[管理番号:5509]
性別:女性
年齢:44才
田澤先生、初めまして。
乳がんプラザ、本当にありがたいです。
ありがとうございます。
今年の1月に乳がんと診断されました。
よろしくお願い致します。
術前所見
右乳がん
ルミナールB
HER2陽性(3+)
ホルモン受容体陽性
画像診断 2.1cm 地図状に広がっており触診では5cm位
リンパ節転移なし
経過
H29 2月~8月 術前化学療法(AC、PTX+ハーセプチン)
9月全摘+エキスパンダー挿入
センチネルリンパ生検 転移なし 0/4
術後病理検査にて病理学的完全奏功
全摘で病理学的完全奏功の場合の田澤先生の術後治療方針を教えてください。
主治医からは、ハーセプチンとノルバデックス内服を勧められています。
センチネルリンパ節の個数は人それぞれですか?
術後の注意事項は腋窩リンパ節郭清と同じでしょうか?
どうぞよろしくお願い致します。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
温存目的以外の術前化学療法には懐疑的ですが、(結果として)完全寛解であれば予後良好の期待はできます。(術後に同じ治療をすれば、結果として同等の予後となったということですが)
「全摘で病理学的完全奏功の場合の田澤先生の術後治療方針」
⇒物事はシンプルに考えましょう。
抗癌剤(抗HER2療法も含む)は術前に行っても、術後に行っても予後は同じなのです。
●結果として完全寛解かどうかとは無関係に
(術前もしくは術後に)「やるべき治療」を行うと言う事です。
この場合は術前に抗癌剤を済ませているので、術後には(残りの)ハーセプチン単剤(9カ月間)を行う事と、(ルミナールタイプなのだから)ホルモン療法を行います。
ホルモン療法は(化学療法閉経となっている筈なので)タモキシフェン単剤です。
(月経再開したらLH-RHagonistの併用を行います)
「センチネルリンパ節の個数は人それぞれですか?」
⇒本来は1個です。
「術後の注意事項は腋窩リンパ節郭清と同じでしょうか?」
⇒それは、術者に聞きましょう。
同じセンチネルリンパ節生検といっても精度はバラつきがあるのです。