[管理番号:4866]
性別:女性
年齢:60歳
いつも回答を拝見させて頂いています。
不安なので質問させてください、お願い致します。
10日前、右乳房に2.5cmのしこりがあり、ステージ2A、転移なしの乳がんと診断を受けました。
手術は全摘希望で1ヶ月後に予約が出来るそうです。
ただCT検査により心臓の周りのリンパ節に複数の炎症があると言われました。
症状は今、関係があるかは分かりませんが、朝起きると左の鎖骨や肩がとても痛いです。
先生との会話でその炎症が乳がんによる転移なのかと尋ねると、はっきり転移だとは言われなかったのですが、転移だとしたらステージ4ですね。
と言われ、すごくショックでした。
①半年前の検査では異常なしだったのですが、半年でいきなりステージ4ということはあるのでしょうか?心臓周りのリンパ節の炎症は、がんの転移とは関係のない他の疾患ということもありますか?炎症=転移でしょうか?パニックです。
②転移があれば手術は出来ないと言われたのですが、それは死を覚悟ということになるのでしょうか?右の乳がん全摘で切除したとしても、そのリンパ節に転移があれば手術しても同じですよね?治療法でHER2とホルモン療法が可能だそうです。
この場合、田澤先生でしたら、どんな治療法で対処しますか。
③手術までの間は乳がんと診断されてから、どのくらいまで余裕がありますか?
私は進行ガンだそうで非常に不安です。
相談する人もいなく悩んでいます。
田澤先生からの回答
こんにちは。田澤です。
最も大事なこと。
それは『絶対に手術すること』
これさえ守れば、大丈夫です。
☆今回の件で最大の問題は「縦隔リンパ節の腫大(腫れている)」を放射線科医は「炎症性」と判断しているのに、(無知な)乳腺外科医が「転移の可能性もある」と(無駄に)質問者を脅していることです。
♯私はそのCT画像を見ている訳ではありませんが、敢えて「リンパ節炎」と放射線科医が判断しているのを無駄に勘ぐる必要はないわけです。(そもそも早期乳癌なのだから)
医師に「おかしな脅し」をされて「不必要な不安に曝されている」ようですが、手術さえすれば「自ずと解決」することです。(余計な心配をさせられていることに、とても心が痛みます)
おかしな判断で「手術をしない」という「誤った」判断を担当医がしないこと、それだけを願っています。
『今週のコラム 83回目 それを(手術せずに)「みすみす、進行させて手術不能へ追い込む」としたら、それは看過できません。』『今週のコラム 81回目 肺転移が出現した。もう手術はできない。』を熟読することをお勧めします。
○そもそも「2.5cmのしこりがあり、ステージ2A、転移なしの乳がん」「手術は全摘希望で1ヶ月後」
⇒普通にこれで何の問題もないのに、(そもそも不必要な)CTを撮影し「無駄な心配」をさせられているというのが現状です。
「CT検査により心臓の周りのリンパ節に複数の炎症」
⇒「縦隔リンパ節の腫大」ということのようですが、「炎症」と判断している時点で乳癌とは関係ないようです。
「朝起きると左の鎖骨や肩がとても痛い」
⇒転移とは無関係です。
「その炎症が乳がんによる転移なのかと尋ねると、はっきり転移だとは言われなかったのですが、転移だとしたらステージ4」
⇒ここが「最大の問題」ですね。
「炎症」と言っているのだから「転移では無い」のです。
「①半年前の検査では異常なしだったのですが、半年でいきなりステージ4ということはあるのでしょうか?」
⇒ありません。
「心臓周りのリンパ節の炎症は、がんの転移とは関係のない他の疾患ということもありますか?」
⇒乳がんと「リンパ節炎」は無関係です。
「炎症=転移でしょうか?」
⇒炎症と転移は全く異なります。
「②転移があれば手術は出来ないと言われた」
⇒ここが最大のポイントです。
「誤った(転移という)判断」で、みすみす治るチャンスを失わないようにしてください。(絶対に手術すべき)
「そのリンパ節に転移があれば手術しても同じですよね?」
⇒全全違います。
そもそも「炎症」なのだから「乳癌とは無関係」ですが、
仮に、「縦隔リンパ節転移」としても、術後に(その部分は)放射線照射すればいいのです。
「この場合、田澤先生でしたら、どんな治療法で対処しますか。」
⇒とにかく「手術」全ては、それからです。
「③手術までの間は乳がんと診断されてから、どのくらいまで余裕がありますか?」
⇒通常、乳癌は3カ月位は大丈夫です。(混んでいるので、その位になることは普通のことなのです)
「私は進行ガンだそうで」
⇒全く違います。 2期の癌は早期癌です。
担当医の無知も、ここまで来ると(無駄に患者さんを悩ませるという意味で)犯罪と言えます。
☆今すぐ、冷静になりましょう。
普通の早期癌です。
手術して、術後は抗HER2療法をするだけです。
それで、おそらく再発率は10%程度になる筈です。