後の乳房の内出血がひどく、乳房の3分の2以上濃い紫色になって、腫れや痛みや灼熱間で苦しみました。
手術翌朝に初めて主治医が私の病室にいらして、内出血は3週間もすれば治るからと簡単に言って帰られました。
3週間ではまだまだ治っている状態ではありませんでした。
田沢先生の手術では出血はほとんど無いとおっしゃっていたので、このまま放っておいてよいのかとずいぶん心配でした。
こんなにひどい内出血が起きるケースもあるのでしょうか.
そして手術一ヶ月後、病理検査の結果が出ました。
まさかの断端陽性でした。
追加切除が必要と言われ、さらにKi67が術前は10-20%だったのに、30-40%にあがってしまい
にあがってしまい、抗がん剤が必要かもしれないとの事で もうショックで涙が出てきました。
私の癌は「早期でおとなしいタイプでホルモン療法がよく効く」と言われていたのでずっと安心していたのです。
以下 病理結果です
Rt.breast cancer, Bp+SNB
組織型:invasive ductal carcinoma, a1>a3
浸潤径:4.3×1.8×1.1cm
波及度:f
脈管侵襲:ly(+)軽度, v(-)
Nuclear grade :1 (nuclear atypia:2, mitotic counts:1)
切除断端:陽性
*外側断端(#7)に、約1.5cmの範囲で癌の浸潤巣と乳菅内病変がみられます。
リンパ節:SLN 0/1(HE+CKAE1/3)
biomarker:
ER(+)(AS:PS5+IS3=8),PgR(+)(AS:PS3+IS2=5), HER2:score1, ki67(3
(30~40%)
追加切除は 部分麻酔で簡易手術室で日帰りで、簡単にやって頂きましたが、
目には見えないミクロの癌を 確実に見つけて取り出すことが出来るものなのか心配でたまりません。
それと追加切除をした為に、ますます放射線等の治療が遅れてしまい、初期治療が大事と聞きますので、局所再発や遠隔転移の事を考えると心配で夜も眠れません。
今の病院は術前から色々不信感があって、ぜひ、田沢先生の診察とトモセラピーも受けたいと思っています。
どうしたら先生の診察の予約が取れますか。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
大学病院で手術ですか?
大学とは、そういうもの(若い医師の教育の場)です。予めその覚悟はしなくてはなりません。
「こんなにひどい内出血が起きるケースもあるのでしょうか」
⇒私も大学時代を思い起こせば…
どんな外科医も訓練が必要です。
最初から上手な人は存在しません。
「トモセラピーも受けたい」
⇒放射線科には(乳腺外科を介さずに)直接連絡して予約をとってください。
「どうしたら先生の診察の予約が取れますか。」
⇒現在の大学病院から紹介状を書いてもらい、「その病院から予約を取ってもらう」のがスムーズです。
質問者様から 【質問2】
断端陽性
性別:女性
年齢:63歳
先日は早々にお返事をいただきましてありがとうございました。
いくつかご質問したかった点があったのですが、私の文章の書き方が悪かった為にお聞きすることが出来ませんでした。
再度ご質問させていただきます。
大変お忙しいところ申し訳ございません。
浸潤径 4.3×1.8×1.1 脈管侵襲 ly(+)軽度、v(-) graid 1
切除断端 陽性(#7)に約1,5cmの範囲で癌の浸潤巣と乳管内病変あり、
リンパ節:SLN 0/1、 ER(+) PgR(+)、 HER2score1, ki67(30~40)
以上の結果から、
① 断端陽性があった為に浸潤径が4、3cmとなってしまいましたが、(術前はステージ1でしたが)私の場合ステージはいくつになりますか。
またサブタイプはルミナルBでしょうか。
今オンコタイプDXを依頼中です。
② やはり、予後はよくないでしょうか。
再発率や生存率はどのようになりますか。
遠隔転移も心配です。
③ 主治医は、私のしこりは2cm弱で、離れたところに癌があった為わからなかったとおっしゃっていました。
30分程の簡単手術で部分切除をして頂きましたが、医学書等を見ると 断端陽性は乳房内再発リスクを高めると書いてあるので、今後の事を考え 乳房切除の方がよかったのかなと後悔しております。
その時は私はまだ
はまだ断端陽性の知識があまり無かった事と、主治医からは乳房切除の選択肢は告げられませんでした。
私の病理結果を踏まえて 田澤先生はどのようにお考えでしょうか。
④ 後々の事を考え、もう一度再手術で全摘という方法は可能なのでしょうか。
何度も体にメスを入れるのは辛いですが、浸潤径のサイズも大きかったこともあり、再発の不安を抱えながら暮らすのはとても耐え難いです。
夜もあまり眠れません。
⑤ オンコタイプDXの結果を待っている為か、手術から2ヶ月近く経ちますが、まだ何も治療が始まっていません。
こんなに治療が遅れてしまって大丈夫なのでしょうか。
心配です。
⑥ もしオンコタイプDXの結果が中リスクだった場合、田澤先生は抗がん剤はは不要といつもおっしゃっていますが、私のような病理結果でもそのように考えてよろしいですか。
⑦ 私の場合、放射線治療は 特にトモセラピーでなくてもリニアックで大丈夫ですか。
以上宜しくお願いいたします。
田澤先生から 【回答2】
こんにちは。田澤です。
「① 断端陽性があった為に浸潤径が4、3cmとなってしまいましたが、(術前はステージはステージ1でしたが)私の場合ステージはいくつになりますか。」
⇒pT2(4.3cm), pN0, pStage2Aとなります。
「またサブタイプはルミナルBでしょうか。 今オンコタイプDXを依頼中です。」
⇒Ki67だけで判断すれば、「ルミナールBの可能性が高い」とは思います。
ただ、OncotypeDXしているのだから結果を待ちましょう。
「② やはり、予後はよくないでしょうか。」
⇒そんなことはありません。(OncotypeDXの結果を見るとわかります)
「再発率や生存率はどのようになりますか。」
⇒OncotypeDXをみると解ります。
「私の病理結果を踏まえて 田澤先生はどのようにお考えでしょうか。」
⇒再温存術の病理で「断端陰性」となれば、「乳房内再発のリスクは下がります」
「後々の事を考え、もう一度再手術で全摘という方法は可能なのでしょうか。」
⇒可能ですが…
せっかく「再温存」したのだから、その結果を待ってから考えることです。
「オンコタイプDXの結果を待っている為か、手術から2ヶ月近く こんなに治療が遅れてしまって大丈夫なのでしょうか。」
⇒全く問題ありまえsん。
「⑥ もしオンコタイプDXの結果が中リスクだった場合、田澤先生は抗がん剤はは不要といつもおっしゃっていますが、私のような病理結果でもそのように考えてよろしいですか。」
⇒勿論です。
「⑦ 私の場合、放射線治療は 特にトモセラピーでなくてもリニアックで大丈夫ですか。」
⇒通常の乳房照射では問題ありません。